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重力波の検索結果1 - 33 件 / 33件

  • 日本の重力波望遠鏡「KAGRA」被災状況の詳細が判明 能登半島地震の影響

    2015年に「重力波」の観測に成功して以降、現在の天文学は重力波を宇宙の観測手段とする段階に入っています。岐阜県飛騨市に設置された大型低温重力波望遠鏡「KAGRA」は、重力波の詳細な観測を行うため、他国の重力波望遠鏡と連携していました。 しかし、2024年1月1日に発生した「令和6年能登半島地震」でKAGRAの装置の一部が損傷を受けたことが判明し、詳細な被災状況が2月5日に報告されました。現時点では具体的な時期は未定なものの、KAGRAは2025年1月の共同観測期間終了前までに観測運転を再開することを目標としています。 【▲図1: 神岡鉱山坑道内に設置されたKAGRAの一部(Credit: 東京大学宇宙線研究所 & 国立天文台)】■「重力波」は本格的な天文観測の手段となりつつある1915年にアルベルト・アインシュタインが提唱した一般相対性理論では、重力に関する様々な現象が予言されていました

      日本の重力波望遠鏡「KAGRA」被災状況の詳細が判明 能登半島地震の影響
    • ワープ航法は重力波を出す? 「アルクビエレ・ドライブ」の解析で判明

      宇宙をテーマとするSF作品には光の速さを越えて遠くへと移動するワープ航法(超光速航法)が登場するものがありますが、実際の宇宙においては禁止されているというのが現代物理学の一般的な見解です。その一方で、現代物理学の枠組みでも可能なワープ方法の考察も存在します。 ロンドン大学クイーン・メアリーのKaty Clough氏、ポツダム大学のTim Dietrich氏、およびカーディフ大学のSebastian Khan氏らの研究チームは、比較的現実味のあるワープ航法として考案された「アルクビエレ・ドライブ(Alcubierre drive)」を対象に計算を行ったところ、ワープする宇宙船が加速や減速をした時、およびワープに “失敗” した場合において、時空の波である「重力波」が生じることが分かったとする研究成果をプレプリントサーバー「arXiv」(※1)に投稿しました。 想定された重力波は現在の観測体制

        ワープ航法は重力波を出す? 「アルクビエレ・ドライブ」の解析で判明
      • アンティキティラ島の機械は太陰暦を追跡していたことを重力波研究者が突き止める : カラパイア

        image credit:Joyofmuseums / WIKI commons CC BY-SA 4.0 宇宙で発生する「重力波」を研究する科学者が、世界最古と言われるアナログ式天文学コンピュータの新事実を発見したようだ。 古代ギリシアで作られた「アンティキティラ島の機械」は、当時の技術レベルとしては驚くほど複雑かつ精巧な作りをしていることから、オーパーツにも数えられる遺物だ。 この機械は天体の運行を知るために使われていたと考えられているが、重力波を分析するために使用される技法で調べてみたところ、アンティキティラ島の機械のパーツの1つは、「太陰暦」を追跡するためのものである可能性がきわめて高いことが明らかとなった。

          アンティキティラ島の機械は太陰暦を追跡していたことを重力波研究者が突き止める : カラパイア
        • 岐阜の重力波望遠鏡「かぐら」、能登地震で被災 3月の観測に影響 | 毎日新聞

          東京大宇宙線研究所などは15日、宇宙の重力波を捉えるため地下に建設された大型望遠鏡「かぐら」(岐阜県飛驒市)が、能登半島地震の影響で観測に使えない状態になったと明らかにした。重力波検出器の修正に数カ月かかる見通しで、3月に始まる国際的な共同観測には間に合わない。共同観測期間中の来年1月までの復帰を目指す。 かぐらは神岡鉱山の地下200メートルにあり、1辺約3キロのL字形のトンネル内部に観測用のレーザー装置や真空パイプが備えられている。3月からは感度を約10倍に上げ、米国の重力波望遠鏡「LIGO(ライゴ)」や、欧州の「VIRGO(バーゴ)」との共同観測に取り組む計画だった。

            岐阜の重力波望遠鏡「かぐら」、能登地震で被災 3月の観測に影響 | 毎日新聞
          • 重力波を観測すれば異星人の宇宙船の「ワープドライブ」を検知できると科学者が提唱

            時空をねじ曲げて光より速く移動する「ワープドライブ」はSF作品の定番ですが、理論的には実現不可能ではないとも言われており、人類よりはるかに進んだ技術を持つ地球外文明なら開発に成功しているかもしれません。そんなワープドライブでの宇宙航行を観測する方法に関する論文が公開されました。 [2406.02466] What no one has seen before: gravitational waveforms from warp drive collapse https://arxiv.org/abs/2406.02466 Alien 'warp drives' may leave telltale signals in the fabric of space-time, new paper claims | Live Science https://www.livescience.com/

