地球温暖化が進行すると世界の穀物主産地の収量は低下する -4つの気候変化シナリオで米国、ブラジル、中国における2070年までのトウモロコシとダイズの生産性を予測- 概要 (1) 将来の気候変化によって、世界の主要生産国である米国、中国、ブラジルにおけるトウモロコシとダイズの生産性が2070年までにどう変わるかを、大気中の温室効果ガス濃度の増加程度が異なる4つの気候変化シナリオ*1 のもとで予測しました。 (2) トウモロコシの収量は、温室効果ガス濃度の増加のもっとも多いシナリオで3か国ともに20%程度低下すると予測されました。ダイズの収量は、温室効果ガス濃度の増加が中程度あるいは大きいシナリオで、米国とブラジルにおいて特に大きく(約30%と約50%)低下することが示されました。 (3) 3か国が同時に不作となる確率を推計したところ、トウモロコシでは、温室効果ガス濃度が大きく増加するシナリオ