出版、新刊、旧刊、古本に関するブログ「出版・読書メモランダム」を新しく開設しました。よろしければ、お出かけあれ。 今月上梓した拙著『古本探究2』の中で、取次から見た同文館、取次としての北隆館、至誠堂、大東館を書き、また独歩社や金星堂における取次の位置や機能について論じたばかりだった。 ところが偶然ながら、時を同じくして、「出版流通というメディア」をサブタイトルに付した、柴野京子の『書棚と平台』(弘文堂)が刊行された。奇しくも拙著の初版印刷日と柴野著の初版発行日はともに8月15日となっている。 『書棚と平台』はかつて東販に在籍していた著者が研究者に転じ、その修士論文をベースにして刊行されたものであり、これまでの取次論の集大成にして、新しい出版研究の出現と評価することができよう。 だが同書は修論をベースにしていることもあり、タイトルのイメージとは異なる専門書で、記述は晦渋なために、的を射た紹介
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