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  • むかつく人のこと - レジデント初期研修用資料

    自分の人間性に問題があると言われれば、これはもうそのとおりとしか言いようがないんだけれど、 いろんな人と喋ったり、何かをお願いする機会があって、「この人は使える」なんて感じる人と、 話していてもなんだか暑苦しいというか、「この人は使えないな」なんて感じる人とが明らかにいる。 誰かの評判が、医局で話題になることは滅多にないんだけれど、その人の使える、使えないという感覚は、 他の先生がたを見ていても、ある程度共通しているように思えて、その感覚は一応、 個人的な好き嫌いとは、異なっている気がする。 恐らくはたぶん、その人の「使える度」というものは、仕事の成果だとか、成功率なんかとは、事実上無関係なのだと思う。 どうしたってバイアスがかかる 当直をするときには、いろんな職種の人と一緒に泊まることになる。ものすごく気がつく人もいれば、 何かをお願いして、けっこうな確率でそれを忘れてしまう人もいる。

    rajendra
    rajendra 2010/05/24
    型がパフォーマンスの向上を促す、とも。/時節柄、トルシエジャパンとジーコジャパンを想起した。
  • 問題を先送りする医学 - レジデント初期研修用資料

    休日当直のアルバイトに来て下さっている、大学の救急医学教室の先生が当に熱心で、休日でも、夜中でも、自分にできる検査はすべてやって下さって、あとから引き継ぐ側は大いに助かる。でもその一方で、地域にある基幹病院の専門家が、こうした熱意みなぎる診療スタイルに邁進すると、やっぱり後続は潰れるんだろうなとも思う。 専門家とは何か いろんな科が覇を競う基幹病院にあって、「専門家である」ということは、やっぱり「他科の知らない何かを知っている」ということなのだと思う。 救急の先生がたは、何でもできる。救急車で来た患者さんは全部診療するし、内科の診察はもちろん、簡単な手術までこなせる人もいる。たいていの問題はその場で解決してしまうし、みんな熱心で、よく勉強している。 こういうのはたしかに頭が下がるんだけれど、じゃあ救急医学教室の先生がたが、他科の専門家が知らない何かを知っているのか、あるいは他科の人間がぜ

    rajendra
    rajendra 2010/04/13
    ふと「待つことは強者にしかできない」みたいなセリフを想起した。
  • 本が出ることになりました - レジデント初期研修用資料

    研修医時代を過ごした病院には、何年も使われ続けてボロボロで、外科の若手が練習がてら、人工血管や人工硬膜で破れた場所にパッチを当てた、 なんだか異様な見た目のソファーがあって、勤務時間を終えた上の先生がたが集まっては、毎日遅くまで、患者さんのこと、病気のこと、いろんなことを語りあっていました。 夜間の救急外来は1年生の仕事で、救急外来で診断に困った患者さんが来たときには、実際問題「困る」のは日常であったのですが、ソファーのあるその場所に、資料を持って駆け込むと、そこに集った先生がたから、怒られながら、突っ込まれながら、いろんな科から、たくさんのアドバイスがもらえたものです。 現場の問題は、しばしば複数の診療科にまたがっていることがあって、ある科を回っている研修医にとっては深刻な問題が、別の科の先生にとっては常識になっていたりすることも多くて、いろんな科の医師が集まったソファーセットは、専門科

    rajendra
    rajendra 2010/03/12
    おめでとうございます。/"ボロボロのソファーセットと共に、きれいになった医局からは、やっぱり何か、大切なものが失われたように思えました。"
  • マスターアップしました - レジデント初期研修用資料

