「TSUTAYAって言ってもな。」 「あるかどうかも分からないですよね。」 そう、その通りである。 しかもOの様子を見れば(先程から随分申し訳無さそうな表情をしている)。 「なんかすいません・・・。ご迷惑をお掛けして・・・。」 授業終了後、皆でGの車にライドオン。 Oは自前の原付で、揃いも揃ってやってきた、と言う訳だ。 「ジャンルで分けられていれば良いんだけどな。」 「そうですね・・・。」 当時はレンタルがVHSからDVDに移行し始めている時代。と言うことは新作や名作の作品は「2種類」用意されているため、「不人気作品の出る幕なぞ無い」と言う現象が起こっていた。 しかも、先程の会話のように「あいうえお順」でマフィア映画を探すとなれば、これはこれで大いに面倒である。 加えて、私以上に詳しいヤツがいないため、「実はマフィア関連なのに見逃す」と言う事態が起こり得る、と言う訳だ。 残念ながら「あいう