教育基本法改正のための審議が国会で再開され、国会周辺のみならず全国で良識派たちが青ざめている。そんな状況を横目に、これまで本当に教育基本法を武器にしてたたかってきた人こそが、ある種冷めた目で事態を見ている…。 いま騒いでいる人たちは一体これまで何をしてきたのか、教育基本法や憲法を使ってたたかってきたのか…? 教育基本法が変えられ、あるいは憲法が廃棄されたら、たたかうことは不可能なのか? これは政治情勢に即して何らかの「反対」・抵抗の声を上げようとする人につきつけられる強烈な問いである。「それでもたたかうしかない」という、継続的でしたたかな覚悟を決めている人は、メディアの恣意的な報道を通じて伝わる事態を前に、イチイチ慌てふためいてなどいられない、ということなのだろう。例えばいま、圧倒的に軽視されている労働関連法が、経団連の差し金一つで根こそぎにされたら、またぞろいままでどこで何をやって