オープンソースのソフトウェアが質、量ともに充実していくなかで、日本語フォントは成長が遅れていた分野の1つだが、徐々に選択肢を増やしてきている。行書体や隷書体などはほとんど見かけないが、日常的に使用するゴシック体、明朝体であれば実用になる日本語フォントがオープンソースで利用可能になっているのだ。そこで本稿では、オープンソースの日本語フォントを集め、それらの概要とサンプルをカタログ化してみたい。
システム構築・運用のディアイピィ(DIP、本社:東京都渋谷区)は、PHPベースのメール配信システム「PHPList2.10.9」と、その実行に必要なPHP、MySQL、Apacheなどのオープンソースソフトウェアを、一括インストールできるパッケージ「XAMPPパッケージ版」を2009年4月17日配布開始した。 PHPListは、PHPで開発されたオープンソースのWebアプリケーションで、利用者一人ひとりの属性に合わせたパーソナライズドメールの一斉配信機能などが特徴。メールマガジン発行管理ソフトとして使われているという。 DIPは、PHPListを日本向け仕様にローカライズして無償配布しているほか、有償サポートやカスタマイズ開発、システム保守サービスなどを提供している。XAMPPパッケージ版では、Windows環境向けに必要なアプリケーションを収録した。ライセンスはGPL。 PHPList2
独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は2009年4月20日、日本語文字フォント「IPAフォント」の新版「IPAフォントVer.3」の配布を開始した。新たにオープンソースライセンスを採用して、改変・再配布を可能にした。IPAのサイトからダウンロードできる。 「IPAフォント」は、画面表示と印刷の両方に利用できるアウトラインフォントで、2007年10月から一般向けに無償公開している。明朝体とゴシック体に、等幅とプロポーショナルの2種類の計4書体を用意。日本語文字コード規格「JIS X 0213:2004」に準拠した約1万1000文字を収録する。フォーマットはOpenType形式。 IPAは、派生フォントが乱立して文字への信頼性が低下するとの懸念から、これまで改変を認めていなかったが、新たに採用したオープンソースライセンス「IPAフォントライセンス Ver.1.0」で「改変の自由」と「文字への
システム運用において、トラブルシューティングやチューニング、法令などの理由でさまざまなログを取得・保管していると思うが、必要な情報を見つけ出すためには、どこに記録されていているのか、抽出するためのキーワードは何が適切かといった情報を事前に整理できていることが必要となる。とくにトラブル発生時は素早い対応が要求されるが、必要な情報を手軽に素早く取り出す手段を用意していない運用は多いのではなかろうか。そういったときに役立つのが、さまざまなログから情報抽出を行えるマクニカネットワークスの「Splunk」というツールだ(開発元は米Splunk)。 「ITサーチエンジン」と呼ばれるこのツールは、さまざまなログを取り込み、インデックス化し、素早く横断的に検索して情報を抽出できる。一般的なファイルのログのほか、設定ファイルやコンピュータリソース(CPU、メモリ、ネットワーク帯域など)の使用状況、データベー
エムズソリューション(本社:神奈川県相模原市)は、Ubuntu向けに、リコー製のTrueTypeフォントを2009年3月12日発売する。デスクトップおよびワークステーション向けのフォントパッケージと、サーバ向けのサーバ用フォントライセンスの2形態がある。価格はオープン。 オフィス系ソフトやグラフィック系ソフトなどのUbuntuアプリケーションで、高品位なフォントを利用できる。また、リコー製フォントはWindowsや商用UNIXのシステムフォントに採用されていることから、システム間でのフォント互換性も高まるという。 フォントパッケージには基本パッケージと拡張パッケージがあり、基本パッケージは、GゴシックB、HG明朝Lの2書体入り。拡張パッケージは11書体で、HG正楷書体-PRO、HG丸ゴシックM-PRO、HG明朝B、HG明朝E、HG行書体、HG教科書体、HGゴシックM、HGゴシックE、HG創
