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ハンナ・アーレント 人間の条件の検索結果1 - 29 件 / 29件

  • 「大学生にオススメな本のリスト」をアメリカの有名大学が公開、大学生は一体どんな本を読むべきなのか?

    「学生のうちにたくさん本を読んだ方がいい」とよく言われますが、多くの人々にとっては何を読めばいいのかを判断すること自体が困難な課題です。そこで、1冊の本をじっくり読み込む「Great Books curriculum(グレート・ブックス・カリキュラム)」を実践しているアメリカのセント・ジョンズ・カレッジが、「大学生にオススメな本のリスト」を公開しています。 Great Books Reading List and Curriculum | St. John's College https://www.sjc.edu/academic-programs/undergraduate/great-books-reading-list 以下のリストが公式ページで紹介されている全書籍というわけではなく、日本語訳で単著として出版されており、比較的入手しやすい書籍を優先的にピックアップしているほか、科学

      「大学生にオススメな本のリスト」をアメリカの有名大学が公開、大学生は一体どんな本を読むべきなのか?
    • ハンナ・アーレント黒人差別主義者疑惑|加藤弥(Wataru Kato)|note

      後世の研究によって評価が変わった偉人は少なくない。 2014年、死後40年近くを経て公刊された「黒ノート」によって、20世紀最大の哲学者マルティン・ハイデガーが反ユダヤ主義者だった疑惑が浮上した。 同じく2014年、別の疑惑が浮上する。 ハイデガーと不倫関係にあったユダヤ人の哲学者ハンナ・アーレントが黒人差別主義者だった可能性が、アメリカの哲学者によって指摘された。 アーレントの人種差別的語り口 アメリカで黒人に対する人種差別の撤廃を訴える運動「Black Lives Matter/ブラック・ライヴズ・マター」が盛り上がっている。ナチスドイツの排外主義を研究したアーレント著『全体主義の起原』が参考になると思い、手に取って読み進めた。 これまで何度か再読しているのに気づいていなかった記述に不意を突かれた。アーレントが黒人差別と読み取れる文章を書いていたなんて。 Googleで「アーレント 黒

        ハンナ・アーレント黒人差別主義者疑惑|加藤弥(Wataru Kato)|note
      • 山野弘樹『VTuberの哲学』(2024、春秋社)書評*機能についての不明点と研究態度へのコメント - Lichtung

        山野弘樹『VTuberの哲学』(2024、春秋社)は、「本書は、今日のVTuber文化の中で活躍するVTuberの典型的な特徴を抽出し、その特徴をある統一的な観点から体系的に解釈することを試みる著作であ」り(i)、その目論見に従って、全5章にわたりバーチャルYouTuberというアバターをまとった配信者文化についての研究を行うものだ。 本書評は、山野の議論の中核をなすVTuberの定義と、山野の研究態度についての批判を行う。 山野弘樹『VTuberの哲学』(2024、春秋社) https://amzn.to/4aorG8R 「彼女/彼/彼らをVTuberとする!」と私たちは宣言しているのだろうか? 山野は、VTuberをこう定義している。 我々は、「VTuberとしてデビューし、VTuberとして活動状態にあるという条件を満たす任意の配信者が、VTuber文化において「VTuber」という

          山野弘樹『VTuberの哲学』(2024、春秋社)書評*機能についての不明点と研究態度へのコメント - Lichtung
        • 公共デザインの輪郭 - 「PUBLIC & DESIGN」はじめます。|Masafumi Kawachi

          公共とデザインというコミュニティ一部有志メンバーにより、政策・公共サービス・民主主義などとデザインの関わりについての事例を発信するメディアをゆるく始めます。 キーワード: 政策デザイン・行政改革・サービスデザイン・市民参加・GovTech・CivicTechなどぼく自身、フィンランド・アールト大学院で共同的なデザインを学んだり、フィンランド行政とのプロジェクトも経験し、日本の公共社会の発展へすこしでも貢献したいと思い本メディアでの発信にいたりました。 本稿では困りごとを地元の政治家に相談できるWebサービス「issues」のCDO富樫さん(@siarrot)と共同執筆、アイキャッチは株式会社プラハのデザイナー石塚さん(@rikayan)作成です。基本この3人を中心的なメンバーとしてメディア運営していきます。 さて、この記事では創刊号として立ち上げの経緯、公共でのデザインとはなにか?をお伝え

