何年もおせちを用意していない。ワイフの実家で食べられるというのがその状況を押しているが,そもそも,高いし,近頃は,食べ物の嗜好が明確になってしまって,逆に,おせち料理の中に,どうしても食べたいと思うものが,あんまりなかったりするというのもある。 しかしこの彩りは,やはり,正月気分ということにおいては欠かせないし,義母はありがたいと思っている。帰りのクルマは,義母の作った見事な野菜が満載される。 一度,長い付き合いの有機無農薬レストランのオーナーが,伝統的なおせちを作るから,という申し出でを貰って,注文したが,味は評価も仕様がなかった。 冷蔵技術も,手指の消毒も無菌手袋もない時代,保存を前提にしていて,塩辛く,また甘すぎるというレシピだったからだと解釈したが,その理解で良いのか,二度と試すことはなかった。