社説 君が代起立条例 学校をゆがめる人権軽視2011年6月6日 Tweet 思想・信条の自由を制限する案件が「数の暴力」で押し切られた。橋下徹大阪府知事率いる「大阪府維新の会」府議団の提出による「君が代起立条例」が、府議会で「維新」などの賛成多数で成立した。 「維新」は地方選で得た単独過半数の力で公約にない同条例を制定した。「学校での服務規定の厳格化」など条例の目的や条例提出から成立まで10日足らずの性急な手続きに、疑問と危うさを感じる。 府教育委員会が異論を唱え、自民、民主、公明など野党は反対。可決後、橋下知事は「嫌なら4年後の選挙で維新の会(の候補)を落とせばいい」と述べたが、全府民の知事として暴言であり理解に苦しむ。 府教委によると、入学式で起立しなかった府立高の教員は2009年度57人(29校)、10年度46人(28校)、11年度38人(27校)と減少している。 大阪府教