2020年2月27日に安倍晋三首相が「小学校から高校までの一斉休校を要請する」と発表し、3月2日から全国のほとんどの学校が休校となりました。首相のこの要請が是か非かという点については医療者でも意見が分かれました。医師の6割以上が「悪影響を危惧する」と回答した調査もあり、全体としては休校に反対する医師が多かったようです。一方、私自身は首相のこの要請を「やむを得ない措置」と考えていました。2月末当時、新型コロナウイルスについては分からないことだらけだったからです。インフルエンザとさほど変わらないとする意見がありましたが、中国では30代の医師、そして20代の医師も他界しました。2月の時点では「子供は感染しないか、しても軽症」と考えられていましたが、なにしろ未知のウイルスです。その時点ではまだはっきりしていませんでしたが「無症状者が感染させる」という指摘もあり、こういった状況に鑑みると「最悪の事態