サントリーの次期社長に、ローソン・新浪剛史会長が指名された、というニュースが流れました。 大手酒類メーカーの「サントリーホールディングス」は、この秋にも、新しい社長に、大手コンビニチェーン「ローソン」で長く経営トップを務めた新浪剛史会長を起用する人事を固めました。 http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140624/k10015449981000.html 生え抜きではなく、外から実績ある経営者を連れてきた大胆な人事は「日本でもプロ経営者に経営を委ねる時代がやってきた」という好評で受け止められています。 サントリーといえば、ついこないだまで非上場だったり、キリンと経営統合しようとしたけど、やっぱりカルチャーが違うのでやめたり、と、オーナー一族の支配が強い会社、という印象です。そこで、これまでの社長をまとめてみました。 基本的には鳥井家・佐治家による継承が行われ
Caper Andersen, Jakob Bek-Thomsen and Peter C. Kjaergaard, “The Money Trail: A New Historiography for Networks, Patronage, and Scientific Careers,” Isis 103 (2012): 310–315. 研究会用にIsis最新号特集のイントロ記事をまとめました.科学史における資金が特集のテーマとなっています.これまであまり光が当てられてこなかったこのテーマを検討することは,過去と現代の科学の断絶を強調する近年の科学論に再考を促すことにもつながるとされます. ーーーーーー 生理学者であるマイケル・フォスター,生物学者であるトマス・ヘンリー・ハクスリー,そしてチャールズ・ダーウィン.これらのヴィクトリア時代を生きた人々の出自や経済的状態は互いにまったく
ジョブズ氏は自ら製品を生み出したわけではない。同氏が創り出したのは、ユーザーの琴線に触れる製品を、予見可能かつ当てにできるペースで生み出せる(アップルという)組織だった。 ジョブズ氏は映画作品の製作に自ら携わったわけではない。同氏がしたのは、大ヒット作品を予見可能かつ当てにできるペースで製作できる(ピクサーという)会社をつくったことだった。 ジョブズ氏は(アップルの)競合他社から市場シェアを奪ったわけではない。同氏はいくつかの新しい市場を創り出した、そしてそこに他社が引き寄せられた、さらにその市場は他社まで支えられるほど大きいものだったというほうが正しい。 ジョブズ氏は何かをデザイン(設計)したわけではない。同氏がしたのは、ほかの人たちに自由を与えたこと--ある製品をつくる、もしくはある仕事をやり遂げるために必要なことについて自由に考えさせる裁量を与えたことだった。 ジョブズ氏は、製品開発
松井博 Brighture English Academy 代表。趣味はウクレレとかハイキングとかDIYとか旅行などなど。在米20年。シリコンバレーに住みつつ、日本とアメリカとフィリピンで会社経営しています。最近は英語教育がライフワークになりつつある。 詳細プロフィールを表示 Steve Jobs が亡くなってまだわずか2日。 アメリカではすぐに特集番組が組まれ、Facebook もTwitter もSteve Jobs 一色です。 私も一昨日、アップル時代の思い出も綴って載せたら、なんか信じられないようなアクセス数です。 大勢の方から続きを書いてくれ、とのメッセージを頂いたので、ちょっと書いてみることにしました。 今回はSteve Jobsとの接点よりも、彼が遺した Apple という組織について書いてみたいと思います。 アップルって良くも悪くもSteve Jobs の強烈な個性が強く反
松井博 Brighture English Academy 代表。趣味はウクレレとかハイキングとかDIYとか旅行などなど。在米20年。シリコンバレーに住みつつ、日本とアメリカとフィリピンで会社経営しています。最近は英語教育がライフワークになりつつある。 詳細プロフィールを表示 調子に乗ってあと1、2回、Steve Jobs やアップルについて書いてみたいと思います。 Steveの訃報を受けて出される様々なコメントや声明、記事などをみていると、「独創的」、「ビジョナリー」などといった形容詞が着いて廻ります。おそらくそれが一般的に定着した彼の評価なんでしょう。 しかし「ビジョナリー」って言葉も「独創的」って言葉も、Steve に対する形容詞としてどうも違和感を憶えてしまうんです。 もしSteveに巷で言われているような独創性やビジョンがあったとしたなら、それは発明や製品の開発などではなく、他の
アップル社のスティーブといえば、いまだとジョブズだが、30年以上前、アップル社の最初のヒット作品であるAPPLE IIの時代には、もうひとりいた。スティーブ・ウォズニアックだ。APPLE IIを設計した天才エンジニアであるウォズニアックはウォズの魔法使いとか呼ばれて、パソコンマニアの中では、もっとも尊敬される人物のひとりだった。だから、当時のアップルファンにはスティーブといえば、ジョブズが好きか、ウォズニアックが好きかという定番の話題があったのだ。 もちろん、ウォズニアック派がほとんどだった。ジョブズは天才エンジニアのウォズニアックをうまくつかまえて大儲けをしたビジネスのひとだと思われていたから人気がなかった。 第一次パソコンブームの当時、日本でもそういう天才プログラマをうまくつかって大ヒットソフトをつくって大儲けするビジネスマンや大人たちといった構図はあちこちで見られたから、まあ、ジョブ
