NHK大河ドラマ「麒麟がくる」に登場 古い権威を無視し、あえて将軍にならなかった織田信長のリーダー論:征夷大将軍になり損ねた男たち【前編】(1/3 ページ) 撮り直しで巷(ちまた)の話題となった大河ドラマ「麒麟がくる」(長谷川博己主演)は、1月19日から放送開始だ。主人公・明智光秀は、「裏切り」の三文字が付きまとい大方のイメージは悪い。だが、足利将軍の権威が失墜した戦国時代は文字通り「下剋上」の時代であり、天下人を目指す人物が登場してもおかしくはなかった。武家の最高位といえば「征夷大将軍」であるが、光秀も本能寺の変の後に、実は将軍宣下を受けていたとする説もある。 これまで「花の乱」や「軍師 官兵衛」など14作品のNHK大河ドラマの時代考証を担当してきた著者による異色の人物日本史、近刊『征夷大将軍になり損ねた男たち――トップの座を逃した人物に学ぶ教訓の日本史』(二木謙一編著、ウェッジ刊)では