衝撃に拍車をかけたのが、アップルの資材調達担当者が島野に送ったされるメールが、証拠資料として明るみに出たことだ。その文面からは、数年に及ぶアップルとの生々しいやり取りと、島野が訴えるに至った背景が見て取れる。 「最新のフォーキャスト(出荷予測)に基づいた、C6用ピンの供給計画を送ってもらえますか」「今すぐその情報が必要だ」 2012年2月初め、アップルの担当者はノートパソコンMacBook ProやMacBook Airの電源アダプタ接合部に必要な特注ピンの供給計画が、島野から送られてこないことに焦っていたようだ。 「先月日本で話し合ったように、4月の需要に応える約束はまだできない」「現在(出荷予測)量も増えてきており、再検討に時間がかかる」と返答する島野に、「事情は理解しているが供給計画が一刻も早く必要だ」と切り返した。 さらに「東京での話し合いでは、1月31日までに渡してくれるはずだっ