「何を言っても業績だ。業績がこれだけ悪いということは、お客様の期待にも株主の期待にも応えられていない」 セブン&アイ・ホールディングス(HD)は10日、2024年3~8月期決算と共に25年2月期通期見通しの下方修正を発表した。連結純利益2930億円で過去最高益を更新するとした期初予想から一転、前の期比27%減の1630億円に下方修正する事態になった。その後、オンラインで開かれた決算説明会で同社の井阪隆一社長は危機感を隠さなかった。 主な原因は米国と日本のコンビニエンスストア事業にある。セブン&アイは21年、米コンビニ大手のスピードウェイを2兆円以上で買収するなどし、現在は米国における店舗シェアは首位で約1万3000店舗を展開する。ただ足元では長引くインフレと高金利によって中低所得者の消費に対する慎重な姿勢が強まっている。客数が想定を下回り、売り上げと粗利が減少している。 「価格を上げすぎた