              重力波を観測すれば異星人の宇宙船の「ワープドライブ」を検知できると科学者が提唱
            • 宇宙創成「インフレーション」の謎に迫る~簡単かつ直観的な方法で原始重力波の計算が可能に~

              宇宙の創成直後に、非常に高い真空のエネルギーにより宇宙が急激な加速膨張していた時期(インフレーション)を経てビッグバンが起こったと考えられています。この理論は、宇宙の観測を通じて原始宇宙の密度の濃淡(原始密度揺らぎ)を調べる研究によって検証されてきました。しかし、具体的に何が急激な加速膨張を引き起こした駆動源だったのかその全体像はまだ分かっていません。加速膨張宇宙を説明する多くの理論(インフレーション模型)が提案されており、各模型の理論的な予言と最新の観測を比較することによってどの模型が正しいか検証することができます。 田中貴浩 理学研究科教授と浦川優子 高エネルギー加速器機構准教授(兼:名古屋大学特任准教授)の共同研究グループは、宇宙をモザイクアートのように粗視化して捉え直す「分割宇宙アプローチ」を応用し、原始重力波の数値計算を大幅に簡単化しました。これにより、複雑な数値計算が必要なため

                宇宙創成「インフレーション」の謎に迫る~簡単かつ直観的な方法で原始重力波の計算が可能に~
              • 重力波望遠鏡「KAGRA」は能登半島地震被害の復旧に最低でも数か月かかる見込み

                東京大学(東大) 宇宙線研究所(ICRR)は2月5日、大型低温重力波望遠鏡「KAGRA」が、1月1日に発生した能登半島地震の影響で装置の一部に損傷を受けていることが判明し、修理には少なくとも数か月を要すること、さらに現在も損傷や不具合の調査が続行中であることを発表した。 1月1日に地震が発生した際、KAGRAの設置トンネル坑内での震度は3だったという。KAGRAのごく近辺の地表での正確な震度は震度計がなく不明であるものの、周辺地域では震度4程度の場所が多く、KAGRAのある岐阜県飛騨市での最大震度は震度5弱だった。 地震直後は余震の危険性があったことから、1月8日ごろまではトンネルへの入坑調査は最小限にし、主に遠隔での調査が行われた。1月2日から5日にかけて、真空ダクトや各種真空タンクには顕著な真空漏れがないこと、アクセストンネル、3kmの2本のトンネル、中央エリア、2つのエンドステーショ

                  重力波望遠鏡「KAGRA」は能登半島地震被害の復旧に最低でも数か月かかる見込み
                • 天文学の常識を覆す大発見!「背景重力波」の史上初観測に成功か(宇宙ヤバイchキャベチ) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                  どうも!宇宙ヤバイch中の人のキャベチです。 今回は「重力波にまつわる最新の歴史的大発見」というテーマで動画をお送りします。 2023年6月29日、重力波にまつわる歴史的な大発見があったと発表され、世界中で大きな話題を呼びました。 ●重力波とは? 重力波とは、時空のゆがみが波として伝播していくものです。 アインシュタインの一般相対性理論によると、重力は時空のゆがみとして理解されます。 地球は太陽の周りを回っていますが、太陽の質量によってその周囲の時空がゆがみ、そのゆがみによって地球は重力を受けています。 質量をもつ物体が運動すると、それに伴って時空のゆがみが波となって光速で伝わっていきます。 重力波が通過すると空間が伸び縮みします。 しかし、重力はとても弱いため、重力波の効果は非常に小さなものです。 例えばダンベルを振り回すだけでも重力波が発生しますが、そのパワーはとてつもなく弱いです。

                    天文学の常識を覆す大発見!「背景重力波」の史上初観測に成功か(宇宙ヤバイchキャベチ) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                  • ブラックホールのダンスをのぞく 背景重力波を初観測 - 日本経済新聞

                    時空のひずみが波となって光速で伝わる「重力波」が全天のあらゆる方向から、常時、地球に到来していることを示す証拠が、約20年に及ぶ電波天体の超高精度観測で得られた。理論的に存在が予想されていた「背景重力波」で、米国・カナダ、欧州、オーストラリア、中国、インド・日本の5つのグループが去る6月、同時に発表した。背景重力波の波長は数光年から数十光年と非常に長大だ。言い換えると宇宙のあらゆる場所は背景重

