2021年3月17~18日、宇宙航空研究開発機構(JAXA)と三菱重工業が開発する新型ロケット「H3」の機体が、初めて鹿児島県の種子島宇宙センターで射点(打ち上げ地点)に姿をあらわした。 今回初めて、第1段、第2段、エンジン、個体ロケットブースター、フェアリング(ロケットの先端部、衛星を格納する部位)を統合した機体のタンクに推進剤を注入する「極低温点検」と呼ばれる試験が実施された。 この試験では、機体を整備組立棟から実際に打ち上げを行う射点まで移動させ、打ち上げ前カウントダウンの手順を「着火6.9秒前」まで行う(実際にエンジンに着火はしない)。 試験は雨天の中、17日夜明けから18日未明まで実施された。 宇宙ビジネスの拡大が加速する中で、開発が佳境を迎えているH3は、この先どのような立ち位置へと向かうのか。