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ブックマーク / eulabourlaw.cocolog-nifty.com (73)

  • ナチス「逆張り」論の陥穽(再掲) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    最近、田野さんのが話題になっているということなので、この点はきちんと明確にしておかなければならないと思い、昨年のエントリをそのまま再掲することにしました。 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2022/05/post-ed416b.html 昨日の朝日新聞の15面に、「逆張りの引力」という耕論で3人が登場し、そのうち田野大輔さんが「ナチスは良いこともした」という逆張り論を批判しています。 https://www.asahi.com/articles/ASQ5S4HFPQ5SUPQJ001.html 私が専門とするナチズムの領域には、「ナチスは良いこともした」という逆張りがかねてより存在します。絶対悪とされるナチスを、なぜそんな風に言うのか。私はそこに、ナチスへの関心とは別の、いくつかの欲求があると感じています。 ナチスを肯定的に評価する言動

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  • カール・マルクス『一八世紀の秘密外交史』 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    カール・マルクス『一八世紀の秘密外交史 ロシア専制の起源』(白水社)をお送りいただきました。 https://www.hakusuisha.co.jp/book/b621504.html と、書くと、えっ?と思われる方も多いかも知れません。 いや、正真正銘の、あのひげのおじさんのマルクスのです。ただし、浩瀚なマルクス・エンゲルス全集には収録されていない稀覯論文です。 なぜ収録されていないか?それは、レーニンや、とりわけスターリンの逆鱗に触れるような中身だからです。 タタールの軛がもたらしたものは? なぜロシアは膨張したのか? クリミア戦争下構想され、数奇な運命を辿ったマルクスによるロシア通史。 「ロシアが欲しいのは水である」 資主義の理論的解明に生涯を捧げたマルクス。彼はこの『資論』に結実する探究の傍ら、一八五〇年代、資の文明化作用を阻むアジア的社会の研究から、東洋的専制を発見する

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  • 「家事使用人の労働基準法」@『労基旬報』8月25日号 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    『労基旬報』8月25日号に寄稿した「家事使用人の労働基準法」です。 長らく労働法の関心事項から外れ、ほとんど忘れ去られていたある問題が、昨今いくつかの動きから注目を集め始めています。それは、「家事使用人」への労働基準法適用除外の問題です。 周知の通り、現行労働基準法第116条第2項は「この法律は、同居の親族のみを使用する事業及び家事使用人については、適用しない。」と規定しています。これは、制定当時は適用事業の範囲を定める第8条の柱書きの但し書きでした。当時は17号に及ぶ「各号の一に該当する事業又は事務所について適用する」とした上で、従って事業や事務所に該当しない個人家庭は対象外であることを前提としつつ、適用事業であっても家事使用人には適用しないという立法でした。1998年改正で第8条は削除されたので、現在は単純に家事使用人という就労形態に着目した適用除外です。 この規定の解釈が争われた珍し

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    ruinous
    ruinous 2022/10/01
  • 世界の中で日本だけ賃金も物価も上がらない理由ー日本経済を陥れた「労使協調路線」という呪縛@黒崎亜弓 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    東洋経済オンラインに、黒崎亜弓さんが「世界の中で日だけ賃金も物価も上がらない理由ー日経済を陥れた「労使協調路線」という呪縛」という記事を書かれています。わたくしへのインタビュー記事です。 https://toyokeizai.net/articles/-/616244 ・・・では日だけがなぜ、賃金も物価も上がらない状態が続いてきたのだろうか。 「それはオイルショックの時の成功体験が呪縛となっているからです」 こう見立てるのは、労働政策研究・研修機構労働政策研究所長の濱口桂一郎さんだ。最近取り沙汰される「ジョブ型雇用」という言葉の“生みの親”でありながら、ちまたのジョブ型推進論の誤解を解くのに忙しい。濱口さんは日の雇用システムを「メンバーシップ型」と名付け、他国の「ジョブ型」との違いを整理している。 オイルショックといえば1970年代の出来事。もはや歴史の領域だが、今とどうつながるの