            公共デザインの輪郭 - 「PUBLIC & DESIGN」はじめます。|Masafumi Kawachi
          • Code for Japan の目指すもの (2022年版)|Hal Seki

            Code for Japan 関です。みなさま、2021年はどのような年でしたか。私に とっては本当にいろいろなことがあった年でした。Code for Japan のこれまでを振り返りつつ、今後どのようにしていきたいかを書いておきます。 年始に必ずこういう記事を書くというわけではないのですが、折りに触れ残してきた文章を今振り返ってみると、当時思い描いていた未来に少しは近づいているようにも思いますし、まだまだできていないところもたくさんあり、その時々に感じていることを残しておくことは大切だなと思います。 過去記事で Code for Japan を振り返る2018年12月の「Code for Japan 設立してからの5年間と、これからについて」という記事では、各地のCode for コミュニティ(ブリゲード)が70を超えたことや、行政側のシビックテックに関しての意識の高まりや、外部人材の活

              Code for Japan の目指すもの (2022年版)|Hal Seki
            • アクションとポイエーシス | アクションとポイエーシス | 東浩紀 | 連載 | 考える人 | 新潮社

              SNSの時代において、批評家の役割とはなにか? 2019年、著者をもっとも悩ませた問題について、理論的な次元から初めて総括がなされます。真の政治性を追求するための態度表明として書かれた原稿を特別公開!(「新潮」2月号掲載の特集「あいちトリエンナーレ・その後」も、是非あわせてお読みください) 1 二〇世紀を代表する哲学者のひとり、ハンナ・アーレントは、『人間の条件』という有名な著作で、人間の行いを「活動」と「仕事」と「労働」という三つの領域にわけることを提案している。 そこで「活動」とは言語的な表現やコミュニケーションを、「仕事」とは職人的なものづくりを、そして「労働」とは肉体をもちいた賃労働を意味している。活動、仕事、労働という表現は日本語の定訳に拠っているが、英語の原文ではそれぞれ「アクション」「ワーク」「レイバー」となっている。アクションは、「行動」と訳せばわかるように、アーレントにお

                アクションとポイエーシス | アクションとポイエーシス | 東浩紀 | 連載 | 考える人 | 新潮社
              • 常時接続で失われた孤独。あるいは「長い思考力」。哲学者・谷川嘉浩氏インタビュー。|Less is More.by info Mart Corporation

                世界が哲学に夢中だ。書店に行けば、ビジネス書にも自己啓発本にも、「哲学」という文字が踊る。特に日本では、90年代以降、いくつかの宗教的背景を帯びた事件をきっかけに、敬遠されていたように思える「哲学」。失われた20余年を経て、今、時代はなぜ哲学を求めているのだろう? 哲学だけでなく、宗教学、政治学、消費社会論、観光学、または教育学にも造詣が深い、哲学者・谷川嘉浩氏にインタビューした。 谷川嘉浩:博士(人間・環境学)。1990年生まれ、京都市在住の哲学者。専門は哲学だけでなく、観光学・教育学など多領域に渡る。京都市立芸術大学特任講師、京都大学大学院人間・環境学研究科人文学連携研究員、京都女子大学・近畿大学非常勤講師。著作に、戸田剛文編『今からはじめる哲学入門』京都大学出版会、『ユリイカ 総特集=梅原猛』青土社など。 哲学は、人類の問題解決に寄与してきた。ーそもそも、〈哲学〉とはどういう学問なの

                  常時接続で失われた孤独。あるいは「長い思考力」。哲学者・谷川嘉浩氏インタビュー。|Less is More.by info Mart Corporation
                • 広場と民主主義 &銀座無印で長野のリンゴ - ベルギーの密かな愉しみ