                      ブラックホールのダンスをのぞく 背景重力波を初観測 - 日本経済新聞
                    • 重力波観測装置「KAGRA」、能登半島地震で故障 | スラド サイエンス

                      岐阜県飛騨市の山中に建設された重力波観測装置「かぐら(KAGRA)」が、能登半島地震の影響で機器に不具合を起こし、観測できない状態になっていることが明らかになった。能登半島地震により飛騨市では最大震度5弱を観測した。修理には数か月かかる見込みだという。このため3月に始まる国際共同観測に参加できない見通し(読売新聞、朝日新聞)。 東京大学宇宙線研究所によると、地震の影響でレーザーの角度を調整する鏡の向きがずれたため、地面の振動を防ぐ機器に不具合が生じたとみられている。今後、装置内部を開けて詳しく調査する予定とのこと。

                      • 重力波観測装置「かぐら」、能登半島地震の影響で観測できず…修理に数か月の見込み

                        【読売新聞】 東京大宇宙線研究所などが岐阜県飛騨市の山中に建設した重力波観測装置「かぐら(KAGRA)」が、能登半島地震の影響で機器に不具合を起こし、観測できない状態になっていることがわかった。修理には数か月かかる見込みという。 か

                          重力波観測装置「かぐら」、能登半島地震の影響で観測できず…修理に数か月の見込み
                        • 宇宙はいかに始まったのか ナノヘルツ重力波と宇宙誕生の物理学 浅田 秀樹(著/文) - 講談社

                          紹介 謎の「ナノヘルツ重力波」は、宇宙誕生の痕跡なのか!? 2023年、世界に衝撃を与えた国際研究チーム「ナノグラフ」の報告。 それはある重力波の存在を捉えたというものでした。 発見された重力波は、ナノヘルツ(ナノ=10のマイナス9乗)、つまり数年もの非常に長い周期の、超長波長の重力波でした。 この観測プロジェクトで使われた手法は「パルサー・タイミング法」というものです。 電波星ともいわれる「パルサー」から送られてくる電波を観測することで、宇宙の空間の歪みを検出するという手法が、この「パルサー・タイミング法」です。 では、このナノヘルツ(超長波長の)重力波はどこで生まれたのか? ・宇宙のはじまり、ビッグバンに以前におきたとされる「インフレーション」によって空間が引き延ばされたさいの痕跡「原始背景重力波」。 ・銀河の中心「活動銀河核」に存在する太陽質量の数万倍といわれる「超巨大なブラックホー

                          • 「日本で最も有名な天文学者」にここ20年の「宇宙の大発見」について聞いたら驚きのニュースが多すぎた件…「アインシュタインからの宿題『重力波の発見』」「『中性子星合体』で金と銀が生まれる」「惑星誕生の瞬間」「ブラックホール・シャドウが見えた!」(サイエンスZERO) @gendai_biz

                            「『サイエンスZERO』20周年スペシャル」取材班             サイエンス激動の時代を捉えるため、日本のサイエンス各分野の著名な研究者に「サイエンスZERO」の20周年(3月26日(日)夜11:30~ NHK Eテレ)を記念し、この20年の研究を振り返ってもらうインタビューを行いました。そこでどの研究者からも飛び出してくる驚きの言葉や知見、未来への警鐘とは―。 研究者の中で、最も多くスタジオにご出演いただいたのが「日本で最も有名な天文学者」とも言われる国立天文台上席教授の渡部潤一さんです。「月」「木星」「土星」「冥王星」「小惑星」「彗星」など専門の太陽系天文学を中心に、「系外惑星」「重力波」「地球外生命」などあらゆる分野の天文学について、誰にでも分かりやすい言葉でその魅力を語っていただきました。 「宇宙を知ることは人類を顧(かえり)みること」と語る渡部さんですが、宇宙の謎が解き

                              「日本で最も有名な天文学者」にここ20年の「宇宙の大発見」について聞いたら驚きのニュースが多すぎた件…「アインシュタインからの宿題『重力波の発見』」「『中性子星合体』で金と銀が生まれる」「惑星誕生の瞬間」「ブラックホール・シャドウが見えた!」(サイエンスZERO) @gendai_biz
                            • ワープ航法は重力波を出す? 「アルクビエレ・ドライブ」の解析で判明(sorae 宇宙へのポータルサイト) - Yahoo!ニュース

