中部地方の高速道路の料金所を運営する中日本エクストール名古屋(山本繁男社長)は5日、故意に通行料金を割り引き、正規の通行料金を徴収しなかったとして、料金所収受員の男性社員(64)を同日付で解雇したと発表した。同社は社員を背任容疑で愛知県警に刑事告訴する方針。 同社によると、男性社員は06年8月〜09年1月、同県清須市の清洲西料金所などで東名阪自動車道を利用した1418台に対し、本来ならば一律500円(軽自動車400円)の通行料金を徴収するところを、故意に半額しか徴収しなかったという。不正に割り引いた金額は計34万250円になる。男性社員は同社に対し、「たまたま利用した知人らに割引した。いい顔がしたかった」といい、同額を弁済したという。 同社は中日本高速道路が100%出資する子会社で「極めて遺憾であり、深くおわび申し上げます。再発防止に努めたい」としている。