微積分は人類を月まで連れて行き、フーリエ解析はCTスキャンによる癌の早期発見に貢献し、、というように数学が実生活に貢献している例を挙げることはいくらでもできます。しかしそれが数学の価値だとか、数学を学ぶ事の意味だと言ってしまうのは(間違いとは言えないにしろ)かなり偏った考え方だと思います。ガウスは暗号技術に応用しようと整数論を作ったわけではありませんし、オイラーはネットワーク環境を向上させるためにグラフ理論を考案したわけではありません。ほとんどの場合「数学のための数学」が誰も予期せぬ形で現実に歩み寄り、その応用を見いだしていったに過ぎません。 「数学なんて役に立たない」というロックな若者の主張に対する同じくらいロックな(そして本質的な)反論は「So What?(それがどうした)」だと思います。何故役に立たなければならないんだ。音楽にしろ、映画にしろ、芸術にしろ、君の人生にとって大切なもの