昭和基地内の広い調理場で働く渡貫さん。食事をコース仕立てにしてハレの演出をすることも。(渡貫さん提供) 日本から1万4千キロ離れた南極昭和基地。厳寒の地で働く観測隊員のため腕を振るった女性料理人が、講習会を開いた。限られた食材を無駄なく使う料理の数々は、食品ロスや環境負荷を減らすために役立つアイデアにあふれていた。 ◇ 渡貫淳子さん調理師の渡貫淳子さん(50)は、平成27年12月から1年4カ月間、第57次南極地域観測隊の調理隊員として活躍。11月中旬、キッコーマン主催の料理講習会で、極地で編み出した料理4品を実演を交えながら紹介した。 南極で仕事をするという長年の夢を実現させたのは42歳のとき。長男が高校生になるのを待って一般公募の隊員試験を受け、3度目の挑戦で合格した。 1年間、追加の食料補給がない極地。日本から持ち込んだ隊員30人分の食材は計30トン以上、2000品目に及んだという。も