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抑圧的な 英語の検索結果1 - 40 件 / 85件

  • 外国人男性が「日本人女性とは結婚するな」と言う理由

    英語圏のフォーラムを見ていると「日本人女性とは結婚するな」というアドバイスが頻繁に登場する。滞日外国人男性の間では、日本人女性との結婚は回避すべきものとして周知されているのだ。しかし、そこで話されている日本人女性の姿は、日本人としてはありふれた、いつも見ている姿に過ぎない。しかし同じものを外国人の目を通してみると、その異常性が浮き彫りになってくる。 日本人女性と結婚すべきでない理由この記事では英語圏のフォーラムから10スレッドほどを選び、その中から目立った書き込みを邦訳し、統計データなどの補足を添えた。引用元はすべて明示してあるので、時間のある方はご自分の目でチェックしてほしい。先にざっとまとめると、日本人女性と結婚すべきでない理由としてよく言われているのは以下のようなものだ。 働かないのに家計を含む家庭内を支配し夫を下位に置く支配するための手段として暴言や経済虐待や子供を利用するパートナ

      外国人男性が「日本人女性とは結婚するな」と言う理由
    • 「ガウェインの結婚」を歴史の授業で使わないで!~中世の英文学と女性がもっとも望むこと - wezzy|ウェジー

      2023.12.30 18:00 「ガウェインの結婚」を歴史の授業で使わないで!~中世の英文学と女性がもっとも望むこと 2年ほど前に「世界史講義録」というウェブサイトの「最初の授業」という記事がバズったことがありました。これは高校世界史の授業初回で、アーサー王伝説の「ガウェインの結婚」をとりあげ、歴史は面白い……というような話の枕にするというものです。 詳しくはリンク先の元記事を読んでいただきたいのですが、非常にざっくり説明すると、アーサー王が敵の騎士から「すべての女性がもっとも望むことは何か」という問いを出され、それの答えが「自分の意志を持つこと」だったという話をネタに、「700年から500年くらい前の時代につくられた物語」なのに既に女性の人権に関係するようなトピックを取り扱っていて現代的だ……という内容です。 このウェブサイトの講義は、2009年発行の竹田青嗣『中学生からの哲学「超」入

        「ガウェインの結婚」を歴史の授業で使わないで!~中世の英文学と女性がもっとも望むこと - wezzy|ウェジー
      • 霞ヶ関に東大生を洗脳させて年収2000万で雇わせることで日本を先進国にしろ

        あらすじ 本邦が終わっていることは周知の事実で、どこに行っても、開口一番「日本って終わってますよね」と言えば、その場におけるインテリの地位を確立できる。一方で、その言葉の裏には、長年の羨望――つまり、いつになったら日本は『一等国』になれるのか――があるのも事実だ。 この記事では、本邦がいかに終わっているかを概観し、その後、霞ヶ関が東京大学の新入生を洗脳して年収2000万の俸給で雇うことによって、日本がOECDの一員として恥ずかしくないレベルの先進国へと発展するだろうと論ずる。 本文 問題たち 四つの階層に四つの問題がある。 1 一つには、本邦の貧困化だ。総体として語れば、20年度の実質成長率はマイナス5.2%という悲惨な実情がある。もちろん、これはコロナ禍における経済成長なので、本邦の真の成長率とはあまり関係がない。信じた人は反省して欲しい。もっとちゃんとしろ。 ただ、Googleで少し検

          霞ヶ関に東大生を洗脳させて年収2000万で雇わせることで日本を先進国にしろ
        • アンジェラ・ネイグル 著『リア充を殺せ! ―― 匿名掲示板とカウンターカルチャーは、いかにしてオルタナ右翼を育て上げたか』(2017年)/80点 - リベラルアーツの扉:海外教養書を読む

