映像はむごいものばかりだった。子どもたちが――中にはたった3~4歳くらいの子もいた――場合によっては拷問と言っていいくらいの性的虐待を受けている。 性的暴行を受ける子どもの写真が撮られ、流通するのは今に始まった話ではない。だが昨年、複数のインターネット関連企業から報告のあった幼児の性的虐待の画像や動画の数は過去最高の4500万件に達した。まさに過去に例のない状況だ。 対応しきれないレベルの通報数 10年以上前であれば、その数は100万件に満たなかった。この種のわいせつ画像の氾濫はすでに危険な水準に達している。新たな抑止策を採るべく、テクノロジー業界も警察やアメリカの司法当局も連邦議会も対応に乗り出した。画期的な規制法が成立したのは2008年のことだ。 それでもこの種のコンテンツが見つかる事例は増え続けている。それも急激に。 抑止に向けた対策には、欠陥もあれば足りない部分もある。ニューヨーク