4月6日に、厚生労働省が「新たな医療の在り方を踏まえた医師・看護師等の働き方ビジョン検討会報告書」を公表した。これは非常に重要な提言だ。日本の医療がこれからも私たちの健康を守ることができるか、それともシステムごと疲弊して機能しなくなるか。その分岐点となる提案だと、個人的には思っている。 なぜ、医療従事者の働き方を変えるのか。ひとことで言えば、真のプロフェッショナルになるためだ。それは、制度や組織に頼って、物言わぬ存在として在り続けることではない。矜持と自律を備えた職業人として、緊張感を持って、精一杯自らの力量を発揮し、患者や家族、そして人々に尽くすことだと考える。私自身、昔からこうした問題意識を強く持っていた。国の発表はどうしても堅く難しくなってしまうので、こちらでは本プロジェクトの座長を務めた私自身の経験をベースに書いてみたいと思う。
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