Ninja ZX-RR (2007年)。写真は展示用車両であり、実際の参戦車両とは多少異なる。 カワサキ・ニンジャZX-RRはロードレース世界選手権のMotoGPクラスに2002年後半から2009年にかけて参戦した川崎重工業(カワサキ)のレース専用モーターサイクルである。 1990年代半ば以降、カワサキは自社の得意分野とされていた大型スーパースポーツバイクの売り上げが低迷していた。いわゆる「スーパースポーツ」に分類されるモーターサイクルの販売成績にはレースの戦績が少なからず影響を与えるが、当時カワサキが主に参戦していた市販車改造車両によって行われる、スーパーバイク世界選手権は、2気筒エンジン車両優遇のレギュレーションであり、4気筒エンジン車両で参戦するカワサキは苦戦を余儀なくされていた。 同じ頃、ロードレース世界選手権(MotoGP)の最高峰クラスのレギュレーションが大幅に見直され、これま