                  広場のない日本は民主主義が根付いていないのか。 今週は、10日(日曜)に#1110原発ゼロ国会前集会、11日(月曜)に#WithYou #MeToo フラワーデモhttps://www.flowerdemo.org/と続けて参加した。多くのスピーチのなかから今日は、原発ゼロのスピーチをひとつ紹介しようと思う。 環境デザインが専門である廣瀬俊介氏が「広場」について話してくださった。首都圏反原発連合さんのツイートをちょっとお借りする。 続いて廣瀬俊介さん(環境デザイナー/元東北芸術工科大学大学院准教授)です。「日本は憲法で集会の自由は保障されているが物理的な広場がなく、それは日本人に民主主義が根付いていないことを意味しているという指摘がある。3・11の後でその指摘の意味が分かった」 #1110原発ゼロ国会前集会 pic.twitter.com/EhgwAK1gqN — 首都圏反原発連合 (@M

                    広場と民主主義 &銀座無印で長野のリンゴ - ベルギーの密かな愉しみ
                  • 戦後日本の合わせ鏡としてのヒロシマ/バルテレミー・クールモン - SYNODOS

                    広島への原爆投下は戦後日本の歴史そのものであるし、また、その逆も真といえる。原爆投下をいかに記憶するかをめぐっては、つねに再考され、そして修正されてきた。原爆投下をめぐる歴史の記憶は、変遷する時代の影響を受けながら変容しつつも、広範な社会的合意をみることはなかった。 原爆投下の歴史的記憶は、過去のイメージが現在と交わり、不安と希望をともに生んだ。これは、日本が近隣諸国との関係のみならず、戦前の指導者や戦犯の責任など、自らの歴史について曖昧な態度を取り続けてきた理由でもあった。そうした意味で、日本の戦後は終わっていない。日本を「普通のパワー」にすることを目指す現政権下で、依然として、平和主義者から国家主義者の間で論争の種ともなり続けている。 ヒロシマは、世界でもつねに言及され続ける事象であった。もっとも、唯一の被爆国という日本独自の経験は、海外からの評価や視点を受け付けなかった。これによって

                      戦後日本の合わせ鏡としてのヒロシマ/バルテレミー・クールモン - SYNODOS
                    • 『その悩み、哲学者がすでに答えを出しています』(小林昌平) 人は人をゆるすことができるのか - 50代から始めるブログ

                      どうも、tamaminaoです。 今日は息子の送り迎えのほかは、ダラダラと家で本を読みながら過ごしています。先日のブログにも書きましたが、連休直前の大腸検査で引っかかり、生検の結果待ちです。 tamaminao.info 相変わらずお腹の調子もよくなく、色々と考えてしまう日々なので、こんな本を手に取って見ました。 『その悩み、哲学者がすでに答えを出しています』小林昌平(文響社) その悩み、哲学者がすでに答えを出しています 作者:小林昌平 発売日: 2018/04/27 メディア: Kindle版 現代人のさまざまな悩みに哲学者が答える 「家族が憎い」という悩みにハンナ・アーレントが答える ナチス・ドイツの官吏を裁く「アイヒマン裁判」 彼女の二面性は「キレイごと」ではない ハイデガーとの不倫 現代人のさまざまな悩みに哲学者が答える この本では、私たち現代人の代表的な悩みを25あげ、大哲学者が

                        『その悩み、哲学者がすでに答えを出しています』(小林昌平) 人は人をゆるすことができるのか - 50代から始めるブログ  
                      • ハンナ・アーレントの『人間の条件』の内容・議論をわかりやすく解説|リベラルアーツガイド

                        ハンナ・アーレントの『人間の条件』(英:The Human Condition)とは、哲学者アーレントが伝統的な政治哲学の思想を批判し、全体主義に陥らないための実践を論じた著作です。 『全体主義の起源』で明らかにした問題を超え、再び全体主義に陥らないためにどうしたら良いのか?を論じた名著です。 この記事では、 『人間の条件』に現れるアーレントの思想の特徴 『全体主義の起源』と『人間の条件』の関連 『人間の条件』の内容の解説 について詳しく解説します。 関心のある所から読んでみてください。

