受領の語源 受領とは平安時代の国司で、現地に赴任した役人の中で最高責任者を指す言葉です。国司の任期は四年で、四年後に新しい国司が赴任してくると事務の引継ぎをして、最後に新しい国司から任務完了を認めた解由帳(げゆちょう)という証明書を受け取り都に帰還します。古い国司は、この解由帳か不与(ふよ)解由状を受け取って朝廷に提出しないと帰れませんでした。この解由帳を受け取る事を受領(ずりょう)と呼び、やがて国司=受領と呼びならわされるようになりました。 地方の支配者になる受領 律令体制下では、地方政治は長官である守、次官である介、三等官である判官、四等官の主典とに別れて、それぞれの仕事をこなしていました。しかし、9世紀に入ると律令制が崩れ、実際に赴任した国司の中で最上位の役人に国衙の責任が集中していきます。これが受領であり、地位は守や権守が多かったものの、介や権介のような二等官の場合も少なくありませ