食べ物への新たな興味が「別腹」を生む「感覚特異的満腹感」とは、特定の食品を摂取した後に感じる満足感の低下と、新たな風味や異なる食品に対する食欲の回復現象を指します。 この概念は、1956年にフランスの生理学者ルマネン氏(Le Magnen)によって初めて記述され、1981年にロールズ氏(B J. Rolls)らによって名付けられました。 食事をすると、私たちの脳は報酬中枢を刺激し、特定の化学物質が放出されます。これが「満腹感」です。しかし、同じ食品を食べ続けると、この快感は徐々に減少していきます。 その結果、すでに食べた食品への欲求は低下し、異なる風味の食品に対しては興味と共に食欲が湧き上がるのです。 新たな食べ物には新たな食欲が湧く。 / Credit: Canva ロールズ氏は、この現象を検証し1984年に論文として発表しました。研究では18〜26歳の46人を2グループに分け、一方には