                          ハンナ・アーレントの『人間の条件』の内容・議論をわかりやすく解説|リベラルアーツガイド
                        • 土井善晴さん「くらしのための料理学」 料理は人間が健全に生きる土台、「一汁一菜」がつなぐ持続可能な循環|好書好日

                          土井善晴さん=北原千恵美撮影 土井善晴(どい・よしはる) 料理研究家、十文字女子大学招聘教授、東大先端科学研究センター客員研究員 1957年、大阪生まれ。父は日本の家庭料理の第一人者、土井勝。スイス、フランスでフランス料理を学び、帰国後は老舗料理店の大阪「味吉兆」で日本料理を修行。土井勝料理学校講師を経て、92年に「おいしいもの研究所」を設立。「きょうの料理」(Eテレ)や「おかずのクッキング」(テレビ朝日系)などの講師を務め、『一汁一菜でよいという提案』(グラフィック社)、『土井善晴の素材のレシピ』(テレビ朝日)、『料理と利他』(ミシマ社)など著書多数。 Twitter:@doiyoshiharu 普通の暮らしにある家庭料理の美しさ ――土井さんは、まずフランス料理を学び、日本料理店での修行を経て、家庭料理の道へと進まれています。料理への向き合い方や料理観はどう変わっていきましたか? 20

                            土井善晴さん「くらしのための料理学」 料理は人間が健全に生きる土台、「一汁一菜」がつなぐ持続可能な循環|好書好日
                          • 2024年1月 Books - にっき

                            読んだらなるべく早めに感想をまとめてみる、を漸く実践しはじめた。やはりこちらのほうがかなりスムーズなうえにきちんと思考がまとまる気がする。今年はこのスタイルの継続を目標にします。 1.ジグムント・バウマン 伊藤茂訳『自分とは違った人たちとどう向き合うか-難民問題から考える-』青土社 www.seidosha.co.jp 社会学者バウマンが最晩年に取り組んだ著作。ヨーロッパにおける中東などからの難民受け入れに関するさまざまな事象について、排外主義やナショナリズム、ポピュリズムなどの問題から検討している。 バウマンは欧米諸国の状況を例に、難民に向けられる不信感や敵意について整理する。そのうえで、「相互不信から抜け出す道に立ち塞がる最初の障害物は対話の拒絶である。言い換えれば、無視や無関心から生じると同時に、それらをいっそう強める沈黙である(p.23)」と指摘している。重要なのは「対話/会話」で

                              2024年1月 Books - にっき
                            • ジュディス・バトラー『アセンブリ:行為遂行性・複数性・政治』

                              ジュディス・バトラー『アセンブリ:行為遂行性・複数性・政治』 佐藤嘉幸・清水知子訳,青土社,2018年 本書の構成と主張 英和辞典によれば1、「アセンブリ(assembly)」とは、「1.<人・物・情報など>を(ある目的のために)集める、収集する;<集団>を結成する」という意味の「アセンブル(assemble)」の名詞形であり、「1.(立法)議会;下院、2.(目的をもった人の)集会、会合」である。本書2で論じられる「アセンブリ」に込められた意味をその動詞形に即して示せば、「生きている各々の身体を、公的な場への現れと安定した生活に対する暴力的制限に抗議するために集め、連携した集団がつくられる」となろう。本書で「集会」と訳されるこの語と共に浮上させられる一連の事柄を理解するには、まずもって「否定され、見捨てられ、価値が下げられ、危険に曝され、哀悼不可能な生(life)」(257ff.)3が次々

                                ジュディス・バトラー『アセンブリ:行為遂行性・複数性・政治』
                              • AIと自動化で、人間の仕事、目的、意味はどう変わるか | DHBR最新号から|DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー

                                人間はなぜ働くのか。大多数の人たちがこれまで、生きるために働いてきた。しかし、AIやオートメーションの発達で仕事が果たす役割が変化を遂げるなか、私たちはこれからも同じような労働観を持ち続けるのか。生存のための努力から解放される社会において、人は労働にいかなる価値を見出すのだろうか。 『DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー』2019年9月号より、1週間の期間限定で全文をお届けする。 歴史を通じて、人間の圧倒的多数は生きるために働いてきた。多くの人々は、労働に慰めや価値、意味を見出してきたが、それでも、避けられるものなら避けたい苦役と考える人々もいた。 何世紀もの間、欧州からアジアまで、社会的エリートたちは、稼ぐために働く暮らしから脱したいと願ってきた。アリストテレスは、生命維持のための必需品を気遣う必要のない個人、ほぼ完全に自立した個人を「自由人」と呼び、人間の最高の状態と見なした

