全人代開幕が今月22日となったが、これは決して「一党支配体制だからコロナに勝てた」を象徴していない。全人代の主人公は李克強。コロナ戦から外された習近平は何を恐れ、アフターコロナで何を狙っていくのか? ◆全人代開幕日が決定されたことに対する位置づけ 4月29日、全人代(全国人民代表大会)常務委員会が栗戦書・全人代常務委員会委員長の主催で開催され、新型コロナの影響で延期されていた2020年の全人代(第13期全人代第3回会議)を5月22日に開幕すると決定した。コロナ感染拡大が収束し、3000人から成る全人代代表(国会議員に相当)が全国から集まり、一つの部屋に密集しても大丈夫という状態にまで来たという証拠であるということは言える。 全人代は改革開放後の1985年に毎年3月に開幕することが定例化し、1998年からは3月5日開幕と決まっていた。なぜ「3月」なのかというと、中国では会計(財政)年度が3月