          紹介(評者・田楽心 Den Gakushin) 原題 著者について はじめに オバマの希望からハランベの死まで 第一章 リーダー不在のデジタル反革命 第二章 逸脱のオンライン・ポリティクス 第三章 オルタナ右翼のグラムシ主義者たち 第四章 ブキャナンからヤノプルスまでの保守文化戦争 第五章 「Tumblr」からキャンパス・ウォーズへ:美徳のオンライン経済における希少性の作り方 第六章 「男性圏」を覗いてみると 第七章 よくいる女、リア充、マスゴミ 結論 「ネタだよ」と言われてももう笑えない 評価(評者・田楽心) お知らせ ★その1 サイト運営者の一人、青野浩の翻訳書が出ます。 ★その2 友人が最近本を出したので、よろしくお願いします。 紹介(評者・田楽心 Den Gakushin) 2016年のトランプ当選を受けて、アメリカ人の多くが、2008年のオバマ当選時との「不可解なギャップ」に首を

            アンジェラ・ネイグル 著『リア充を殺せ! ―― 匿名掲示板とカウンターカルチャーは、いかにしてオルタナ右翼を育て上げたか』(2017年)/80点 - リベラルアーツの扉:海外教養書を読む
          • プラックローズ&リンゼイ 著『特権理論:ポリティカルコレクトネス、アイデンティティポリティクス、フェミニズムはいかなる理論的根拠に基づいているのか』(2020年)/90点 - リベラルアーツの扉:海外教養書を読む

            はじめに(評者・田楽心 Den Gakushin) 原題 著者について 序論 第一章 ポストモダニズムーー知識と権力における革命 第二章 ポストモダニズムの応用的転回ーー抑圧を見えるようにすること (評者補足)応用ポストモダニズムの各理論について 第三章 ポストコロニアル理論ーー他者を救うために西洋を解体する 第四章 クィア理論ーー「普通」からの解放 第五章 批判的人種理論とインターセクショナリティ ーーいたるところにある人種差別を終わらせるために 第六章 フェミニズムとジェンダー研究ーー洗練された単純化 第七章 障害学と肥満研究ーー支援グループのアイデンティティ理論 第八章 「社会正義」の研究方法と思想、第九章 実践の中の「社会正義」ーー理論はいつも、紙の上では良く見える 第十章 「社会正義」イデオロギーの代わりとなるものーーアイデンティティ・ポリティクス抜きのリベラリズム 評価(評者・

              プラックローズ&リンゼイ 著『特権理論:ポリティカルコレクトネス、アイデンティティポリティクス、フェミニズムはいかなる理論的根拠に基づいているのか』(2020年)/90点 - リベラルアーツの扉:海外教養書を読む
            • 「だれを好きになるか」を批判の対象にしていいのか?(読書メモ:『すごい哲学 世界最先端の研究が教える』 - 道徳的動物日記

              世界最先端の研究が教える すごい哲学 総合法令出版 Amazon 献本してもらったので読んだ。十数人以上の若手日本人哲学者が「サステナブルなファッションを選ぶにはどうしたらいいか?」や「小説を読むことで人はやさしくなれるのか?」といった具体的かつ詳細なトピックについて、(主に海外の)最新論文を紹介しつつ3〜5ページで短く論じる、という本。 全体的に執筆者たちは自分の書いているトピックについて距離がとれており、冷静であっさりした文体が多い。「まえがき」では「少し変わった哲学の入門書」とされているが、哲学の考え方や方法を体系的に学べる教科書といったものでもない。全体的なとりとめのなさから、「哲学・倫理学の与太話集」といった表現のほうが合っている気もする。 とくにわたし自身の生活や人生経験に関わるものとして興味のあるトピックを挙げると、「マッチングアプリで好みでない人のタイプを書くのは差別か?」

                「だれを好きになるか」を批判の対象にしていいのか?(読書メモ:『すごい哲学 世界最先端の研究が教える』 - 道徳的動物日記
              • 「多様性の統一」が選挙でうまくいかない理由