    2009病棟ガイド の名前で昨年から製作を続けていたマニュアルが一応完成し、データが印刷所に納品されることになりました。 メモ書きの束に過ぎなかった原稿をまとめるのは大変で、原稿をオーム社様に持ち込んだのが昨年12月、その頃から原稿は、Subversion を用いたバージョン管理が導入されるようになりましたが、上の先生がたに査読をお願いしたり、編集部の方にレイアウトを直していただいたり、訂正箇所は膨大で、最終的に、原稿のリビジョンは120に及びました。 結局このはなんなのかと言えば、「平凡な医療の劣化コピーを簡便にまとめたもの」である、ということになるのだと思います。 世の中にはもちろん、たくさんの正しい教科書があって、それを読み、理解することができれば、正しい知識を身につけることができます。いい教科書がたくさんある現状で、それでも「劣った教科書」を出す意味というものがあって、恐らくそ

    rajendra
    rajendra 2010/02/26
    "馬鹿なやりかたを知らないかぎり、正しいやりかたの正しさ、正しいことの価値というものは、しばしば見えて来ません。"
  • 総務のお仕事 - レジデント初期研修用資料

    病院の何十周年だったか、地域の市長さんを招いての、大きなパーティーがあった。事務長さんと話したこと。 えらい人を招くのは大変 大きなパーティーで、「公人」みたいな人を何人も招くような機会というのは、やっぱりある程度以上の組織を運営していく上では避けられない。 市長さんみたいな「公」相手の行事には、きちんとした文法みたいなものがあるんだけれど、こういうのは「マナー」だとか「伝統」だとか、文章としてこれと決まったものがあるわけではないから、「ないものをきっちりとやる」ことは、案外大変なんだという。 たとえば今回、隣り合わせた市長さんが2人来たんだけれど、市の規模は違うから、「弱い」市長と「強い」市長と、違いというのが当然出てくる。こういうときには、まずは「弱い」ほうに当たって、「強い側に、こう言おうと思います」というのを許可してもらって、今度は「強い」側に行って、「私どもとしては、弱い市長に先

    rajendra
    rajendra 2010/01/18
    オフトピ気味だけど、アンリトンルールを排除の理屈としか理解できないのは不幸なことだなあ、などと思った。
  • 「雑な物づくり」に未来がある - レジデント初期研修用資料

    今作っている研修医向けのマニュアルについて、少しだけ話が前に進んで、昨日は出版社の方と、いろいろお話をさせていただいた。まだまだ先は長そうだけれど。 いろいろ思ったこと。 出版は大変 「自分の電子原稿が、出版にはあんまり貢献できない」ということが、個人的にはショックだった。 原稿はすでに、表紙から目次、文、図版、索引に至るまで全て完成しているし、原稿内部でのページ参照だとか、あるいは索引だとか、ああいうのも全部ラベル参照にしてあるから、出版社の方から、判型と1行当たりの文字数、ページ当たりの行数の指定さえいただければ、コマンド一発、せいぜい1秒もあれば、参照ページの入った原稿が、いつでも出せる状態。たとえばそれを電子化したいなら、LaTeX ならhtml の出力も簡単だから、こういうのが、少しは役に立つだろうなんて考えてた。 少なくとも電子原稿は、「手書き原稿の山」なんて状態に比べれば

    rajendra
    rajendra 2009/11/20
    2つ前のエントリが「一見ムダに見えたものが若手の育成コストになっている」であっただけに、趣深い。たぶん両方ともそれなりに正しいんだ。
  • 総合医はお辞儀ができない - レジデント初期研修用資料

    相手に打ち勝つためでなく、むしろ様々な業種の人たちと「共生」していくために、 専門性という看板が役に立つような気がする。 握手をしないと始まらない 「何でもできる医師ははかっこいい」なんて、そういう価値軸に基づいた訓練を受けた大手民間病院の医師が、 大学に「帰還」して、「何でもできる」自分をそこでデビューさせることに失敗して、 そこから先がちょっと不遇になるという事例が時々ある。 こういうのはたぶん、「握手の失敗」なんだと思う。 人がたくさんいる豊かな環境、様々な専門技能に分化した、そのくせ「優秀さ」みたいな漠然としたパラメーターにおいては 似たような人たちが群雄割拠している場所に割り込んでいくためには、たぶん「見えやすい弱点」が必要になる。 頭を下げないと、新しい場所には入れない。「何でもできます」という人は、 「何かができない」人に対して頭を下げるための理由が発生しないから、 どこか新

    rajendra
    rajendra 2009/10/29
    頭を下げるためには見栄を捨てることが必要で、その葛藤に打ち勝つには絶対的ストロングポイントが必要、と。/コミュニケーション能力の弱いゼネラリストは、いずれ淘汰されるだろうか。それともネクシャリストへ?
  • 神話としてのアンパンマン - レジデント初期研修用資料

