1989年10月、アメリカ航空宇宙局(NASA)の木星探査機「ガリレオ(Galileo)」が打ち上げられました。木星に到達するのに十分な速度を得るために、ガリレオはまず太陽系内を何度か周回し、地球や金星をフライバイ(接近通過)して加速する必要がありました。 【▲ ガリレオ探査機が600万km離れた場所から見た地球と月(Credit: NASA)】フライバイを行った時、ガリレオは本来の目的である木星探査に先立って地球を観測しました。その時、カール・セーガン(※1)率いる科学者グループは、ガリレオに搭載された観測機器から得られたデータを用いて地球上に「生命」を発見したのです。今からおよそ30年前のことです。 ※1…カール・セーガン(Carl Sagan、1934 - 1996):アメリカの天文学者。バイキング、ボイジャー、ガリレオなどの惑星探査計画に携わり、『コスモス』やSF小説『コンタクト』