スティーブ・ジョブズは「コンピュータはこうあるべきだ」という視点から物事を考えることが出来る稀有な才能を持った人でした。 「こうあるべきだ」という意見は、見方によっては個人の価値観の押し付けに他なりません。 ジョブズはその価値観の押し売りを率先してやりました。 逆に「いま世間で何が売れているか?」を観察し、その時流に迎合した製品を慌てて企画するというやり方を心から軽蔑していました。 これはつまり「is」ではなく「should」に基づいた経営です。 おのずとアップルの製品作りにはジョブズの審美眼が色濃く反映されます。アップルの新製品発表会がエキサイティングだった理由はこの卓越した未来の予見者からの「ご神託」が聞けたからです。 そのジョブズも常に正しかったわけではありません。失敗作もいろいろありました。 彼個人の主観を消費者に押し付けるわけですから、その全てが受け入れられるわけではないのです。
世界最大のPCメーカーであるHP=ヒューレット・パッカードが、タブレットやスマートフォンの開発を打ち切り、PC部門さえ身売りを検討しているというニュースが流れている。かわりに、英国のAutonomyという巨大データ解析を得意とするソフトウェアメーカーを買収するという。 いまではPCメーカーのイメージも強くなったHPだが、実は、業界ではむしろ「PCから遠い」と見られてきた会社である。パソコンやその根幹となるマイクロプロセッサの技術は1970~1980年代にかけて生まれたものだが、その時代に、HPは、エレクトロニクスの盟主といえる企業だった。ところが、パソコンを作らなかった。 同社は、1960年代末に「HP 9100A/B」というプログラミング可能な電卓を作っている。コンピュータというものが机の上にのった、パーソナルコンピューティングに最も近い企業だったといってもよい。ところが、1970年
Sunの元CEOであるスコット・マクニーリー氏はあるディナーイベントで、合意直前までいったAppleの買収や、同氏の“最大の過ち”について語った。 1990年代半ばに米Sun Microsystemsが米Appleを買収できていたとしたら、今日、iPhone、iPad、iPodが存在していただろうか。 この疑問に対して、Sunのスコット・マクニーリー元CEOは「ノー」と答える。「もしわれわれがAppleを買収していたら、iPodもiPadも存在しなかっただろう。私がそんな計画をつぶしてしまっただろう」――2月24日(現地時間)にカリフォルニア州にあるサンタクララ・コンベンションセンターのChurchill Clubで開かれたディナーイベントにおいて、マクニーリー氏はSunのもう1人の元幹部、エド・ザンダー氏との対話でそう打ち明けた。 このトークショーのメインゲストとして出演したマクニーリー
どうせ政治的に大盤振る舞いする必要に迫られているんだから、ベストを尽くすしかないよね。答えを持っている訳じゃないけれども、大まかな戦後IT技術史に対する視座を踏まえた上で少しでも有効な使い道に頭を絞ってはどうか。これまでの政府が充分に合理的であれば、財政出動で成長率を回復させることは難しいけれども、欧米だって技術開発を市場任せって訳でもないし、特に戦後日本が政治的に避けてきた領域や、規制や利権で手付かずとなっている領域を中心に、投資機会は残っている気がする。 一時的な財政支出拡大の効果は一時的な所得拡大であり,景気の落ち込みを部分的に相殺することが目的だ。喩えるならば,痛み止めである。景気の回復は民間の自律的な成長によってもたらされる。ところが,財政出動に積極的な政治家は,財政出動で成長率が回復すると信じているようである。 誰が技術開発を牽引するのか 米国コンピュータ産業の牽引車は防衛・宇
相変わらずトップページがFF石油暖房機な松下電器産業だが、ついに社名を「パナソニック」に変更することを発表した。子会社で松下○○とかナショナル○○といった名称の会社もすべてパナソニック○○に変更するそうだ。予定では2008年10月1日付で社名変更とのこと。またこれにともない、すでに海外では廃止されている「ナショナル」ブランドも順次「パナソニック」ブランドに統合されることになる。経緯や今後などについてはインプレスの記事が詳しい。 日本でも「ナショナル」ブランドが使われているのは白物家電や住宅系が主で、AVやPCなどのアレゲな商品は既に「パナソニック」ブランドで展開されているわけだが、どうも「パナソニック」というのは音が多くて日本語的には座りが悪い印象がある。タレコミ子の周辺でも、「松下のビデオ」「松下のPC」などと呼ぶことが多いように思われる。「松下」「ナショナル」が消え去った後、果たしてど
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