    ハッヒフッヘホー。アンパンマン、腐敗と発酵の違いを知っているか?」 大体このへんから始まった、一連のおしゃべりをまとめた。 バイキンマンからこんな問いを投げかけられて、アンパンマンはたぶん、 答えを見つけられないはず。正義というのは来、「悪役」なしには存在できないから。 妄想:アンパンマンは山の神様だった 原作だとこのあたりは、アンパンマンの体は、ジャムおじさんのパン種に飛び込んできた星みたいな何かで、 バイキンマンは異星人だけれど、このあたりはあくまでも、人間の側から見た事実。 ここにこんな設定を持ち込むと、物語の意味が大きく変わって面白い。 「アンパンマンとバイキンマンは元は同類の存在であったが、片方はイースト菌で用に、もう片方は雑菌が繁殖し出来損ないとして廃棄された」 焼かれる前のアンパンマンとバイキンマンは、山の中に「パン種」として存在して、 ジャムおじさんの介入を受けること

    rajendra
    rajendra 2009/09/07
    アンパンマンという強大な既得権益はどうやったら打倒できるだろう。「ノーモア・アンパン」のシュプレヒコールは、世界を埋め尽くせるだろうか。「想像してごらん アンパンのない世界を そんなに難しくないさ♪」
  • 社会説得の考えかた - レジデント初期研修用資料

    政治家の、小沢一郎の選挙に対する考えかたを読んで思ったこと。 川上から攻める 小沢一郎の目指したやりかたというのは、田中角栄が昔やっていたことをそのまんま引き継いでいるのだな、と思う。小沢一郎が「若手」だった頃、田中角栄は小沢を評して「頭は切れるが目線が高すぎる」なんて評して、今たぶん、小沢一郎が「大人」になって、同じようなことを、若手に諭す立場になったんだろう 「川上から攻める」のが小沢流のやりかた。川上というのは来、いい田んぼがたくさんある場所で、古い人が住んでいる地域。小沢一郎が町を落としに行くときには、駅前みたいに目立つ場所でなく、その土地の古い人、子供でなく、親御さんたちの暮らしている、川上の集落から始めるんだそうだ このへんは、「川上」さんだとか「上田」さん、あるいは「大林」さんとか、そういう名字の多い場所は古い場所だとか、たぶんローカルな地政学みたいなものが、伝統としてある

    rajendra
    rajendra 2009/08/26
    都市の中の農村的な場所って、現代だと治安とかセキュリティ方面から攻めると見つけやすい気がした。
  • 白鳥は水の下で足をかく - レジデント初期研修用資料

    水面に浮かぶ姿がどれだけきれいであったとしても、水かきだとか、足だとか、水面下の構造を 持たない白鳥は、いつか沈んでしまう。 ある仕事に打ち込んで、努力の見返りとして、その仕事から、見合った対価を得られる人は幸福だけれど、 それはすごくまれなことで、あるいはもしかしたら、「水の下に何もない白鳥」みたいに、 そういうやりかたは、むしろいびつなものなのかもしれない。 「成功するために業に打ち込む」やりかたというのは案外正解からは遠くて、 むしろ「業を楽しむために副業を頑張る」人というのが、正解にたどり着く可能性が高いような気がする。 大事なのは「業」と「副業」と、できれば白鳥みたいに、生き物としてリンクしていることで、 「役者を目指して、副業でアルバイトを頑張る」みたいなやりかたは、それとは少し違う。 井上隆智穂というF1 ドライバー セナが亡くなったあと、シューマッハが大活躍を始めた頃

    rajendra
    rajendra 2009/08/21
    『こち亀』だと、白鳥麗次は何度も貧乏から甦ってきたな。/一つの業を究めての求道者的な栄達は難しく、それゆえにポリバレントなアプローチで立身出世を目指す、みたいなこともあろうか。
  • 平凡なものをたくさん作る - レジデント初期研修用資料