                              アルクビエレ・ドライブが行われる3次元の時空を2次元平面に転写したもの。平面より上は膨張する時空、下は収縮する時空を表しています。アルクビエレ・ドライブのカギは、膨張・収縮する時空に “波乗り” することです。 広大な宇宙をテーマとするSF作品では、しばしばワープ航法が登場します。あえてその制約の下で描く作品を除き、物語の構築を阻害する要因となりかねない現実の宇宙の “制限速度” である光の速さを超えるためです。隣の惑星系へ行くのに最短でも数年かかるような状況では、1年以内に大マゼラン雲から地球に浄化装置を持ち帰ったり、銀河全体にまたがる共和国や帝国を維持したりすることはできないでしょう。 では、現実の宇宙において、ワープは不可能なのでしょうか? 光の速さを超えることができないという制約は、宇宙の時空そのものの性質と関連しており、時空の性質を記述している相対性理論に深刻な欠陥が見つからない

                                ワープ航法は重力波を出す? 「アルクビエレ・ドライブ」の解析で判明(sorae 宇宙へのポータルサイト) - Yahoo!ニュース
                              • 重力波が人間に生命をもたらしただと?詳しく聞こうじゃないか : カラパイア

                                時空を波紋のように伝う「重力波」が、私たち人間の存在を可能にしたのかもしれない。 重力波とは、宇宙にある巨大な物体が動くことで生じる時空のさざ波のことだ。アインシュタインの相対性理論によって予言され、2016年にようやく検出された興味深い物理現象である。 ロンドン大学キングス・カレッジの研究チームによると、今私たちがここに存在できるのは、この重力波のおかげなのだという。 ちっぽけな地上の人間とはまったく縁がなさそうな重力波が、私たちを存在させているとは一体どういうことなのか?詳しく見ていこう。

                                  重力波が人間に生命をもたらしただと?詳しく聞こうじゃないか : カラパイア
                                • 地震波には「縦波」と「横波」がありますが、重力波はどちらでしょうか?じつは、これが重力波観測の重要なカギなんです(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース

                                  時空の歪みとして捉えられた謎の重力波の存在。世界に衝撃を与えたこの観測事実から宇宙誕生に迫る最新の宇宙論を紹介する話題の書籍『宇宙はいかに始まったのか ナノヘルツ重力波と宇宙誕生の物理学』。 【写真】謎の「ナノヘルツ重力波」を検出!衝撃の観測報告と「時空の歪み」の正体は? この記事では観測された謎の重力波「ナノヘルツ重力波」の正体に迫るため、現代の物理学でも最大の謎の一つとされている「重力」について考察していきます。ここで問題です。地震波には「縦波」と「横波」がありますが、重力波はどちらでしょうか? じつは、これが重力波観測の重要なカギなのです。 *本記事は、『宇宙はいかに始まったのか』(ブルーバックス)を再構成・再編集したものです。 まずは「重力波の特性」から紹介します。 これまでの記事で紹介したように重力波は時空の歪みが振動し、その振動が伝わる現象です。 日本における生活では、地震はつ

                                    地震波には「縦波」と「横波」がありますが、重力波はどちらでしょうか?じつは、これが重力波観測の重要なカギなんです(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース
                                  • LT版> 重力プログラミング入門「第2回:重力波を解析する」 ~2nd Edition~ - Qiita

                                    本スライドは、重力プログラミング入門「第2回:重力波を解析する」の登壇向けスライドです はじめに 100年間、その存在を確認できなかったのに、2015年9月以降、立て続けに5回も観測された 「重力波」をプログラムで解析してみたいと思います タイトルが「第2回」となっているのは、2017/9の福岡数学イベントで登壇した、 重力プログラミング入門「第1回:地球の重力下で人工衛星を公転軌道に乗せる」の続編(?)のためです なお、今回の続編として、「第3回:太陽フレアをディープラーニングで予測する」なんてのもあります Twitterでは、ハッシュタグ#QuaUnivFukuoka にて、重力や宇宙、数学・物理学関連のネタをつぶやいてますので、フォローいただけたら幸いです 重力波とは? 重力波は、巨大質量の天体(ブラックホール、中性子星など)が運動することで、天体の「時空の歪み」が波として伝わる現象

                                      LT版> 重力プログラミング入門「第2回:重力波を解析する」 ~2nd Edition~ - Qiita
                                    • 中国の研究者たちが、甘粛省のM6.2の地震の「発生日時と規模」を重力波の観測により正確に予想していた。しかし、発生場所は特定できず - 地球の記録 - アース・カタストロフ・レビュー

