南アフリカの優勝で幕を閉じた、ラグビーワールドカップ日本2019。私は今大会、日本戦の5試合を含む17試合を取材することができた。 本来はサッカーが主戦場である私が、ラグビーのワールドカップを取材した理由は、大きくふたつある。まず、日本で開催されるワールドカップが、まさに「一生に一度」に思えたこと。そしてもうひとつは、これまで6回にわたり取材してきた、サッカーのワールドカップと比較してみたかったからだ。 ラグビーという競技そのものについては、まさに「にわか」同然の私。しかしワールドカップという大会フォーマットで比較すれば、19世紀半ばに袂を分かった、ふたつのフットボールの興味深い相違点が見えてくるという確信があった。本稿では、普段サッカーを取材している視点から、あらためてラグビーワールドカップという大会について考えることにしたい。 ■第1回大会:サッカーは1930年、ラグビーは1987年