    「すごいもの」を目指した物作りは最初の段階で行き詰まって、たいていの場合、上手くいかないような気がする。 「すごい」は相対評価だから、そこにはたぶん「平凡な」先客がいるはずで、 あとからそこに入り込むのは難しいし、その場所が狭かったなら、相手に打ち勝ってやっと手に入れたその場所は、 手に入れたときには価値がずいぶん下がってしまって、恐らくは投じた労力を回収できない。 量は質に転化する ある状況だとか、ルールがあって、同じ土俵で比較できる相手がいる場所で、 相手より、漠然と「すごい」ものを目指そうとすると、どうしても、アイデアの出現閾値が下がってしまう。 アイデアだとか、プロダクトにおいては、「量」を「質」に転化することはできるけれど、たぶん逆は難しい。 たくさんのアイデアを出すことで、偶然すばらしいものが生まれることもあるし、 質の不足を量で補うこともできるけれど、質の高いアイデアを出そう

    rajendra
    rajendra 2009/08/13
    ハイクオリティな一品よりも、相対としての豊穣さを。/「当たり前」を新たに創造するというのは、大変な偉業だよなあ。
  • 浮気物語の共通骨格 - レジデント初期研修用資料

    2ちゃんねるのまとめサイトには、定期的に、「浮気物語」とでも形容するしかない、 「結婚相手が浮気して、それが発覚して離婚に至った元夫の書き込み」が登場する。 書き込みはたいてい、発端から別離に至までの物語になっていて、 その都度共感的な返信が列を連ねて、「はてなブックマーク」が30程度から、多いときだと100ぐらいつく。 共通事項がある 2つ仮定する。 2ちゃんねるの書き込みは、基的に創作、あるいは脚色を加えた経験談である 「浮気物語」自体は、恐らくは似たような物語が定期的に書き込まれていて、人気のあるものだけが浮上して、「まとめサイト」に補足される 掲示板世間での生存競争というか、ある種の淘汰を受けた結果として、人気のある浮気物語と、 人気のでなかった浮気物語が存在していて、恐らくは「同情されやすい浮気物語の構造」とでもいうべきものが、 淘汰の結果として、生み出されているような気がする

    rajendra
    rajendra 2009/07/03
    匿名物語のテンプレを踏襲しつつ、ほんの少しだけ奇をてらう部分が、書き手の創造性の見せどころ、ということになるのかな。/匿名物語にとってのガラパゴスはあるのだろうか。あっても見えないかもしれないが。
  • 時が止まっていた - レジデント初期研修用資料

    NHKクローズアップ現代で、小学校教育が特集されていた。「最新」の教育手法が、 見ていてなんだか懐かしくて、その懐かしさに、ぞっとした。 紹介された「最新」技術は、自分が昔習ったやりかたに、あまりにもそっくりだったから。 昔からある最新のやりかた 学校の算数について行けない子供というのは、問題文を画像化して考えるのが難しくて、 試験問題の文章を読んでも、それがいったいどんな情景を意味しているのか、 頭の中でそれを画像化できないから、問題が解けないんだという。 ちょっと前に流行した「百ます計算」みたいなやりかたは、作業効率の上昇を狙った手法で、 あれはそれなりに問題を解ける子供が、能力をもっと伸ばすのには役に立つんだけれど、 問題解決のボトルネックが「理解」にある子供には、あんまり役に立たないらしい。 番組 で取り上げられていたのは「絵解き文章題」という手法。問題文を読んで、 それを漫画みた

    rajendra
    rajendra 2009/06/19
    学習塾で実践されているようなテクニックを、大学出たての新任の教師に伝授する場があれば、こうしたギャップは埋まるかしら?
  • それが使われる風景を想像する - レジデント初期研修用資料

