「う~ん、ちょっと、その(仏像の)件に関しては、答えられへんな。僕は代表ではあるけれども、僕が関与してへんことが結構多いから。そやし、Xさんに聞いて……」 大岡寺の代表役員——仮にY氏としておこう——は、私の直撃にこう言葉を濁した。(全3回の2回目/#3へ続く) 仏像が辿った“不可解な流れ” 2016年、滋賀県甲賀市の古刹「大岡寺」から15年前に姿を消した国の重要文化財、「木造千手観音立像」と「木造阿弥陀如来立像」の2体の仏像が、複数のブローカーの手を経て、東京都品川区の安楽寺に渡っていたことが判明した。