                直近の選挙では、共産党が盛んに「多様性の統一」と言う言葉を用いていた。この言葉はおそらくUnity in diversityの訳語として想定している。Unity in diversityは、政治の文脈では、独立した集団を形成してもおかしくない様々な文化や個性を持った人たちが1つの社会、ないしは政治体制を作る、といった意味合いで用いられている。 共産党が今回この言葉を用いたのは、概ね「野党共闘」に対応して、様々な異論があってもまとまってが1つの政党に投票しましょうと言う呼びかけに近い形であった。 ASEAN(東南アジア諸国連合)の標語に、「ユニティー・イン・ダイバーシティー」というのがある。多様性の統一ということです。これが一番強いと思う。自公には多様性がない。こっちは多様性で行きましょう。多様性の統一、「ユニティー・イン・ダイバーシティー」で新しい政治をつくろうではありませんか。 多様性の

                  「多様性の統一」が選挙でうまくいかない理由
                • CCTV版とは異なり、ネットフリックス版の映画『三体』は文化大革命への懸念を抱かせる - 黄大仙の blog

                  中国のSF作家、劉慈欣の作品『三体』が、海外の映画配信会社ネットフリックスによってリメイクされ、3月21日から公開されています。第1話は、中国の文化大革命時代に紅衛兵が科学者を批判し、殴打する血なまぐさい映像から始まります。 米国議会の出資によって設立された短波ラジオ放送局の自由亜州電台の記事より。 文化大革命 中国の視聴者は壁(グレート・ファイアー・ウォール)を乗り越えて観なければならないにもかかわらず、SNSでは様々な比較批評がなされ、大きな注目を集めました。果たして、これが中国社会における文化大革命の反省とさらなる理解の引き金になるのでしょうか? 3月21日、ネットフリックスは新作映画シリーズ『三体』を公開しました。 「反乱は正当! 革命は無罪!"」 最初のエピソードは、中国の文化大革命時代に大学で知識人たちが紅衛兵の若者たちに批判され、撲殺される映像から始まります。 中国の視聴者は

                  • 清水晶子(東京大学)「学問の自由とキャンセル・カルチャー」Part1 〜学問の自由とその濫用〜

                    前置き2022.7.24 一般公開シンポジウム 「フェミ科研と学問の自由」 https://www.youtube.com/watch?v=FP8rL7KfisI より、清水晶子氏発言部の文字起こしである。 長いため講演部Part1~Part5+質疑応答の6部に分割する。 分割の境界はスライドにある番号に従うが、副題は増田の判断である。 スライドはすべて図表のない文字ベースのものであったため、引用記法を用いて本文に組み込んだ。 講演部については、「女性スペースを守る会」が公開している文字起こしをベースに、 増田が誤字の修正や、句読点の変更、改行の追加などの編集を行った。 質疑応答部、スライド部の文字起こしはすべて増田が行った。 批判記事の紹介まず、江口聡先生による、8/9のブログ記事は必読だと考える。 「清水晶子先生の「学問の自由とキャンセルカルチャー」講演」(https://yonosu

                      清水晶子(東京大学)「学問の自由とキャンセル・カルチャー」Part1 〜学問の自由とその濫用〜
                    • 「私も台湾人である」…チェコ上院議長の歴史的演説、全文翻訳 - INVISIBLE D. ーQUIET & COLORFUL PLACE-

                      「私は台湾人」。東西冷戦を体験した東欧チェコの上院議長の演説は、ベルリンの歴史を踏まえた含蓄ある言葉で、台湾への連帯を表明する内容でした↓ ■チェコ上院議長、台湾を初訪問 背景に中国への反発:朝日新聞デジタル https://t.co/GvmdWOjBW5— 西本秀 (@xibenxiu) 2020年9月1日 先に触れた「私は台湾人」という言葉は、1963年、ケネディ米大統領が東西冷戦下の西ベルリンを訪問して「私はベルリン市民だ」と語ったエピソードを踏まえています。以下は台湾の報道です↓ 維特齊立法院演講 用中文說「我是台灣人」[影]|政治 | 重點新聞 | 中央社 CNAhttps://t.co/Y34HGp8Xdm— 西本秀 (@xibenxiu) 2020年9月1日 日本の新聞各社、「私は台湾人だ」のキーフレーズを見出しに使わないの、読者を低く見ているのか、デスクに歴史的な視野がない