オープンソースのホスティングコントロールパネルを開発するispCP Teamは2月26日、「ispCP Omega 1.0」安定版を発表した。UNIX/Linuxに対応、あらゆるWebホスティングのニーズに対応するとしている。 ispCP Omegaは、オープンソースの仮想ホスティングコントロールシステム「Virtual Hosting Control System(VHCS)」から分岐したプロジェクトで、ISP向けのマルチサーバー環境を管理するコントロール/管理パネル開発を目指す。VHCSは現在、活動を停止しており、ispCP Omegaはマイグレーションパスを提供するという。 VHCSのコードを土台とし、Webメール、FTP、Web DBM、仮想ホスティング環境などの機能を持つ。信頼性、安定性、拡張性のあるコントロールパネルを提供するという。 ライセンスは、GPL(GNU Genera
昨日はBonnie++を用いてクライアントマシンにおけるソリッドステートドライブ(SSD:Solid State Drive)のベンチマーク評価を行い(翻訳記事)、同じ予算で複数台のハードディスクを購入するのに比べて1台のSSDを購入することにどれだけメリットがあるかを論じた。今日はSSDのシークタイムが極めて短いことがサーバーにおいてどれだけ有利に働くかを見てみよう。 SSDの応用例は専らモバイル志向でノートPCのハードディスクをSSDに置き換えることに関心が向けられており、そうした利用形態ではSSDの最大のメリットであるシークタイムの高速性が活かされることはない。シークタイムの短さに関して特にどん欲なサーバーアプリケーションのひとつにリレーショナルデータベースがある。今回テストに用いたSSDはサイズが非常に小さく、データベースのタプルそのものを格納することは多分できないが、インデックス
Webアプリケーション開発者によるセキュリティレベルの検証作業をサポートすることを目的として、 ratproxy と呼ばれるオープンソース型ツールが先日Googleからリリースされた。これはWeb 2.0およびAJAXアプリケーションを対象に構築された非破壊型の検査ツールであり、セキュリティ上の問題点が可読性に優れた形式にてレポートされるようになっている。 ratproxyの実体は、手元のWebブラウザと試験対象のアプリケーションとの間に介在する形で動作するローカルプログラムである。その動作原理は、アプリケーションから出されるリクエストと返されるレスポンスを追跡し、それを基に独自に変換したトランザクションを適用することで、一般的な攻撃に対して当該アプリケーションがどのような反応をするかを検証するというシステムになっている。例えばローレベルテストでは、下記のものを含めた包括的な試験が実施され
非営利団体Xigh.org Foundationは11月3日、オープンソースのビデオ圧縮フォーマットの正式版「Theora 1.0」を公開した。特許ライセンスが一切不要のビデオコーデックで、正式版登場により適用が広がることが期待される。 Theoraは米On2 Technologiesがオープンソースとして公開した「VP3」を強化したビデオコーデック。同技術を利用して、オンラインでもディスクでもビデオを配信できる。CPUフットプリントが少なく、移植性に優れる点を特徴とする。 Theora 1.0は、改訂版BSDライセンスを採用したリファレンスライブラリ、仕様、APIドキュメント、サンプルのエンコーダ/デコーダソフトウェア、リアルタイムストリーミング向けRTP(Real-time Transport Protocol)仕様の草案を含む。これにより、オープンソース/プロプライエタリに関係なくあ
ペタバイト規模のデータを格納させる分散コンピューティング用プラットフォームを探しているのであれば、そのフレームワークとして Hadoop の使用を検討すべきだろう。HadoopはJavaベースで作成されているため、Linux、Windows、Solaris、BSD、Mac OS Xにて使用できる。こうしたHadoopを実際に採用している組織に共通するのは、安価(特殊なハードウェアが不要)かつ効率的でスケーラビリティと信頼性を兼ね備えたプラットフォームによる、膨大な量のデータ処理を必要としているという点だ。 Hadoopでは、こうした膨大な量のデータを格納するために、Hadoop Distributed File System(HDFS)を採用している。実際、HDFSのマスタ/スレーブアーキテクチャは、Hadoopのクラスタ機能の中核を成している。ここでサポートされているのは、ファイルシステ