                                  AIと自動化で、人間の仕事、目的、意味はどう変わるか | DHBR最新号から|DIAMOND ハーバード・ビジネス・レビュー
                                • 政治思想学会会報 第50号 2020年7月

                                  政治思想学会会報 JCSPT Newsletter 第 50号 2020年 7月 目 次 新代表理事就任の挨拶… ……………………………………………………………………………………………1 旧代表理事退任の挨拶… ……………………………………………………………………………………………2 [書評] アーレントは黒人差別主義者だったのか?── Kathryn T. Gines, Hannah Arendt and the Negro Questionを読む 百木 漠… …………………………………………………………………………………………………………3 公共政策についての政治哲学的思考の展開──Annabelle Lever and Andrei Poama (eds.) , Routledge Handbook of Ethics and Public Policyを読む 大庭 大… ……………

                                  • 【2023年6月版】世界史関連の新刊50冊 - 歴ログ -世界史専門ブログ-

                                    今期は企画本が多いです 2023年4月~6月の世界史関連新刊紹介です。 本記事はざっと流し読みをして気になる本をメモしていただくか、ブックマークして書店を訪れた際に見返すかして使っていただけるといいかと思います。今回も50冊あります。 新書・文庫・選書 安価に楽しめる新書、文庫、選書。今期はかなりバリエーション豊かなです。 これは私買いました。 唐―東ユーラシアの大帝国 (中公新書) 物語 チベットの歴史-天空の仏教国の1400年 (中公新書 2748) これらは買う予定です。 中華を生んだ遊牧民 鮮卑拓跋の歴史 (講談社選書メチエ) ブルゴーニュ公国の大公たち (ちくま学芸文庫 カ-56-1) 階級とは何か (ちくま学芸文庫 エ-20-1) 1. 『中華を生んだ遊牧民 鮮卑拓跋の歴史』 松下 憲一著 講談社選書メチエ 2023/5/15 税込1,870円 リンク 中国の歴史は、統一王朝時

                                      【2023年6月版】世界史関連の新刊50冊 - 歴ログ -世界史専門ブログ-
                                    • インターネット上の空間で「運動の自由」を勝ち取るために。 檜山真有評「ハンナ・アーレントと20世紀」展

                                      インターネット上の空間で「運動の自由」を勝ち取るために。 檜山真有評「ハンナ・アーレントと20世紀」展大衆社会による全体主義の生成メカニズムを詳細に分析した『全体主義の起源』(1951)などで知られるドイツ出身のユダヤ人思想家、ハンナ・アーレント。現在ドイツ歴史博物館では、「ハンナ・アーレントと20世紀」と題し、アーレントの活動を通じて、アイヒマン裁判やシオニズム、アウシュビッツにおける全体主義などを振り返る展覧会をウェブで公開中だ。キュレーターの檜山真有が、本展と照らし合わせながら世界各地で定着しつつあるオンライン展覧会の性質について論じる。 文=檜山真有 エルサレムでのアイヒマン裁判を傍聴するハンナ・アーレント(1961年5月2日) (C)Washington D.C., United States Holocaust Memorial Museum, courtesy of The

                                        インターネット上の空間で「運動の自由」を勝ち取るために。 檜山真有評「ハンナ・アーレントと20世紀」展
                                      • 和食文化を救う一汁一菜 | 文藝春秋 電子版