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  • 流動化を否定するあまり交渉力を失った労働組合 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    昨日紹介した『POSSE』51号ですが、他にも引用したくなる名台詞がけっこう点在しています。 鼎談の次に載っている今野さんと中村天江さんの対談「経団連のジョブ型推進と労働組合の交渉戦略――雇用の流動化により労働条件の交渉力は高まる⁉」の、「流動化を否定するあまり交渉力を失った労働組合」という一節でのやりとりは、戦後型企業別労働組合にとって厳しい言葉が並びます。 今野 興味深いですね。もともと日の労組は解雇なども絶対に反対してきましたが、世界のスタンダードだと、絶対反対ではなくて、どのようなルールで解雇するかが焦点になります。日は降格も絶対に反対です。条件交渉がジョブ的なものに接近していけば、恐らく労使交渉も成立するのでしょうが、歴史的には絶対反対した結果、すべて経営が決めるようになっています。 中村 私自身は、雇用の流動化に消極的なことは、労働組合にとっても望ましくないと考えています。

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  • ミドルスキル労働者の非正規化と正社員のロースキル化 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    過去30年間に進行し、私も含めていろいろと議論されてきた労働力の非正規化の一つの解釈として、それまでは企業メンバーシップに包摂されていたミドルスキル労働者が非正規化していったというのがあるわけですが、その一つの例証のような記事が、noteに載っていました。「やま」さんという方の吐露です。 https://note.com/yama0117/n/n39d6666beb0b ○事務派遣時代 私は3年半ぐらい生産管理の事務派遣をしていた。 生産計画を立て日々の進捗を確認してやる仕事。 一品毎に仕様が違う部分があるので設計にフォローを入れて特殊品がある場合は先に購買に情報を流し、更には営業が入れた納期が当かの確認を行い、生産進捗を行うというまあ後から分かったけどかなり大変な生産管理を経験した。 正社員と同じで担当ラインを持ち、そこを任されるという形。 はっきり言って正社員の方々より上手くやれてい

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  • メタバースは労働問題である - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    例によってソーシャル・ヨーロッパから、ステファノ氏ら3人による「メタバースは労働問題である」(The Metaverse is a labour issue)を。 https://socialeurope.eu/the-metaverse-is-a-labour-issue The Metaverse has been talked about only in terms of gee-whiz technologies—but it raises very serious labour concerns. メタバースはすっげぇ技術という面でばっかり語られるけれども、とても深刻な労働問題を引き起こすのだ。 ってどういうこと? The Metaverse will have its users but it will also be a ‘workplace’ for many. メタバース

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    ruinous
    ruinous 2022/02/07
  • メンバーシップ型社会の量子力学的構造(改題の上再掲) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    昨年6月にアップしたエントリをそっくりそのまま再アップしておきます。なにも付け加えるべきことはありません。 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2021/06/post-a7954d.html(ジョブ型とメンバーシップ型のねじれた議論) ========================================= みずほ銀行のシステム障害の報告書をめぐって、こういうツイートがあったのですが、 https://twitter.com/_innocent2017/status/1406076301153386498 みずほ銀行のシステム障害に関する調査報告書が話題になってますね。 その中でも「声を上げて責任問題となるリスクを取るよりも、持ち場でやれと言われていることだけをやった方が組織内の行動として合理的となる企業風土」という趣旨の原因分析

    メンバーシップ型社会の量子力学的構造(改題の上再掲) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 自治体は雇用契約を結べないけれど、偽装請負だと雇用になってしまう件について - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    こういう増田が話題になっていて、 https://anond.hatelabo.jp/20211014160920(埼玉県ワクチン接種センターで働いていたのに労働者ではないと言われた話) 謝金扱いだから労働契約がないとのことだったが、時間や勤務場所が拘束されていること・この仕事をしろと指示されていることなどから、「使用従属関係」が発生するのではないか。 こういう応答がされているのですが、 https://anond.hatelabo.jp/20211015101356 自治体が人を雇う場合、一般的な雇用契約をすることができない。少し前までは曖昧にされてたが、総務省が古い解釈を今更示したせいで、一時的であれ短時間であれ、明確に公務員として任用せねばならなくなった。令和2年度4月から施行された会計年度任用職員てやつだ。 いや、それは教科書レベルの回答であって、も少しディープな話があるんだな。