                                      火山噴火と地震活動 自然災害 中国の研究者たちが、甘粛省のM6.2の地震の「発生日時と規模」を重力波の観測により正確に予想していた。しかし、発生場所は特定できず 被災地。地震発生当時の気温はマイナス14℃。dealmoon.co.uk 地球の「重力場」を監視することによる地震の予知 12月18日に、中国の甘粛省で、マグニチュード 6.2の地震が発生しました。 (記事)中国の甘粛省でマグニチュード6.2の地震。少なくとも111人が死亡という報道 BDW 2023年12月19日 その後、死者数が 130人を超えたことが報じられていましたが、この地震について、 「中国の研究者たちが、事前に発生を正確に予測していた」 ことが、香港サウスチャイナ・モーニング・ポストにより報じられていました。 その地震の予測の方法は、「高精度の機器を使用して地球の重力場を低周波で監視」するというもののようです。 12

                                      • 重力波を聞き,電磁波を見る : 電磁波対応天体(最近の研究から)

                                        重力波による全く新しい天文学-重力波天文学-の幕開けが手の届くところに迫っている.一般相対論で予言される時空の計量の波である重力波は,ブラックホールや中性子星のような強重力天体が激しく運動するときに効率良く放射される.そのためこれら強重力天体,通称コンパクト天体が対をなした連星が重力波を放射しながら合体する「コンパクト連星合体」は,最も有望な重力波源である.重力波の直接観測は間違いなく物理学の一つの金字塔となり,さらに強重力場の観測による一般相対論の検証や原子核以上の密度を持つ中性子星内部の観測など,重力波天文学によって初めて可能になる様々な展開が期待される.その幕を開く鍵になるのが重力波源からの電磁波放射,すなわち重力波源の電磁波対応天体の観測である.重力波の検出は質的に新たな挑戦であり,初検出を確実にするには他の状況証拠の存在が望まれる.その点で電磁波は,古来の肉眼による夜空の可視光観

                                        • 「背景重力波」の証拠、初観測 ブラックホールから発生か(共同通信) - Yahoo!ニュース

                                          互いを周回する超巨大ブラックホールのペア(左上)が発した重力波のイメージ。空に散在するパルサーの観測結果から存在をつかんだ(米国などのチーム提供・共同) 【ワシントン共同】動く物体から時空間のゆがみが光速で波のように伝わっていく「重力波」が、宇宙のあらゆる方向から来ている証拠を観測したと、米国などのチームが29日までに発表した。熊本大とインド、欧州など別のチームも独立に同様の結果を発表、宇宙を満たす「背景重力波」の初の成果となった。互いを周回する超巨大ブラックホールのペアが発生源とみられる。質量は太陽の数百万~数十億倍と宇宙で最も存在感のある天体で、数や動きなどを知る手掛かりになりそうだ。 重力波は1916年にアインシュタインが存在を予言し、2015年に米国を中心とした国際チーム「LIGO」が初めて直接観測した。

                                            「背景重力波」の証拠、初観測 ブラックホールから発生か(共同通信) - Yahoo!ニュース
                                          • 重力波の初検出 - Wikipedia

                                            重力波の初検出(じゅうりょくはのはつけんしゅつ)は、2015年9月14日に行われ、アメリカの重力波望遠鏡LIGOとヨーロッパの重力波望遠鏡Virgoの研究チームによって2016年2月11日に発表された[1][2][3]。 それまで重力波の存在は、連星系を成すパルサーが出すパルスの周期変動から間接的に示されているだけであった。LIGOで検出された重力波の波形[4] は、36太陽質量と29太陽質量の連星ブラックホールが互いを周回し、合体し、ひとつのブラックホールが作られた時に現れる重力波の波形[注釈 1](一般相対性理論による予言)とよく一致していた [6][7][8]。この重力波発生イベントは、GW150914 (重力波 Gravitational Waveの頭文字と、観測された日付2015年09月14日)[1][9] と名付けられた。これは、連星ブラックホールが合体する様子が初めてとらえら

                                            • 途方もない重力波を検出 波長は数光年から数十光年

                                              2つのブラックホールがお互いの周りを回りながら近づく様子を描いた図。このときに重力波を発する。(ILLUSTRATION BY MARK GARLICK, SCIENCE PHOTO LIBRARY) 時間と空間が織りなす巨大な重力波が検出されたことを示す証拠が得られた。その波長は、なんと数光年から数十光年だという。新たに発表された研究によると、このような波長の重力波の存在を示す証拠が見つかったのは初めてで、最大で太陽の100億倍という質量をもつ超巨大ブラックホールどうしの合体によるものではないかと考えられている。今回の発見の詳細は、2023年6月29日付けで学術誌「Astrophysical Journal Letters」に掲載された一連の論文にまとめられている。 この波を観測したのは、「北米ナノヘルツ重力波観測所」(NANOGrav)の研究者グループだ。68個のパルサーと呼ばれる回転

