久しぶりに記者の眼を書くので、いつも執筆している極言暴論とは全くテイストの違う話をしようと思う。今や最強のバズワードと化した「AI(人工知能)」と、さすがにまだバズワードではないが赤丸上昇中の「デザイン思考」。全く違う領域の二つの話を掛け合わせて、人間の未来を考えてみたい。タイトルや書き出しを読み「バカか、こいつは!」と思った読者には時間の無駄だろうから、この記事をスルーすることをお勧めする。 そもそも私は、AIについては過小評価することにしている。というか、この手の話は喧伝されていることをディスカウントして聞いておくに限る。まして「AIやロボットが人間の取って代わる」などと大騒ぎするのは愚の骨頂と思っている。「では、記事のタイトルは何なんだ」とツッコミが入りそうだが、それについてはこれから順次述べていく。 ちょうど私が駆け出しの記者だった30年ほど前に、同じようなAIブームがあった。そし