    自治体は雇用契約を結べないけれど、偽装請負だと雇用になってしまう件について - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • ジョブ型とメンバーシップ型のねじれた議論 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    みずほ銀行のシステム障害の報告書をめぐって、こういうツイートがあったのですが、 https://twitter.com/_innocent2017/status/1406076301153386498 みずほ銀行のシステム障害に関する調査報告書が話題になってますね。 その中でも「声を上げて責任問題となるリスクを取るよりも、持ち場でやれと言われていることだけをやった方が組織内の行動として合理的となる企業風土」という趣旨の原因分析が、日企業らしいとして話題になっています。 これは、当に日企業独特の企業風土なのでしょうか? 確かに「減点型」の人事評価をする組織ならそのようなことがあるかもしれませんが、いわゆる欧米型、ジョブ型雇用の組織こそ「自分の持ち場の外のことは口を出さない」という風土が強くなってもおかしくないと思います。 欧米型、ジョブ型雇用の組織で「あえて声を上げる」ことが組織の中で

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  • 成長戦略と骨太方針 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    昨日、成長戦略と骨太方針が閣議決定されたので、労働に関係するところを見ておきましょう。まず、成長戦略では、 https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/seicho/pdf/ap2021.pdf 第5章 「人」への投資の強化 1.フリーランス保護制度の在り方 実態調査によると、取引先とのトラブルを経験したことがあるフリーランスのうち、そもそも書面・電子メールが交付されていない者や、交付されていても取引条件が十分に明記されていなかった者が6割となっている。こうした状況を改善し、フリーランスとして安心して働ける環境を整備するため、事業者とフリーランスの取引について、書面での契約のルール化など、法制面の措置を検討する。 フリーランスのセーフティーネットについて検討する。 2.テレワークの定着に向けた取組 テレワークの定着に向けて、労働基準関係法令の適用について、ガイドライン

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  • セレブバイトと派遣法 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    なにやら主婦の通訳がセレブバイトだったとかいう話が炎上しているようですが、実のところ、1985年に労働者派遣法ができた時に、相当程度虚構でありながら表面的に「専門業務」のポジティブリストだと言ってごまかしていた時の素材の一つが、この通訳とか秘書といったいかにも女性職っぽい専門職であったのですね。そして、表面のロジックでは専門職だから派遣でいいのだという議論の裏に、暗黙の裡に家計補助的な女性の仕事だから派遣でいいのだという隠れたロジックが潜んでいて、同じ年に男女均等法ができて女性の活躍という雰囲気がごくごくわずかながらちらりと顔を出しながら社会の大勢はなおほぼ完全に女性の役割はアシスタント役という風潮がどっぷりあるという時代の感覚の中で、何となくみんなを納得させていたわけです。 もちろん、当時も派遣の大部分は一般事務の普通のOLだったのであって、それをファイリングという職業分類表にもない専門

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  • 11年前のベーシックインカム論に一字一句変更の要無し - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    何回か再掲してきたものですが、またぞろ日維新の会がベーシックインカムを打ち上げたという報道もこれあり、またぞろ再掲させていただきます。もう今から11年以上前、2009年の年末に、文藝春秋が出している『日の論点2010』に寄稿したものですが、一字一句変更の必要はないと思います。 マクロ社会政策について大まかな見取り図を描くならば、20世紀末以来のグローバル化と個人化の流れの中で、これまでの社会保障制度が機能不全に陥り、単なる貧困問題から社会的つながりが剥奪される「社会的排除」という問題がクローズアップされてくるともに、これに対する対策として①労働を通じた社会参加によって社会に包摂していく「ワークフェア」戦略と、②万人に一律の給付を与える「ベーシックインカム」(以下「BI」という)戦略が唱えられているという状況であろう。 筆者に与えられた課題はワークフェアの立場からBI論を批判することであ

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  • トヨタはジョブ型じゃねえぞ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    日の日経の社説が「年功制が限界に来たトヨタ」。あたかも、日型雇用の典型であったあのトヨタがジョブ型に舵を切ったかの如く、そういう印象操作をしたくてたまらない感が溢れていますが、 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64680860W0A001C2SHF000/ トヨタ自動車が毎年の定期昇給(定昇)の算定方法を見直す。一律的に上がる部分をなくし、人事評価のみを反映した昇給とすることで労働組合と合意した。 日型雇用を実践する企業の代表格とされてきたトヨタの動きは年功賃金がいよいよ限界に来た表れだ。デジタル化で企業の競争はかつてなく激しい。他企業も人事・賃金制度改革を急ぐべきだ。・・・ いやいや、今回のトヨタの賃金改革は、朝日のこの記事が詳しいですが、 https://www.asahi.com/articles/ASNB36DLFNB2OIPE02Q