                        「私も台湾人である」…チェコ上院議長の歴史的演説、全文翻訳 - INVISIBLE D. ーQUIET & COLORFUL PLACE-
                      • 腐女子を中心に使われているshipperという自称について - wschldrnの日記

                        ツイッターのプロフィールなどで見かけるshipperという自称にずっと違和感があり、このまま広まると面倒かつ問題があるのでは、と思ったので書いてみます。おおまかに言って、「日本語圏のshipperの用法が謎」「そもそもその自称は不必要では」という内容です。 日本語圏でのshipper用法と違和感 日本語圏での用法としてはざっと見た感じ、「shipper 20↑」とか「shipper/cosplayer」とかいった形で自己紹介として(プロフィール等で)使われてるようですが、これは英語圏では見ない用法です。ツイッターでもこの用法はほぼ日本語アカウント、まれに他のアジア圏らしき人が使ってるくらい。なので私は当初「どういう意味で使ってるんだ??」となりました。 日本語圏でshipperを名乗る人は多くが腐女子、たまに夢女子、という感じ。もしくはBLと男女両方やるよとか、百合もやるよ、という人たちが

                          腐女子を中心に使われているshipperという自称について - wschldrnの日記
                        • 資本主義から逃れることはできるか?(できません) - 読書メモ:『資本主義だけ残った』 - 道徳的動物日記

                          資本主義だけ残った――世界を制するシステムの未来 作者:ブランコ・ミラノヴィッチ みすず書房 Amazon 『資本主義だけ残った』では、アメリカを代表とする「リベラル能力資本主義」と中国を代表とする「政治資本主義」、現代の社会に存在するふたつの形の資本主義を比較しながら、それぞれの成り立ちや特徴や未来予想図が論じられたりする。 先日に紹介した『自由の命運』や、あるいはフランシス・フクヤマの一連の著作など、英語圏で出版される経済史や文明論では「リベラルで民主主義的な社会は、抑圧的な社会や権威主義的な社会より正しくて望ましい」という規範論が前提とされてしまいがちだ*1。そのために中国のような非民主主義的な国家の経済成長やその他の方面での躍進が予測できなかったり、「一過性のものであって、リベラルな民主主義に移行しない限りは崩壊するに決まっている」と願望込みの予測が述べられたりするようになってしま

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                          • ヒース&ポター「『反逆の神話』刊行15周年インタビュー」(2019年5月9日)

                            アンドリューとぼくの共著で出した『反逆の神話』でおもしろいのは,スペインでベストセラーになったことだ.この前,刊行15周年で Manuel Mañero にインタビューを受けた:”15 años después, la contracultura gira a la derecha.” 省略なし全文の英語版をこちらに掲載しよう(質問には著者両名が答えた.) [Joseph Health, “The Rebel Sell at 15,” In Due Course, May 9, 2019] アンドリューとぼくの共著で出した『反逆の神話』でおもしろいのは,スペインでベストセラーになったことだ.この前,刊行15周年で Manuel Mañero にインタビューを受けた:”15 años después, la contracultura gira a la derecha.” 省略なし全文の英

                              ヒース&ポター「『反逆の神話』刊行15周年インタビュー」(2019年5月9日)
                            • II-1 キャンセル・カルチャーのなにが「イヤ」なのか?

