宇宙航空研究開発機構(JAXA)は4月28日、異常が発生していたX線天文衛星「ひとみ」(ASTRO-H)の運用を断念すると発表した。両翼の太陽電池パドルが根本から分離した可能性が高いという。復旧作業を取りやめ、原因究明に専念する。 観測にあたって姿勢変更する際に、制御系に不具合が生じ、衛星が異常に回転したと推定している。回転が加速し、機体に負荷が加わった結果、構造的に弱い部位である太陽電池パドルが、両翼とも根元から分離した可能性が高いと判断した。衛星本体にバッテリーを搭載しているものの、残量が少なく、電源の確保が難しいという。 異常発生後も「ひとみ」のものと思われる電波を3回受信し、通信復旧の可能性があるとしてきた。だが、検証の結果、本来の周波数と比べて200kHzの差異があり、別の衛星が発した電波と判断した。JAXAの常田佐久理事は「通信機器が“生きている”かどうかは断定できないが、復旧
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