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  • 1985年以前は公務員に定年はなかった件について - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    人はみんな自分の生きてきた時代、より正確に言うと社会人となってそれなりのことが分かるようになってからのことしか気では覚えていないということのいい実例が、今やや異なるトピックが原因で話題となっている国家公務員の定年引上げに係る法案をめぐってもよく現れているように思われます。どういうことか?みんな、民間企業と全く同様に、公務員にも定年制があるのがあまりにも当たり前だと思っているんですが、実は国家公務員法に定年制が導入されたのは1981年改正によってであり、それが施行されたのは1985年3月末からなんです。それまでは、公務員には定年制はなかったんですよ。 http://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_housei.nsf/html/houritsu/09419810611077.htm 法律第七十七号(昭五六・六・一一) ◎国家公務員法の一部を改正する法律 国家

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  • ゾンビ襲来! - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    が送られてきたので開けてみると、中から出てきたのは ギャアァァーー!!! ゾンビが出てきた。 いや、『ゾンビ襲来』というが出てきました。 こんなを送ってくるのは誰だろうと表紙を見ると、谷口功一さんが訳しているではないですか。法哲学が嵩じてついにゾンビになったか。 実際、裏表紙見返しの著者・訳者紹介の写真を見ると、著者のドレズナー氏とともに、谷口さんともう一人の訳者の山田高敬さんがいずれも背筋も凍るゾンビの姿となって映っております。 え、改めて、書を版元のHPの言葉で紹介しますとですね、 http://www.hakusuisha.co.jp/detail/index.php?pro_id=08249 「ゾンビの突発的発生は必ず起こる!」その日にどう備えるべきか? 国際政治学の世界的権威で、ゾンビ研究学会顧問のドレズナー先生が、対応策を分かりやすく提示。各国首脳必携! なんと、ゾンビ

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  • 副業・兼業で議論されている問題点@『月刊人事労務実務のQ&A』2019年12月号 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

  • サラリーマンは、どこから来てどこへ行くのか  変わりゆく”雇用”のかたち@『Lifist』Vol.02 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    サラリーマンは、どこから来てどこへ行くのか  変わりゆく”雇用”のかたち@『Lifist』Vol.02 もう一つ、読みやすいインタビュー記事として2017年10月にミニコミ誌『Lifist』Vol.02に掲載された「サラリーマンは、どこから来てどこへ行くのか  変わりゆく”雇用”のかたち」というのをお蔵出ししておきましょうか。 http://eulabourlaw.cocolog-nifty.com/blog/2017/10/lifist02-6327.html

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  • 権丈善一『ちょっと気になる政策思想』 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    権丈善一さんより『ちょっと気になる政策思想 社会保障と関わる経済学の系譜』(勁草書房)をお送りいただきました。ありがとうございます。 http://www.keisoshobo.co.jp/book/b357662.html 所得は平等に分配したほうが経済の活力が高まるのか、不平等に分配したほうが高まるのか? 政策がどのような前提から導き出されているものか自覚のないまま行われる社会保障論議の愚を説き、理論と思想の関係を解き明かしながら有効な政策形成を提言する。現在の状況下、わが国がどのような社会保障、経済政策をとるべきかを示唆する意欲作。 例によって権丈節満載の痛快なであることには違いないのですが、これまでの社会保障制度を中心に論じたと少し趣が違って、とりわけ理論編という第2章と第3章は、権丈風の経済思想史講義といった趣があります。 権丈風経済思想史といえば、もちろん「右側の経済学」と

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  • ハマキョウレックス・長澤運輸に最高裁判決 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    というわけで、すでに報じられているように、注目されていたハマキョウレックス・長澤運輸に最高裁判決が出ました。 http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/784/087784_hanrei.pdf (ハマキョウレックス) http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/785/087785_hanrei.pdf (長澤運輸) ハマキョウの方は、高裁判決をさらに一歩進めた感じで、少なくとも手当については、合理的な理由がつかないと差をつけるのはダメという感じになってきたようです。 もう一つの長澤でも、高裁判決でOKだった精勤手当についてOUTとしたのは、それと共通した判断ですね。 これに対して、長澤はやはり単なる非正規の労働条件問題でなく、定年退職後の再雇用という難しさがあることから、基給についてこうはっきり

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