                              いまわたしたちが直面している社会的諸問題の裏には、「心理学や進化生物学から見た、動物としての人間」と「哲学や社会や経済の担い手としての人間」のあいだにある「乖離」の存在がある。そこに横たわるギャップを埋めるにはどうしたらよいのか? ポリティカル・コレクトネス、優生思想、道徳、人種、ジェンダーなどにかかわる様々な難問に対する回答を、アカデミアや論壇で埋もれがちで、ときに不愉快で不都合でもある書物を紹介しながら探る論考、そのシーズン2の開始です。 「キャンセル・カルチャー」という言葉はご存知だろうか? いまでは様々な意味をこめて使われるようになっている言葉であるが、基本的には「著名人の過去の言動やSNSの投稿を掘りかえして批判をおこない、本人に謝罪を求めたり、出演や発表の機会を持たせないようにメディアに要求したり、その地位や権威を剥奪するように本人の所属機関に要求したりするような運動および風潮

                                II-1 キャンセル・カルチャーのなにが「イヤ」なのか?
                              • ポスト安倍時代のポリコレのあり方について。ゴーストオブツシマと欧米のフェミニズム本「BOYS」と「萌え絵」問題と悪役令嬢ストーリーとサムライカルチャーにハマる外国人についてなど|倉本圭造

                                ポスト安倍時代のポリコレのあり方について。ゴーストオブツシマと欧米のフェミニズム本「BOYS」と「萌え絵」問題と悪役令嬢ストーリーとサムライカルチャーにハマる外国人についてなど (トップ画像は「ゴーストオブツシマ」公式サイトより) ・はじめに この記事は一週間前ぐらいに概ね書き上げていたんですが、なんか「記事の最後の着地をどうしようかなあ・・・」というところで何かピンとこないまま放置していたら、安倍氏の辞任のニュースが流れて驚きました。 安倍氏辞任については、いずれまたそれ自体を深く別記事で扱いたいと思いますが、手短に今月の「世界的大変化」について考えてみると、 アメリカで次の四年間の方向を決める巨大な鍔迫り合いが始まっていて、また安倍氏の辞任もあると、今回のテーマである「意識高い系の社会変革運動(”ポリコレ=政治的正しさ”的なもの)」と「その社会の伝統的な価値観」との間をどう取り持ってい

                                  ポスト安倍時代のポリコレのあり方について。ゴーストオブツシマと欧米のフェミニズム本「BOYS」と「萌え絵」問題と悪役令嬢ストーリーとサムライカルチャーにハマる外国人についてなど|倉本圭造
                                • ヘンリー・キッシンジャー氏が決して理解しなかったこと

                                  (CNN) 彼の送った生涯は、ありそうにないものだったと同様に、重要な結果を社会へもたらした。ヘンリー・キッシンジャー氏は、ドイツの小さな町フュルトにある小規模なゲットー(強制居住区)で生まれた。祖父母はナチスに殺害されたが、同氏は何とか逃げ延びた。本人と両親、弟は1938年後半に米ニューヨークへ移住した。ドイツを出たいなどとは全く思わなかったが、一家に選択の余地はなかった。 他の多くの避難民と同様、一家には新しい暮らしへの備えがなかった。華奢(きゃしゃ)な体つきだった15歳のヘンリー少年は英語が一言も話せず、将来への期待もほとんど持てずにいた。マンハッタンの公立高校に通い、夜は働いて家計を助けた。同時に会計士になるための準備も進めていた。それはニューヨークに住むユダヤ人移民としての無理のない目標だった。 日本軍による真珠湾攻撃並びに米国の第2次世界大戦参戦は、米国と同様にキッシンジャー氏

                                    ヘンリー・キッシンジャー氏が決して理解しなかったこと
                                  • 出口 真紀子:マジョリティの特権を可視化する~差別を自分ごととしてとらえるために~|クローズアップ|東京人権啓発企業連絡会

