1)大物主川を往く 神武の妻となる媛蹈鞴五十鈴媛(ヒメタタライスズヒメ)の出生譚。ヒメタタラの母勢夜陀多良比売(セヤダタラヒメ)がある日川でウンコをしていたら、突然川から下ってきた矢が陰部に刺さってきた。その矢を家に持ち帰ると、矢から大物主を名乗るイケメンが出て来て二人は結ばれた、というお話。古今東西、イケメンは何をしても許される。そんな訳で娘は陰部を示すホトから富登多多良(ホトタタラ)と名がついたが、流石にそれは恥ずかしいのでヒメタタラと改名したのである。(古事記・上) 2)沼河(ヌナカワ)ユカイ 神武にはヒメタタラとの間に生んだ神八井と神沼河のほかに、多芸志美美(タギシミミ)という庶子がいたが、これが父の死後にその正妻を娶って王位を乗っ取ろうとした。この意図に気づいたヒメタタラは息子に歌を送って危険を知らせ、神八井と神沼河は先手を打ってタギシミミを倒そうとする。神八井がビビってる間に神