    4年ぶりに改訂したマニュアルに関するお話。 見た目のびっくり度と、視覚に訴えるわかりやすさを押し出した前の版とは考え方を改めて、 今回作った版は、無難であること、それを使うであろう人たちに、それを使う理由を提供できることに重点を置いた。 無難は難しい 自分で書いておいてなんだけれど、無難なを作るのは当に難しい。 医局で一人、ちまちまとパソコンを叩くだけのもモチベーションを維持するのはもちろん自己顕示欲だから、 とにかく「すごい」ものを、それをみた人たちに、そのすごさが伝わるようなものを目指してしまう。 「俺はすごいんだぜ」みたいな、自己顕示欲に負けてしまったプロダクトは、たいてい惨めな失敗に終わる。 レイアウトが変に凝ってる代わりに読みにくかったり、普通のなら「ここ」というべき場所に、 当然あるべき記載がなかったり。無難なやりかたには、無難なりの意味があって、そこを無視したは、 奇

    rajendra
    rajendra 2009/03/30
    「症状からの逆引き」みたいなテキストは、やっぱり専門家にとっては「素人っぽくてダサい」なんて評価になるのかな。
  • 検査に対する富豪的態度 - レジデント初期研修用資料

    たとえばCTスキャンのデータ、人体の、何十枚もの「輪切り」写真から、 あらゆる異常を探し出すためには、病気に関する知識、人体の解剖に関する専門的な 知識は欠かせない。 ところが「気胸の有無」を調べるためにCTスキャンを切ると、そこに気胸があるのかどうか、 写真を見れば、異常は誰の目にも明らかで、診断を下すのに、もはや医学知識もいらない。 先入観を持たずにデータに当たって、そこから可能な限りの情報を引き出そうとする態度というのは、 人体から取り出せるデータがまだまだ少なかった昔、「より多く読める」ことが「よさ」につながった 時代を、悪い形で引きずっている気がする。取り出せるデータが増えすぎた今は、むしろデータを「雑に」扱う態度、 膨大なデータを、「いい結果」を得るために利用するのではなく、 むしろ「手を抜く」ために、今までと同じだけの成果を、より少ない手間、 より少ない人的リソースでそこに到

    rajendra
    rajendra 2009/03/17
    健全な先入観とは、品質を高める方向の「制約」ということでもあるかな。/「判断力の追放」はいいフレーズだ。人間の判断こそが、不確定要素になってしまうことがある。
  • 平凡なおもちゃの非凡な価値 - レジデント初期研修用資料

    問題が簡単そうに見えたなら、その人はまだ、問題の複雑さを理解できていない。 解答に驚きを覚えたなら、そのプロダクトは、まだ完成に至っていない 問題に突き当たって、その複雑さを理解できた人が作ったものは、たいていの場合、複雑すぎたり、 あるいは新しさが必要以上に強調されて、どこかいびつで、受け入れられない。ここが中間点であり、出発点になる 複雑すぎた第一世代は、洗練を経て、平凡に回帰する 新しいけれど複雑な製品は、どこかで根的な何かを突破して、シンプルで、画期的な何かへと生まれ変わる。 当に画期的な製品は、誕生と同時に、常識を上書きしてしまう。それは一見すると、 なんだか昔から存在していたような、誰でも思いつきそうな、平凡なものに見える おもちゃはしばしば「物の道具」よりも役に立つ 「おもちゃ」のおもちゃらしさというのは、使いやすさであり、見通しの良さであり、応用可能性の高さなのだと思

    rajendra
    rajendra 2009/03/10
    「すごい」ものは世の中にインパクトを与えるけれど、簡単には浸透していかない。こなれたものはいつの間にか世の中に馴染む。
  • 制約に関する覚え書き - レジデント初期研修用資料

    昨日の続き。 考えたこと 話を簡単にするために、「主人公」と「世界」とを設定する。ロールプレイングゲームみたいなもの 主人公の自由度が無限大で、世界の制約要素がゼロであるとき、主人公には意味も目的も発生しないから、 動けない たとえば主人公に「いつか死ぬ」という制約を付加すると、主人公には「生きる」という目的が生まれる 制約を一つ加えるごとに、主人公には意味が一つ増える。主人公の自由度が一つ増すごとに、 世界からは、制約の意義が失われていく 制約と媒体とは、しばしば間違えられる。「飛べる」という自由度に意味を与えるために 必要なのは、「高い山」や「大きな湖」であって、「空」ではない 最終的に、主人公が取り得る全ての動作に、何らかの意味が発生するように、世界の制約が デザインされると、ユーザーは、最大の自由を感覚できる。これがよくできたゲームなのだと思う 世界から意味を付加されることのない、

    rajendra
    rajendra 2009/03/10
    "主人公の動作可能性を最大に保ちつつ、それぞれの動作が意味を持つよう、世界に様々な制約を盛り込んでいくことが、デザイナーの目的なのだと思う"
  • 制約が自由を感覚させる - レジデント初期研修用資料