                                                途方もない重力波を検出 波長は数光年から数十光年
                                              • インタラクション2024冬「研究者紹介~大型低温重力波望遠鏡KAGRAの万能型研究者、牛場先生~」②|ひだ宇宙科学館 カミオカラボ

                                                皆さん、こんにちは! カミオカラボのサイエンスコミュニケーター(SC)、山田です! 今回は前回の研究者インタビューの続きの投稿です。 まだ、前回のインタビュー内容を見ていない方はそちらもぜひご覧ください。 今回はKAGRAの研究に関する質問に答えていただきました。 研究内容に関してはロングインタビューになっていますので、2回に分けて投稿させていただきます! KAGRAの研究設備や重力波研究について詳しく教えていただきましたのでとても興味深い内容になっています! 是非ともご覧ください! SC:KAGRAで観測する重力波は地球自身の重力の影響は受けないのですか?(まさふみ) 先生:重力波自体が影響を受けるというより、観測には重力の影響はでてきています。例えば、鏡が吊るされているので鏡の周りに置いてある重たいものが地震とかで揺れてしまうと重たいものが動いたことで鏡が重力によって引っ張られたり遠ざ

                                                  インタラクション2024冬「研究者紹介~大型低温重力波望遠鏡KAGRAの万能型研究者、牛場先生~」②|ひだ宇宙科学館 カミオカラボ
                                                • 『宇宙はいかに始まったのか ナノヘルツ重力波と宇宙誕生の物理学』(浅田 秀樹):ブルーバックス 製品詳細 講談社BOOK倶楽部

                                                  謎の「ナノヘルツ重力波」は、宇宙誕生の痕跡なのか!? 2023年、世界に衝撃を与えた国際研究チーム「ナノグラブ」の報告。 それはある重力波の存在を捉えたというものでした。 発見された重力波は、ナノヘルツ(ナノ=10のマイナス9乗)、つまり数年もの非常に長い周期の超長波長の重力波でした。 この観測プロジェクトで使われた手法は「パルサー・タイミング法」というものです。 電波星ともいわれる「パルサー」から送られてくる電波を観測することで、宇宙の空間の歪みを検出するという手法が、この「パルサー・タイミング法」です。 では、このナノヘルツ(超長波長の)重力波はどこで生まれたのか? ・宇宙のはじまり、ビッグバンより前に起きたとされる「インフレーション」によって空間が引き延ばされたさいの痕跡「原始背景重力波」。 ・銀河の中心「活動銀河核」に存在する太陽質量の数万倍といわれる「超巨大なブラックホール」が合

                                                    『宇宙はいかに始まったのか ナノヘルツ重力波と宇宙誕生の物理学』(浅田 秀樹):ブルーバックス 製品詳細 講談社BOOK倶楽部
                                                  • テレポーテーションの特許:パルス重力波ワームホールシステム : メモ・独り言のblog

                                                    MH370ビデオのEVO(オーブ)の動きをグラフ化しました。それらは、3相交流波形チャートに似た正弦波パターンを生成します。元の投稿で誰かがこんなコメントをしています; ワームホール発生装置は、これらのクラフトからこの特定の動きを必要とするかもしれません、そこでは、それらは仮想のモーターまたは発電機の極として機能し、それらの間にEMF(電磁場)を発生させます...その結果EMFの方向は、飛行機の尾翼に向かって、後方になるでしょう。 少し前に、飛行機の後ろでワームホールが開き、飛行機がその中に後方に引き込まれるのを見たので、これは私にとって興味深いことです。 MH370のビデオでは、物理法則に合致した本物の科学的なワームホールを示しています。 The movements of the EVOs (the orbs) in the MH370 videos was graphed. They

                                                      テレポーテーションの特許:パルス重力波ワームホールシステム : メモ・独り言のblog
                                                    • KEKなど、複雑だった「原始重力波」の理論計算を簡易化することに成功

                                                      高エネルギー加速器研究機構(KEK)、京都大学(京大)、名古屋大学(名大)の3者は6月19日、宇宙が誕生し、ビッグバンに至る前に起きたとされる極めて急激な加速膨張期「インフレーション」の理論的な正しさを検証するために必要とされる、原始宇宙で作られた時空のさざ波である「原始重力波」の理論計算がこれまでは非常に複雑だったが、宇宙をモザイクアートのように捉え直す「分割宇宙アプローチ」の考え方を適用することで同重力波の計算を大幅に簡易化することに成功し、手計算でも同重力波の予言が可能となり、観測結果と比較できるようになったことを共同で発表した。 同成果は、KEKの浦川優子准教授(名大 素粒子宇宙起源研究所 特任准教授兼任)、京大 理学研究科の田中貴浩教授の共同研究チームによるもの。詳細は、米国物理学専門誌「Physical Review Letters」に掲載された。 分割宇宙アプローチのイメージ

