金融機関のキャッシュカードで買い物ができるデビットカード(Jデビット)の全国展開から、6日で丸10年を迎えた。銀行業界は当初、「クレジットカードにとって代わる」と期待したものの、思うように広がっていない。巻き返しには加盟店の拡大が不可欠だが、肝心の銀行は熱気が冷めている。 金融機関や加盟店が参加する「日本デビットカード推進協議会」は今月、Jデビットを利用すると抽選で現金10万円などが当たるキャンペーンを実施。竹内一正・事務局長は「知らない人も多いので、まず使ってもらって便利さを体感してほしい」と10周年を機に認知度向上を狙う。 Jデビットは、銀行のシステムと加盟店の端末を結び、直接決済する仕組み。現在は全国約1200の金融機関が参加する。クレジットカードのように入会時の審査が不要で、入会金や会費も無料。引き出しや振込手数料がかからず買い物できる。 だが、利用は思うように拡大できていな