    自由が行き過ぎるとテキストになる 次世代のインターネットだとか、ユーザーの自由度が極めて高いだとか宣伝された 「セカンドライフ」は、むしろ不自由な世界だったのだろうと思う。 セカンドライフ世界では、ユーザーは街を歩けるし、誰とでも会話が楽しめるし、 いろんな品物を購入できて、空だって飛べる。たしかに何でもできるんだけれど、 ユーザーの自由度をもっと増して、たとえばユーザーが「壁抜け」自由になって、 「テレパシー」機能が実装されて、会話が全て盗聴できるようになったなら、 ユーザーにはもはや、「歩く」だとか「飛ぶ」、会話をするために誰かに近づいたり、 街の中で誰かを捜すといった行為に、理由がなくなってしまう。 自由度が増すと、ユーザーを取り巻く世界は、だんだんとその意味を失っていく。 ユーザーは歩けるし飛べるけれど、遠くが見えないし、壁を抜けることもできない、 そんなセカンドライフ世界から始ま

    rajendra
    rajendra 2009/03/10
    人間は床がないと歩けないんだぜ的な話。たまに床は壁になったりする。
  • ユーザーは狭く見る - レジデント初期研修用資料

    Google の新しいブラウザ 「Chrome 」を使った感想。 Chrome は速く感じる 今まで使っていて、なんの不便も感じていなかった Sleipnir が、どうにも調子が悪い。恐らくは中で動いているIE8 の問題なんだろうけれど、 blog の更新だとか、コメント欄の管理だとか、エラーが頻発する。 いい機会なので、常用するブラウザを、Google Chrome に変更したんだけれど、これはたしかに速く感じる。 自分には、技術的なことは何一つ分からないし、普段見ているページのほとんどは、 文字しかないようなページばっかりだから、ブラウザの当の速さ、 内部処理の速さだとか、実装のすばらしさだとか、そういうのは全然分からないんだけれど、 素人がちょっとさわってもびっくりするぐらい、Chrome は速く「感じる」。 このブラウザは、ユーザーへの「速さの見せかた」に、気を遣ってデザインされ

    rajendra
    rajendra 2009/03/02
    「たいていの上司は、その人が視界から消えるまでの時間でもって、その人の「使える度」を判断」逆に、苦心惨憺する様子の多寡でもって評価する上司とかもいるからタチが悪い。そしておれの残業も減らない。
  • 「悪い人」とはつきあいやすい - レジデント初期研修用資料

    ソセゴン中毒のこと 当直あけて、朝も早くからソセゴン中毒の人に怒鳴られた。 麻薬系鎮痛薬の依存になってしまって、いろんな病院を転々とする人はけっこういて、外来でトラブルの種になる。 パターンはだいたい決まっている。外来では診断不可能で、実際痛くて、 入院中は、たしかに痛み止めとして、麻薬系の鎮痛薬を使うような病気。 「慢性膵炎で東京の病院にかかっている」 「今出張中で、紹介状も薬もない」 「痛みが強かったらソセゴンをうってもらえと主治医に言われている」 このあたりがキーワードになる。痛くて車いすに乗ってくるとか、 しわくちゃの、なぜか電話番号だけ入っていない、大学病院の紹介状を一緒に持ってくる人もいる。 痛みというのは患者さんの言葉を信じるしかないから、こういうのは実質診断不可能なんだけれど、 今はそもそも、「外来で麻薬をうってもらいなさい」なんて指示を出す同業者はいないはずだから、 「麻

    rajendra
    rajendra 2009/03/02
    目的意識がはっきりしていてそのために手段を選択した人とは、同じ土俵でコミュニケートできる。猪武者と講和するのは難しい。