                                    上智大学 外国語学部 英語学科 教授 出口 真紀子(でぐち  まきこ) ボストン・カレッジ 人文科学大学院心理学科(文化心理学)博士課程修了。 専門は文化心理学。文化変容のプロセスやマジョリティ・マイノリティの差別の心理について研究。本学では「差別の心理学」、「立場の心理学:マジョリティの特権を考える」などの科目を担当。趣味は、陶磁器の窯元巡り、居合道(武道)。 ◆著書:『真のダイバーシティをめざして-特権に無自覚なマジョリティのための社会的公正教育』(監訳/上智大学出版/2017年)、『北米研究入門2-「ナショナル」と向き合う』(分担執筆「第六章 白人性と特権の心理学」/上智大学出版/2019年)など。コラムに「マジョリティがマジョリティの特権を追求する責任」 (「部落解放」731号〔水平線〕/解放出版社/2016年10月)、「マイノリティ側に人権教育の責任を押しつける加害性」(月刊「同

                                      出口 真紀子:マジョリティの特権を可視化する~差別を自分ごととしてとらえるために~|クローズアップ|東京人権啓発企業連絡会
                                    • VTuberの“BL同人誌朗読”、BL以外の同人誌だったら「炎上」しなかった|なつのおもいで

                                      BL同人誌の内容をVTuberであるさくらみこさんと宝鐘マリンさんが配信内で「朗読」したとして「炎上」した件ですが、当初から腐女子界隈とVTuber界隈の抗争の様相を呈しており、一方を装った愉快犯が現れたり、誤情報が拡散されたりと、見るに堪えない状況です。 そこで、BLとVTuber両方が好きで、腐女子界隈とVTuber界隈いずれにもつながりのある私が、できるだけ客観的に彼女たちの「炎上」の経緯を整理しようと思いました。 以下では、この「炎上」の背景にある腐女子界隈の不文律としての「掟」や、一次情報であるVTuberの元配信について言及しつつ、実態を伝えられたらと思います。 また、そのうえで、百合やVTuber本人などBL以外の同人誌であれば「炎上」しなかったという考えの根拠を説明します。 やや長めですが、3日前の「作戦会議」の配信から経緯を把握している方も、後半部分には目を留めていただけ

                                        VTuberの“BL同人誌朗読”、BL以外の同人誌だったら「炎上」しなかった|なつのおもいで
                                      • 韓国現代フェミニズムにおけるTERF(トランス排除的ラディカルフェミニスト)批判――『文化科学』(2020年冬号)掲載論考紹介

                                        韓国現代フェミニズムにおけるTERF(トランス排除的ラディカルフェミニスト)批判――『文化科学』(2020年冬号)掲載論考紹介 2021年2月4日 影本剛 1.一つではない韓国フェミニズム 韓国の文化理論季刊誌『文化科学』104号(2020年冬号)の特集が「拡張するフェミニズム」である。特集の英語表記は「Stretching Feminism」であり、雑誌の巻頭文によれば、ここでいう拡張とは、帝国主義的な拡大「expansion/extension」ではなく伸縮性や弾力性をもって「拡がり/広がり/伸び行く」という意味であると規定している(イ・ユンジョン「フェミニズムの拡張性を志向して」同誌、25頁)。 本記事では、この雑誌に掲載された二つの論考を紹介し、韓国においてフェミニズムの名で語られ行われるトランスジェンダー排除の運動や議論(TERF)に対して、いかなる批判的議論が提出されているのか

                                        • 旧約聖書に書かれた「ユダヤ人の起源」は、考古学的に正しいのか?

                                          日々刻々 橘玲 移り変わりの激しい世界の中でつい見逃しそうになる事件や経済、金融、社会問題などについて、作家・橘玲氏が鋭くメスを入れる。 バックナンバー一覧 日本の歴史を『古事記』の天孫降臨から始めるのは「歴史学」ではないが、戦前の日本はこれを学校で大真面目に教えていた。そしてイスラエルでは、いまでも旧約聖書の物語が“公式”の歴史観となっている。それによれば、「ユダヤ人の起源」は次のように説明される。 紀元前2000年頃、テラと呼ばれる男が、その息子アブラハムと妻サラ、孫のロト(アブラハムの甥)を連れて当時の文化の中心バビロニアを去り、ユーフラテス川を越えて現在のトルコ南部にあたるハランにやってきた。彼らは「イヴリム(川向うから来た人々)」すなわち「ヘブライ人」と呼ばれた。 父のテラが死んだあと、70歳代になったアブラハムは神ヤハウェ(エホバ)に出会い、神の戒律(男児は誕生から8日目にかな

