「正解がわからない」美術の授業が苦手だった 「表現は魔法だ。でも、自分はそれができない。うまく表現できる人は羨ましい」 ずっとそう思って生きてきました。13歳のころ、僕にとって美術は最大の不得意科目のひとつでした。僕の子ども時代は、周囲の友達が受験しているからという理由で塾に通い始め、いつの間にか受験という“ゲーム”に没頭し、結果として中学受験、さらに大学受験をしました。 子ども時代の僕にとって、国語、算数、理科、社会(中学生になってからは、現代文、英語、数学、歴史、生物)などの科目が重要な科目であり、得意科目でもありました。それらはいずれも、ただひとつの正解があり、自分が向かっていけばいい方向は極めて明確です。点数も含めて結果も見えるし、予習、復習をすれば良いのです。何より受験にとって「必要な」科目です。 一方で、中学校に入ってからの美術の授業は、どうも苦手でした。描いている間は楽しいの