東北各地には日本人男性との結婚を機に来日した「外国人結婚移住女性」が少なくない。1980年代ごろから始まった流れで、主に中国、韓国やフィリピン出身の女性たちが、農村や沿岸部など様々な地域で暮らしている。 宮城県女川町に暮らす紺野杜華(こんの とうか)さんもその一人だ。2003年の結婚後に来日し、水産工場での仕事や震災の経験を経て、現在は夫の文男(ふみお)さんと共に女川の街で料理店を営む。 関連記事:東北の男性と結婚した外国人女性たちの経験。「不可視化」の理由と託された言葉の数々。#移住女性の声を聴く 杜華さんは中国の東北部、ハルピンの出身だ。春の女川港を歩きながら「日本の東北の寒さはどうですか?」と尋ねると、マイナス30度にもなる故郷に比べればそれほどでもないと笑う。 二人が営む「中華杜華 焼き鳥ぶんぶん」を訪れた。屋号が二つ並ぶ不思議な店名だが、それぞれ別のお店があるわけではない。あくま