                                        豊かな自然を背景に食は、とくに飢饉や戦争などの状況でなければ、土地にある風土に導かれ「このあたりにあるものを食べる」ということである程度は満たされていたのでしょう。近代に入って、豊かになるにつれ、多くの食が商品化され、人々は情報から学び知り、だんだんとおいしいものを容易に求められるようになりますが、満足を知らない欲望は、もっと新しいもの贅沢なものを欲しがって、日常的においしいものを求め続けて過剰に食し、やがて自身の健康に多くの人が不安を覚えるようになるのです。その頃には栄養や保健効果を考えて「何を食べるべきか」、食の安全を思って「何が食べられるか」、おいしさを求めて「何を食べたいか」と自分の都合に合わせて考えるようになりました。二、三十年前までは、少なくともまだ「食」を選んでいたと思います。 家庭(個人)の食の正確な調査は困難で、現実の家庭生活は、それぞれの人の問題で、わかりませんが、今で

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                                        • ルトガー・ブレグマン『human kind 希望の歴史 上下』読了 - はてなブログ大学文学部

                                          この本はこれからの人生に少なからず影響を与えるだろう。 本書は、人は前提を見誤ると、そこから導き出される結論が大きくズレていってしまうことを教えてくれる。 ただ、人間の心理と真理はまだまだ見えないのが現状である。 前提を疑うこと、信じること、この反復が大事であると感じる。 『利己的な遺伝子』の考え方で物事をみていくと、マクロで物事を考えるときに、人は個人の利益を最優先するという前提になる。 しかしながら、厳密にはそうはなっていないことがのちにわかった。 アマルティア・センが緻密に計算し、人間の経済行動に関して「合理的な愚か者」と言った。 これは矛盾ではないだろうか。 前提がズレていないか。 結局は、経済学は行動経済学という分野に委ねられることになった。 つまりは、前提を見誤った古典経済学の失敗である。 心理学にも欠損はあるかもしれない。 本書では行動主義を痛烈に批判している。 まだまだ検討

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                                          • リスク社会とワクチンの暴走(8)「凡庸な悪」との闘い|國部克彦

                                            ハンナ・アーレント(1906-1975)という思想家,哲学者をご存じでしょうか。以前のこのnoteでも紹介したことがあります。彼女は,ユダヤ人としてドイツで生まれ,ナチス・ドイツ時代に,ユダヤ人収容所に送られるも,そこから脱走してアメリカに亡命し,アメリカで多くの著作を残しました。彼女の波乱の人生は映画にもなっています。 アーレントは,自分自身の生涯をかけて,全体主義と闘った学者でした。『全体主義の起源』や『イェルサレムのアイヒマン』などはその代表作ですし,現在も再評価されて幅広く読まれている『人間の条件』は,現代を生きる私たちに進むべき指針を示して続けてくれています。私も,アーレントの著作から,どれだけ生きる希望を与えてもらったか計り知れません。 そのアーレントの最大の功績の一つが「全体主義の本質」を解明したことで,それを「凡庸な悪」と称しました。彼女は,ナチス親衛隊隊員でユダヤ人をガス

                                              リスク社会とワクチンの暴走(8)「凡庸な悪」との闘い|國部克彦
                                            • 働くことと『人間の条件』、ヘンリー・ミラー、読書の実益 - うちゅうてきなとりで

                                              ◆働きたくないおじさん 働きたくない、なるべく自分の時間を増やして過ごしたい私のようなニート気質の人間にとっては、「働くこと」は重大な問題である。 最近読み始めたハンナ・アーレント『人間の条件』(The Human Condition)は、働くことの意味や位置づけが古代ギリシアからどのように変遷したか、現代社会というのが働くことをどのように意味づけており、どういった問題が発生したかを考える本である。 内容は非常に概念的だが、冒頭の第1章から非常に面白いのでメモをとっている。 アーレントは、古代ギリシアのポリスにおける労働や政治に関する価値観に、新しい考察のヒントを見出している。 冒頭のアーレントは以下のような歴史解説をおこなっている。 古代ギリシアにおける人間の活動の3分類: 労働(Labor)……人間が生命・種として生存するための、動物と同種の活動 仕事(Work)……人間が自ら作り出し

                                                働くことと『人間の条件』、ヘンリー・ミラー、読書の実益 - うちゅうてきなとりで
                                              • 「働かざる者食うべからず」というクソ真面目な考えはもうすぐ消える(井上 智洋) @moneygendai

