難病患者同士が、病名にとらわれず交流する「難病カフェ」と呼ばれる取り組みが全国に広がっている。常設の店ではなく、患者自らが定期的に交流会を開催。就職や結婚など若い世代が直面する共通の話題も多く、気軽な会話で悩みを共有できると好評だ。「面接官に難病なのに人を助けられるのかと言われた。病気が理解されていない」手足にしびれやまひの症状が現れる「多発性硬化症」を患う50代の女性が福祉施設の就職面接で
市民に防災意識を高めてもらおうと、寝屋川市は今月、保存食や防災グッズの購入費用の半額を補助する支援事業を始めた。上限額は1万円で、24品目が対象。府内初となり、全国的にも珍しい取り組みという。 市によると、大規模災害後のライフライン復旧には3日以上かかるとされ、保存食などは市側の備蓄分だけで対応できない恐れがある。このため、今年度予算に2千万円を計上し、家庭向けに補助事業を開始した。 対象は今月1日時点で市内に住民票がある世帯主。保存食や保存水、生理用品やおむつ、家具転倒防止器具、懐中電灯など24品目が対象。購入費用の半額分を上限1万円で補助する。 今月末までに、市役所などにある事前申込書に必要事項を記入して市に提出し、申請する。 市が昨年、市民を対象に実施したアンケートでは、必要な備蓄物資を「備蓄していない」と答えた人が全体の46%を占めており、担当者は「『自分の命は自分で守る』という意
撮影/編集部・深澤友紀この記事の写真をすべて見る みんなでつくるバリアフリーマップアプリ「ウィーログ」。無料でダウンロードできる(写真:NPO法人PADM提供) 数センチの段差や傾斜が車いすユーザーの行く手を阻む。それでも外出したいという一人の女性の熱意が、バリアフリーアプリを誕生させた。 4.5センチ──。このわずかな段差が、車いす利用者に高い壁となって立ちはだかっているという。どこに段差(バリア)があるかわからずに、外出をためらう人も多い。 2年前、インターネット検索大手のグーグルが実施する社会貢献アイデアコンテスト「グーグルインパクトチャレンジ」の最終選考会で、電動車いす利用者の織田友理子さん(37)はこう訴えた。 「車いす利用者にとって必要な情報を、みんなの投稿で共有する世界最大のバリアフリーマップをつくりたい」 ●情報を投稿して共有 彼女が語った夢はグランプリを受賞し、5千万円の
専門職で年収の高い人を労働時間規制から外す「高度プロフェッショナル制度(高プロ)」を条件付きで容認する方針に転じた連合への抗議デモが19日夜、東京都千代田区の連合本部前であった。日本最大の労働組合の中央組織として「労働者の代表」を自任してきた連合が、働き手のデモに見舞われる異例の事態だ。 「一般の働く人々の権利と生活を守るために動くのが労働組合の役割のはず。連合執行部は今回の一方的な賛成表明を撤回し、存在意義を見せてほしい」 午後7時に始まったデモの冒頭。マイクを手にした男性はこう訴えた。参加者はプラカードやのぼりを掲げ、「残業を勝手に売るな」などとコールを繰り返した。参加者はデモが終わった午後9時までに100人ほどに膨れあがった。 今回のデモのきっかけは、高プロを「残業代ゼロ法案」と批判してきた連合が一転、執行部の一部メンバーの主導で条件付き容認の方針を決めたことだった。連合傘下でない労
障害のある子供を育てる母親が悩みを語り合い、情報交換する会が昨年3月から月1回、県内で開かれている。障害児の母の会「KissA-きっさ-」。子供の行動が理解できなかったり、相談先が分からなかったり。そんな悩みに互いに寄り添い、ポジティブに生きるヒントをくれる。 ◆ストレス解消に KissAの生みの親は、障害を抱える息子を育てる、介護・リハビリ商品開発会社社長、栗本薫さん(42)=大和高田市。中学1年の長男(12)は2歳のときに自閉症、5歳のときには重度知的障害と診断された。 栗本さんは長男が3歳のときに通っていた児童福祉施設で、同じように障害児を育てる母親たちと知り合った。「うちの子すぐ壁たたくけど、どうしたらいい?」「おねしょが止まらないの」。施設では週1回、母親同士が語らう場が用意され、悩みを気軽に話すことができた。「障害児を育てるというと暗いイメージをもたれがちだけど、そこは明るい雰
高齢化が進むマンションについて考えようと、大阪府豊中市内のマンション管理組合のメンバーらが意見を交わす「豊中マンションサミット交流会」が、同市岡上の町の市すこやかプラザで開かれた。 市社会福祉協議会が、府マンション管理士会豊中支部の協力で開催した。同協議会によると、豊中市は人口39万人あまりだが、住宅は60%以上がマンションなどの共同住宅。ただ、住民が高齢化し一人暮らしになっているケースも多く、マンション管理組合の担い手が減少。防災体制づくりも課題になっている。 こうした問題点を話し合おうと、サミット交流会は平成27年から開催。今回は約50人の管理組合関係者らが出席し、市内の3カ所のマンション住民が事例を報告した。報告では、防災体制づくりや、高齢者の生活支援の要望にこたえるモデル事業などを紹介した。
<大阪の西成で調査や支援活動に携わってきた社会学者による『貧困と地域』で知る、スラムとドヤの違い、知られざる釜ヶ崎(あいりん地区)の姿> 『貧困と地域――あいりん地区から見る高齢化と孤立死』(白波瀬達也著、中公新書)の著者は、長年にわたり大阪の西成で調査や支援活動に携わってきたという社会学者。自身が就職氷河期を通過してきた「ロスト・ジェネレーション」であるため、貧困問題には当事者感覚があったのだという。 そこで"漠然とした問題意識"を背景としてホームレス問題を研究対象に定め、あいりん地区でフィールドワークを実施するようになった。そうした経験を軸としたうえで、同地の貧困問題を検証したのが本書だ。 本書は、あいりん地区を通じて、「貧困の地域集中」とそれによって生じた問題を論じるものだ。あいりん地区の歴史的背景を踏まえ、この地域が被ってきた不利を明らかにし、それに対してどのようなセーフティネット
当事者や家族が語り合う「家族カフェ」には、助けを求めて大勢の人が集まる=2017年4月24日、鴇沢哲雄撮影 本人だけじゃない「葛藤」 親の悩みも打ち明けて 東京都千代田区の雑居ビル街の一角。今年2月の肌寒い日、狭い路地を入ると、ガラス窓から明るい光が漏れる部屋の中から話し声が聞こえてきた。LGBT支援のNPO団体が主催する「家族カフェ」。主に、心と体の性が一致しないトランスジェンダーの若い当事者と、その母親ら約20人が集まり、互いの悩みを打ち明けたり、さまざまな情報を交換する場だ。 母親らに交じり、父親(56)が1人だけ参加していた。埼玉県北部の街から、妻(47)と心の性は男性という娘(29)と一緒に来たという。両親は、ほかの母親らの話に熱心に耳を傾けた。
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