                                            旧約聖書に書かれた「ユダヤ人の起源」は、考古学的に正しいのか?
                                          • 第1回 「ダーウィニアン・レフト」再訪

                                            いまわたしたちが直面している社会的諸問題の裏には、「心理学や進化生物学から見た、動物としての人間」と「哲学や社会や経済の担い手としての人間」のあいだにある「乖離」の存在がある。そこに横たわるギャップを埋めるにはどうしたらよいのか? ポリティカル・コレクトネス、優生思想、道徳、人種、ジェンダーなどにかかわる様々な難問に対する回答を、アカデミアや論壇で埋もれがちで、ときに不愉快で不都合でもある書物を紹介しながら探る「逆張り思想」の読書案内。 1999年に出版されたA Darwinian Leftは、英語版の原著が70ページ、2003年に出版された邦訳である『現実的な左翼に進化する』でも本文が100ページほどしかない、薄くて小さな本だ。出版当時はともかく、それから20年経った現代では、あまり振り返られることがないような本である。 しかし、この本で提唱されている「ダーウィニアン・レフト」という考え

                                              第1回 「ダーウィニアン・レフト」再訪
                                            • 大英帝国は、いかにしてジョージ・オーウェルを生み出し、殺したか - マスコミに載らない海外記事

                                              マーティン・シーフ 2020年5月20日 Strategic Culture Foundation ロシア経済の混乱とされるものや、想像上のロシア国民の惨めな状態について英国放送協会(BBC)は、いつものがらくた記事を報じ続け、アメリカの放送局、公共放送システム(PBS)が楽しげに、BBCワールド・ニュースを流して増幅している。 もちろん、それはすべてウソだ。当ウェブサイトに掲載される記事を含め、パトリック・アームストロングの信頼できる毎回の記事は、こうした露骨なプロパガンダへの必要な是正策だ。 だが他のあらゆる分野ででの、彼らのあらゆる無数の失態や失敗の中(Covid-19による、ヨーロッパで、百万人当たり最高で、世界中でも死亡率が最高の国の一つ)イギリスは世界的ニセ・ニュースで世界的リーダーのままだ。調子を控えめにし、気品のあるふりをしている限り、文字通り、どんな中傷でも、だまされやす

                                                大英帝国は、いかにしてジョージ・オーウェルを生み出し、殺したか - マスコミに載らない海外記事
                                              • 「朝日新聞デジタル」の記事は嘘だった?カズ・ヒロさん「Too Submissive」

                                                「こう言うのは申し訳ないのだが、私は日本を去って、米国人になった。 (日本の)文化が嫌になってしまったし、(日本で)夢をかなえるのが難しいからだ。 それで(今は)ここに住んでいる。ごめんなさい」 朝日新聞DIGITAL https://www.asahi.com/articles/ASN2B6X6CN2BUHBI01W.html アカデミー賞のメイクアップ部門を受賞したカズ・ヒロこと辻一弘(つじ・かずひろ)さん。 京都出身の日本人でしたが、2019年に日本国籍を捨て、アメリカに帰化しています。 受賞後のインタビューで「日本の文化が嫌になった。夢をかなえるのが難しいからだ」と答えて話題になりました。 このインタビュー、実際には英語で回答をしていて、ネットで出回っている日本語バージョンの内容は「朝日新聞デジタル」のものがベースになっていることが多いようです。 しかし、この記事の内容が「誤訳であ

                                                  「朝日新聞デジタル」の記事は嘘だった?カズ・ヒロさん「Too Submissive」
                                                • Cakes連載『新・山形月報!』