                                                憲法に「勤労の義務」があるのは日本と北朝鮮くらい 実際のところ、日本社会では不労が罪のように見なされているがために、ニートと呼ばれる人達は、ますます採用面接におもむき難くなる。面接官にニートであることをなじられるのが怖いのである。 あるいはまた、内定が得られないことを苦に自殺する「就活自殺」も不労が罪であるというこの社会的通念に拠っているだろう。2016年には27人の大学生が「就活自殺」によって亡くなっている。 「労働しなければならない」「労働していない者はちゃんとした大人として認められない」といったクソ真面目な意識が、この国では強過ぎないだろうか? そういった強迫観念から解放された方が、人々の心持ちが晴れやかになり、より幸福な社会となるはずだ。労働する理由は、「生活費を稼ぐため」「楽しいから」といったものだけで十分である。労働に義務感は必要ない。 日本人に強迫観念的な勤労道徳を抱かせてい

                                                  「働かざる者食うべからず」というクソ真面目な考えはもうすぐ消える(井上 智洋) @moneygendai
                                                • ハンナ・アーレントとウクライナ戦争 重田園江さん(明治大学教授)|じんぶん堂

                                                  記事:白水社 「ポスト・トゥルース」、そして全体主義の時代の基底へ! 重田園江著『真理の語り手 アーレントとウクライナ戦争』(白水社刊)は、ハンナ・アーレントを新たに読みなおし、権威主義では括れない全体主義の全貌を描きだす。 書籍情報はこちら 2人のディアスポラ、アーレントとロズニツァ ハンナ・アーレントHannah Arendt(1906~1975)は、とても人気のある思想家だ。女性の政治思想家ではいまのところ空前絶後の人物で、その魅力は色褪せるどころではない。死後に名声が高まった典型のような人である。 ハンナ・アーレント、1958年。[original photo- Barbara Niggl Radloff – CC BY-SA 4.0] アーレントはドイツ系ユダヤ人として、ハノーファー近くのリンデン地区に生まれた。市街中心地からマシュ湖を挟んだ西側に当たる。ユダヤ系の家庭で教育を受

                                                    ハンナ・アーレントとウクライナ戦争 重田園江さん(明治大学教授)|じんぶん堂
                                                  • コロナ後、オンラインで失われる公共性 百木漠さん寄稿 |好書好日

                                                    百木漠(ももき・ばく)立命館大学専門研究員 1982年生まれ。専門は社会思想史。著書に『アーレントのマルクス』、共著『現代社会理論の変貌(へんぼう)』など。 テーブル囲まぬ議論のかたち どうやらコロナ以前とコロナ以後では、社会のあり方、そしてコミュニケーションのあり方が大きく変化することになりそうだ。 コロナ感染の拡大が続くなか、多くの仕事がリモートワークに切り替わり、大学では一斉に遠隔授業の試みが始まっている。さまざまな混乱と戸惑いが生じる一方で、意外にもオンラインで十分に仕事や授業は成り立つのではないか、今後もこの方が手っ取り早くていいのではないか、という声も聞かれる。しかし、その「手っ取り早い」コミュニケーションからこぼれ落ちるものがあるとしたら、それは一体何だろうか。 政治思想家のハンナ・アーレント(1906~75)は『人間の条件』のなかで、人々が複数的な意見を交わし合うことを「活

                                                      コロナ後、オンラインで失われる公共性 百木漠さん寄稿 |好書好日
                                                    • 〈あとがきのあとがき〉寛容と多様性の大切さを伝えるドイツ啓蒙思想の古典劇 「新啓蒙主義」のすすめ──『賢者ナータン』の訳者・丘沢静也さんに聞く - 光文社古典新訳文庫