                                                        KEKなど、複雑だった「原始重力波」の理論計算を簡易化することに成功
                                                      • 『ザ☆ウル』21話「これがウルトラの星だ!! 第3部」 ~宇宙戦艦数千隻! 機械惑星の重力波攻撃! 超巨大怪獣! ウルトラ人を進化させたウルトラマインド争奪! - 假面特攻隊の一寸先は闇!読みにくいブログ(笑)

                                                        (ファミリー劇場『ザ★ウルトラマン』放映「全話評」連動連載!) 『ザ☆ウルトラマン』#19「これがウルトラの星だ!! 第1部」 ~怒涛の新展開! 精神生命体が寄生の3大怪獣! 敗死した超人の同族出現! 『ザ☆ウルトラマン』#20「これがウルトラの星だ!! 第2部」 ~古代ギリシャ風のウルトラ人が住むU40! その10億年史! 7大ウルトラ戦士も活躍! 『ザ・ウルトラマン』総論 ~総括・ザ☆ウルトラマンの時代 拙ブログ・トップページ(最新10記事) 拙ブログ・全記事見出し一覧 『ザ☆ウルトラマン』全話評 ~全記事見出し一覧 『ザ・ウルトラマン』第21話「これがウルトラの星だ!! 第3部」 ~宇宙戦艦数千隻! 機械惑星の重力波攻撃! 超巨大怪獣! ウルトラ人を進化させた超物質ウルトラマインド争奪 暗黒怪獣バゴン登場 (サブタイトル表記の他、凶悪星人バデル族・は虫怪獣ジャニュール三世登場。バデル

                                                          『ザ☆ウル』21話「これがウルトラの星だ!! 第3部」 ~宇宙戦艦数千隻! 機械惑星の重力波攻撃! 超巨大怪獣! ウルトラ人を進化させたウルトラマインド争奪! - 假面特攻隊の一寸先は闇!読みにくいブログ(笑)
                                                        • 重力波観測装置が“量子限界”を越える事に成功し宇宙の60%以上を探査することが可能に | TEXAL

                                                          レーザー干渉計重力波天文台(LIGO)は2015年、初めて重力波を直接検出したと発表し、歴史にその名を刻んだ。LIGOは今回、「量子限界」(重力波の測定精度を制限していた宇宙固有のノイズ)を回避し、これまでの精度レベルを超え超えることで再び歴史を塗り替えた。これによりLIGOは、より多くの重力波を探索するために、宇宙の60%以上を探査することが可能になったのだ。 ブラックホールのような非常に巨大な物体が衝突すると、放出されるエネルギーは現実そのものに波紋を広げるほど強力である。これらの重力波は、1世紀以上前にアルベルト・アインシュタインによって初めて予言されたが、科学者たちがこの重力波を初めて直接検出したのは2015年のことだった。 レーザー干渉計重力波天文台(LIGO)は、2本の長いトンネルにレーザーを照射し、鏡に反射させて、その光がどのように戻ってくるかを測定する。他の影響を制御し、注

                                                            重力波観測装置が“量子限界”を越える事に成功し宇宙の60%以上を探査することが可能に | TEXAL
                                                          • 重力波望遠鏡「KAGRA」3年ぶりに観測再開 国際共同、実るか感度向上策 | Science Portal - 科学技術の最新情報サイト「サイエンスポータル」

                                                            サイエンスクリップ 重力波望遠鏡「KAGRA」3年ぶりに観測再開 国際共同、実るか感度向上策 2023.05.25 草下健夫 / サイエンスポータル編集部 宇宙のかなたから届くわずかな空間のゆがみ「重力波」を捉える観測施設「KAGRA(かぐら)」(岐阜県飛騨市)が25日未明、3年ぶりに国際共同観測を再開した。東京大学宇宙線研究所が明らかにした。ブラックホールなどの理解を目指す地下の巨大な望遠鏡だが、感度が足りず重力波をまだ捉えられていない。前回の観測を基に、予想以上に大きかった観測ノイズの原因を洗い出し、改善策を講じてきた。研究チームを率いる同研究所の梶田隆章教授は「来年春には、重力波の兆候を捉える感度を達成したい」と意気込む。 「時空のさざ波」神岡の山中で 重力波は「時空のさざ波」などと表現される。物体の周りの空間は、その重力でゆがめられている。物体が動くとそのゆがみがさざ波のように、光