Linuxカーネルは柔軟性が高く、sysctlコマンドを利用すれば、カーネルパラメータを動的に変更してその場で動作を変えることさえ可能だ。sysctlのインタフェースでは、LinuxまたはBSDの何百というカーネルパラメータを参照したり変更したりできる。変更はただちに反映されるが、リブート後まで変更を保留する手段もある。うまくsysctlを使えば、カーネルを再コンパイル(翻訳記事)しなくてもマシンの最適化が可能であり、しかもその効果をすぐに確認できる。 とりあえずsysctlでどんな変更ができるのかを知るには、「sysctl -a」を実行して扱えるパラメータをすべて表示するといい。そのリストは非常に長いもので、私のマシンでは712もの設定可能な項目が表示される。 $ sysctl -a kernel.panic = 0 kernel.core_uses_pid = 0 kernel.cor
MySQLの原作者で、今年2月にSunに買われる前はMySQL AB社のCTOだったMontyことMichael Widenius氏が、Sunを辞めるとか辞めないとかで騒ぎになっている。最初Vallywagが報じたのだが、Sunは否定しているようだ。と言ってもThe Registerの記事を見るとその否定の仕方は何だか煮えきらないものなので、おそらくは辞めるのでしょう。 このところ、Sunに買われてからのMySQLのライセンシング・ポリシーの変化に注目していた。発端は今年4月、本家/.にSunがMySQL(の一部機能)をプロプライエタリにするかもという記事が載ったことである。具体的には、MySQL 6.0のバックアップ機能やバックアップの暗号化・圧縮機能はクローズドソースにする、というような話であった。私としては、まあSunのことだしそういうこともあるかもねという程度であまり驚きもしなかっ
XFSファイルシステムは大規模なファイルの保存/アクセスについての性能が高いことで知られている。XFSの設計はエクステントベースで、ファイルの内容は一つ以上のエクステントと呼ばれる連続的な領域内に保存されている。XFSファイルシステム内のファイルは、ユーザの使い方によってはフラグメント化することがあるが、xfs_fsrユーティリティを使ってそのようなファイルをデフラグすることでファイルアクセスについてのシステムの性能を向上させることができる。 ファイルをXFSファイルシステム上にコピーすると、通常は一つのエクステント内にファイルの全内容が保存される。しかしその後ファイルを延長したり新たなデータで内容を書き換えたりしようとする際には、ファイルの直後に続く領域が利用できないこともある。その場合、ファイルはディスク上の別々の場所にある2つのエクステントに分かれて保存されることになる。当然ながらフ
GoogleMapAPIは、UbuntuやFedora、openSUSE用にパッケージ化されているわけではない。この記事では、64ビット版Fedora 9マシンでGoogleMapAPIのバージョン2.5を利用している。以下のコマンド群を実行すると、メインのPHPファイルがサイトからアクセス可能なディレクトリにインストールされ、残りのファイルは参照用として「/usr/local/php」に展開される。 # mkdir -p /usr/local/php # mkdir -p /usr/local/php/site-includes # chown root.apache /usr/local/php/site-includes # chown root.apache /usr/local/php # cd /usr/local/php # tar xzvf /.../GoogleMapAP
SqlSync では2つのデータベースを比較して、どのタプルが追加され、除かれ、変更されたかを知ることができる。また、一方のデータベースを他方のクローンにし、必要な変更を加えながらその状態を保つことができる。同期化にSqlSyncを用いることには、異種エンジン間(たとえば、MySQLからPostgreSQLへ)の同期化ができるというメリットがある。 Ubuntu、Fedora、openSUSEの標準リポジトリにはSqlSyncパッケージがない。そこで、本稿ではバージョン1.0.0-rc1を使い、64ビットのFedora 8マシンでソースからビルドすることにした。プロジェクトのfreshmeatページにもホームページにも書かれていないが、SqlSyncはデータベースへのアクセスにODBCを使う。したがって、unixODBC開発パッケージがインストールされていないと、ビルドは成功しない。 Sq