                                                      宗教の枠を越えることに寛容な人たちと、越えることを禁ずる厳格な人たちが織りなす、絡まる糸のような人間関係。息もつかせぬミステリー風の展開のなかで、宗教の枠を超えた「多様性」と‘わかったつもりにならないこと’や‘自分で自分の蒙を啓くこと’の大切さを説く18世紀啓蒙主義を代表する劇詩。丘沢さんがこの作品に注目したのはなぜだったのだろうか。 ──拝読して、訳文にいまの若者言葉を思わせる言い回しが入っていて、総じて若々しい文体であることに驚きました。これは意識的なものだったのですか。 丘沢 いえ、特別意識はしませんでした。私、若いですから(笑)。ただ、戯曲って読みにくいですよね。それで1人称を固定してしまった。たとえばサラディンなら「わし」という具合に。同じ人でも「おれ」と言ったり「私」と言ったり、場面によって使い分けるわけですが、それをやめた。ただ修道僧だけは、 途中で人格が変わるので、「わたく

                                                        〈あとがきのあとがき〉寛容と多様性の大切さを伝えるドイツ啓蒙思想の古典劇 「新啓蒙主義」のすすめ──『賢者ナータン』の訳者・丘沢静也さんに聞く - 光文社古典新訳文庫
                                                      • バックナンバー | arendt

                                                        ◆第5号・目次 〇巻頭言/河合恭平「Arendt Platz 第5号刊行によせて」 〇シンポジウム「哲学と政治の間の緊張――シティズンシップについて」 デーナ・ヴィラ(奥井剛・橋爪大輝・百木漠訳)「ソクラテス的シティズンシップから哲学的批判へ」 千葉眞「応答1:アーレントとヴィラとの対話――ソクラテス的シティズンシップについて」 奥井剛「応答2:「ソクラテス的シティズンシップから哲学的批判へ」における思考と 共通感覚の関係の検討」 〇デーナ・ヴィラ来日企画(ハイデガー研究会共催):世界と市民性 金成祐人「本来的自己は孤独なのか――アーレントとハイデガーにおける複数性」 〇個人発表 嶋崎史崇「アーレントとポピュリズムの問題――モッブ、大衆、人民に注目しつつ」 河合恭平「ソーシャル・メディアとアーレントの公・私・社会」 小森(井上)達郎「ハンナ・アーレントの「私的領域」論――「共通世界」の安定

                                                        • コーヒーブレイク:「働かざる者食うべからず」は呪いの言葉 | 菊水電子工業株式会社

                                                          下記はある本で語られた「人のマネジメント(活用法)」についての一節。 なお、原文が長いので、適宜中略している。 *************************** 第一に、既に述べたようにいい働きにはきちんと報いることで、 これは何度強調してもしすぎることはない。 さんざん苦労したのに怠けていた者と同じ食事しかもらえないとしたら、 どんな者でもやる気をなくす。 彼ら一人ひとりに長期目標を持たせることも重要である。 第二に、役割分担を明確にするといい。分担が明確になれば責任の所在も明らかになる。 なお、彼らはグループで働かせると仕事が早くなり、集中するようになり、出来も良くなる。 管理人や作業長など、彼らの中でも上に立つ者たちには 特別な報酬を与えて士気を高め、いっそう精を出すように後押しするといい。 妻子を持てば腰を据えて仕事に取り組むようになり、 あなたの家の繁栄に貢献したいと思うよ

                                                          • 実名告発 国家の監視システムなどについて 真実 30分で世界が変わります。 - 本当にやばい技術の話をするブログ

                                                            告発しようとした当初投稿自体がフェイスブックなどで削除されたので 仕方なく絶対に消えないであろう 小説家になろうなど削除依頼出せない特殊なサイトで投稿したものの再投稿です。 消されたので、あらゆる企業のサイトで公開しておいたものになります。 実話に基づいた告発です。 (2023年1月28日加筆 文中のハバナ症候群についての論証はおそらく中国政府が電磁波で脳波をジャックすると目標を掲げて世界中が実験している制脳権と呼ばれるなにかであるかと。論証に訂正があります。脳に電磁波で介入できる技術や内部告発が結構出ていました。最新記事の方がまとまっています。https://hama83763.hatenablog.com/entry/2022/12/30/173237) 画像は制脳権紹介 政党に社会制度の欠陥を問い合わせたら 問い合わせのリンクURLなどが即数千アクセスされ、すぐに警察がおしかけてきて

                                                              実名告発 国家の監視システムなどについて 真実 30分で世界が変わります。 - 本当にやばい技術の話をするブログ
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