日本代表「私のベストゲーム」(12) 羽生直剛編(前編) 1979年生まれの羽生直剛は、いわゆる"黄金世代"のひとりである。 10代にして頭角を現した小野伸二や稲本潤一らに比べれば遅咲きだったとはいえ、2002年に筑波大学からジェフユナイテッド千葉(当時はジェフユナイテッド市原)に加入して以降、2017年シーズンを最後に現役を引退するまで、プロとしてのキャリアを長らく歩み続けた。 「『おまえみたいなレベルでは、プロになれるわけがない』とか、『なれたところで、2、3年で終わる』とか言われていましたし、『おまえは教員免許をとったんだから、その後は先生になれ』って、そういうイメージをずっと刷り込まれていましたからね。僕は"隠れ黄金世代"なんです」 そう言って苦笑する羽生は、「筑波大の食堂で安いカレーライスを食べながら、(黄金世代が準優勝した1999年の)ワールドユースをテレビで見ていました」。プ