今回は、マルチメディアを自動的に生成・構成してくれるWordPress用プラグインを4本紹介する。これらのプラグインを利用すると、ブログをさらに興味深いものにでき、ブロガーにとっても読者にとっても豊かなマルチメディアを楽しむことができる。 最初に紹介するのは、ブログの記事をオーディオ・ポッドキャストに変換する無償サービス Odiogo だ。WordPressにOdiogo Listen Buttonプラグインをインストールしておけば、ブログの読者は記事の音声版を聞いたり保存したりすることができる。 サービスを利用するには、まずサインアップして、自分のサイトの承認と記事の変換を依頼しなければならない。これには48時間以上かかることがある。承認されると、5桁のフィードIDとオーディオ・フィードへのリンクが送られてくるので、Listen Buttonプラグインをダウンロードしてインストールし、フ
たとえLinuxしか使っていなくても、一度や二度はMicrosoftのCHM(Microsoft Compiled HTML Help)ファイルを参照しなければならなくことがあるだろう。Apache, MySQL、PostgreSQL、Python、PHPといった数々のオープンソースプロジェクトでも、一般的なこのフォーマットが利用されている。 たとえLinuxしか使っていなくても、一度や二度はMicrosoftのCHM(Microsoft Compiled HTML Help)ファイルを参照しなければならなくことがあるだろう。Apache, MySQL、PostgreSQL、Python、PHPといった数々のオープンソースプロジェクトでも、一般的なこのフォーマットが利用されている。 CHMは、MicrosoftがそれまでのWinHelp(HLP)フォーマットに対する活動を中止し、Windo
RAIDによる性能向上を把握しやすくするために、KDEベースのLinuxデスクトップ上で3種類の異なるディスク構成を使用して性能を調べてみた。 ハードディスク1台 ハードディスク2台でストライピング(RAID 0) ハードディスク2台でミラーリング(RAID 1) 目的は、ハードディスク2台の構成(上記の2番目と3番目)の場合に、ハードディスク1台の構成(上記の1番目)と比較してどれほどの性能向上があるのかを明らかにすることだ。そのため3つの構成のそれぞれにおいてディスクを激しく使用するタスクを実行して、その実行時間を測定した。なおタスクは次のような3つのタイプのユーザを想定して、日常的に繰り返し行なう必要のある代表的な操作を選んだ。 プロダクティビティアプリケーションとマルチタスク システムの起動(KDEセッション――ウェブブラウザ、IM、電子メール、音楽プレイヤ、ファイルマネージャ――
Linuxのすばらしい点の1つは、32ビットのAMD XPプロセッサ搭載マシンから64ビットのIntel Core 2マシンにハードディスクを移設しても、Linux環境がそのまま動作することだ。ただし、この場合、プロセッサは64ビットコードに対応していても、32ビットのカーネル、Cライブラリ、システム環境一式を実行することになる。また、新しいマシンに4GB以上のメモリがあっても、その一部は利用されないか、32ビットのPAE(Physical Address Extension)カーネルを実行するかのどちらかとなり、せっかくのリソースが無駄になってしまう。だが、Linuxディストリビューションを64ビット版にクロスグレードすれば、リソースをもっと賢く活用することができる。 私が使ってきたのはFedoraで、すでに64ビット版への移行を決心していた。もう何年もLinuxのカンファレンスでFed
ソフトウェアにランダムな入力を与えてバグを見つけだすファズテスト(fuzz testing)は、ITセキュリティにおいてかなり前から非常に大きな関心事になっていた。だが、zzufという小さいながらも素晴らしいプログラムのおかげで、今では迅速かつ容易に自前でファズテストを実行できるようになっている。 ファズテストが大いにもてはやされているのは、注意力に乏しいユーザのせいだ。そう、金額を入力すべきところに日付を入れたり、名前の欄に数字を入力したり、社会保障番号(SSN)の欄に郵便番号を入れたりするユーザのことである。彼らによる不適切な操作は、直ちにプログラムの異常終了につながることが多い。セグメンテーションフォールト、バッファオーバーランなどあらゆる種類のクラッシュを引き起こす。そうしたクラッシュの中には、悪用にうってつけで、悪意のある人物によるシステムやデータへのアクセスを許してしまうものも
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