福島県浪江町と米国カリフォルニア州ランカスター市は10月1日、再生可能エネルギー由来の「グリーン水素」の利活用を共同で進める「水素社会の実現に向けた自治体パートナーシップ宣言」に調印する。グリーン水素の利活用を掲げた自治体間の調印は、世界初とみられる。先進的な研究や実証事業を進めている日米の自治体が主導して水素の製造、貯蔵、配送、公共施設や地域での使用を促進し、次世代エネルギーの社会実装を目指す。 ランカスター市は米国の自治体で初めて、再生可能エネルギーの発電量が市内の全消費電力を上回った。昨年11月に「水素宣言都市」を表明した。 一方、浪江町では、太陽光発電で稼働する世界最大級の水素製造実証拠点「福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)」が昨年3月に開所した。町は「なみえ水素タウン構想」を掲げ、FH2Rを拠点に国内の企業・団体とさまざまな分野で実証事業を展開している。 浪江町の取り組