必要病床数というものは、非常に恣意的に解釈され得るものだ。人口10万人あたりの病床数は、英米で200〜300床である。先進国標準はだいたい300〜500床なので、妥当な必要病床数はこのあたりだろう。 しかし、日本は1300床で世界最大の病床大国なのだ。もちろん、この中に精神科病床・療養病床など先進各国にはあまり無い病床も含まれているが、そこを除いても英米の2倍以上の病床数があり、病床が多いという事実が覆るわけではないだろう。 そして、その日本の中でも病床数には地域差が著しくある。最も病床が少ない神奈川県は10万人あたり約800床。最も多い高知県は2600床。これは都市部と地方の差だけで説明できない。長野・新潟・三重などの地方の県も病床は少ない方だからだ。 つまり高知県は神奈川県の3倍の病床を持っているわけだ。高知県民はそんなに不健康なのだろうか?そんな訳はないはずだ。 しかし、下図でわかる