                                                              重力波望遠鏡「KAGRA」3年ぶりに観測再開 国際共同、実るか感度向上策 | Science Portal - 科学技術の最新情報サイト「サイエンスポータル」
                                                            • 特集:ついに捉えた背景重力波

                                                              宇宙を電波で観測すると,灯台のように規則正しい時間間隔で点滅を繰り返す天体「パルサー」があちこちに見つかる。天文学者は約20年,数十個のパルサーに狙いを定め,点滅する時間間隔のわずかなゆらぎを調べてきた。そして膨大な観測データを解析した結果,そのゆらぎは,宇宙に満ちている重力波によって生じていることが明らかになった。重力波は時空の歪みが波となって光速で伝わる現象。捉えられた重力波は波長が長い“うねり”のようなもので,あらゆる方向から常時,地球に到来していることから「背景重力波」と呼ばれる。その発生源は全宇宙に散らばる巨大ブラックホールの連星である可能性が高いが,原始宇宙由来の成分も含まれているかもしれない。重力波天文学の新たな幕開けだ。 宇宙の灯台パルサーで時空のうねりを照らし出す  中島林彦 協力:高橋慶太郎 新たな窓から覗く 巨大ブラックホールのダンスと原始宇宙  中島林彦 協力:高橋

                                                                特集:ついに捉えた背景重力波
                                                              • 重力波の重要な性質「トランバース・トレースレス」を知ってますか?じつはこれが重力波を検出する手段です!(浅田 秀樹)

                                                                時空の歪みとして捉えられた謎の重力波の存在。世界に衝撃を与えたこの観測事実から宇宙誕生に迫る最新の宇宙論を紹介する話題の書籍『宇宙はいかに始まったのか ナノヘルツ重力波と宇宙誕生の物理学』。以前の記事「重力波は縦波?それとも横波?」では、重力波が横波であることが観測に重要な手掛かりとなることを紹介しました。ただ、それだけでは重力波の観測には不足なようです。この記事では重力波観測に欠かせない重力波のもう一つの重要な性質を紹介します。 重力波の性質「トランスバース・トレースレス」 重力波は横波でした。ただ、それだけでは重力波を観測するためには完全ではありません。そこで重力波の持つもう一つの性質を紹介します。それが「トランスバース・トレースレス」とよばれるものです。聞いたことのない方が多いと思いますので、ていねいに見ていきたいと思います。 地球上に置かれた実験装置は、少なからず地面からの振動を受

                                                                  重力波の重要な性質「トランバース・トレースレス」を知ってますか?じつはこれが重力波を検出する手段です!(浅田 秀樹)
                                                                • 重力波って何ですか?【日本科学情報】 #shorts #宇宙

                                                                  ■チャンネル登録はこちら↓https://www.youtube.com/channel/UCU0KURiKTupBYVCK8rgG7Rw■日本科学情報の本「宇宙一わかる、宇宙のはなし」はこちら↓https://amzn.to/3CB5tEu好評のため電子版も発売中‼■日本科学情報の午後正午に「コーヒー一杯分」の...

                                                                    重力波って何ですか?【日本科学情報】 #shorts #宇宙
                                                                  • 飛騨市民の皆さまから温かい応援メッセージをいただきました。ありがとうございました! – KAGRA 大型低温重力波望遠鏡

                                                                    左から飛騨市宇宙物理学支援室櫻井主査、NPO飛騨アカデミー川上理事長、 大橋施設長、梶田プロジェクト代表、飛騨神岡高等学校生徒代表倉住さん、 飛騨神岡高等学校中村教諭、飛騨市宇宙物理学支援室岸懸室長 寄せ書きは、飛騨市長、県議、議長、神岡商工会議所、飛騨市役所、飛騨アカデミー&カミオカラボ、GSA実行委員会、飛騨神岡高校、吉城高校、神岡中学校の皆さんなどが参加して、能登半島地震の被災からの復帰作業を行っているKAGRAへの温かい応援メッセージを書き込んでいただいたもので、飛騨市により取りまとめられました。寄せ書きは、飛騨神岡高校の生徒さんから重力波観測研究施設長大橋正健へ贈呈されました。大橋施設長がプロジェクト代表梶田隆章とともに感謝の意を伝えました。 大橋施設長は以下のように述べています。「KAGRAを応援してくださる皆様、ありがとうございます。KAGRAは、国際共同観測へのなるべく早い

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