「豊か」な日本 私がいま療養している大分県で、韓国人のカミさんからの思わぬ「思い」に触れたことがあった。 大分県の豊後(ブンゴ)大野と地域で開催された巡蔵(めぐりくら)という製造所の蔵開きイベント。この地域の4つの酒造元が3箇所で行う巡蔵は、酒好きのカミさんにとっては日本に来た12月から楽しみにしていたイベントの一つだった。韓国でも日本酒人気は高く、日本酒『久保田萬寿』の一升瓶が韓国の居酒屋では3万円以上で売られている。私の親しい韓国人にも、日本酒バーを数軒経営しているのが2人ほどいるほどだ。 なにしろ酒好きな韓国人にとって、日本酒も日本文化以上のものとして反日、不買時期でも人気は高かった。そして今回、参加した巡蔵でカミさんはイベントを見渡しながら涙ぐんでいるのだ。「どうしたの?」と聞いてみると「あなたが日本が『豊か』とよく話す意味が理解できて、身に染みている。韓国にも同じ様に田舎はあるが