                                                  ずいぶん間が空いた山形月報ですが、今回は文学好きの間では話題ながらも難物と言われるコーマック・マッカーシー遺作2部作を中心に、ホームズの格闘術と、財政金融政策の話。文学にネタのような真面目な格闘術、さらには経済話といつもながらバラバラですが、さて、どんな話になるでしょうか! ずいぶん間が開いた (一年以上かよ!)。いつもながら、採りあげるつもり満々の本が一冊あって、それをどう料理しようか考えるうちに、ずるずる先送りになってしまうというありがちな話ではあります。 で、今回扱うのは、それではない。 コーマック・マッカーシーの遺作となる2部作『通り過ぎゆく者』『ステラ・マリス』だ。 マッカーシー『通り過ぎゆく者』 コーマック・マッカーシーは、現代にあって、本当の意味での文学を書けた数少ない作家の一人だ。そして、それは文学というものの意義が変わってきた現代では、決して容易なことではない。 村上龍は

                                                    Cakes連載『新・山形月報!』
                                                  • 小惑星の魔女は鬼道占師――The Cosmic Wheel Sisterhood について - 名馬であれば馬のうち

                                                    おのれの能力を越えて上昇しようとするような輩に用心しよう。死を免れない人間に否定されたるものごとを探し求める者たちに。 ――ジェフリー・ホイットニー『エムブレム選集』 store.steampowered.com The Cosmic Wheel Sisterhood はタイトルを裏切らないゲームです。宇宙の話をやり、回転する輪の話をやり、シスターフッドの話をやる。そして、タイトル以上でもある。ゲームについての話もやるゲームなのですから。 独り身でも魔女 チュートリアル終わりに入るオープニングアニメ。演出にあきらかにセーラームーンや魔法少女ものの影響が見て取れて興味深い。 主人公のフォルトゥーナは魔女です。 あるとき、得意とするタロット占いによって自身の属するコヴン(魔女団)の崩壊を予言したために、リーダーから魔力とタロットを奪われた上、辺境の小惑星へ1000年の島流しに処されてしまいます

                                                      小惑星の魔女は鬼道占師――The Cosmic Wheel Sisterhood について - 名馬であれば馬のうち
                                                    • トマス・ピンチョン「『1984年』への道:オーウェル『1984年』序文」 - 山形浩生の「経済のトリセツ」

                                                      Executive Summary トマス・ピンチョンによるオーウェル『1984年』への2003序文。本書が単なる反ソ反共小説ではない。オーウェル自身、立派な左派社会主義者ではあった。だが彼は、制度化された社会主義が己の権力にばかりこだわり、スターリニズムに目を閉ざし、むしろ肯定するのに絶望していた。本書の批判は、そうした社会主義が己の権力温存のために使う手段の戯画化である。世界分割はヴェルサイユ講和会議や第二次大戦後の戦後体制の戯画化でもある。本書の批判はもちろん、現在のネット監視社会の予兆めいた部分もある。その一方で、宗教的な狂信は登場せず、反ユダヤ主義的な面もほとんどない。オーウェルは、本書で底辺労働者に希望を寄せている。そして最後に、ニュースピークについての過去形の論説を載せることで、ビッグ・ブラザー支配がいずれ倒れることを予見しているのかもしれない。彼は一般人の人間性、親子愛など

                                                        トマス・ピンチョン「『1984年』への道:オーウェル『1984年』序文」 - 山形浩生の「経済のトリセツ」
                                                      • ノーベル文学賞2020年、裏読み解説 今年の授賞の謎ときに挑む(鴻巣友季子) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                                        「いけず」な授賞? さて、2020年のノーベル文学賞の受賞者が発表された。アメリカの詩人ルイーズ・グリュック氏(77)だ。わたしの事前解説と予想の記事はこちらを読んでいただきたい。受賞者が日本人でない時点で、「なーんだ」と興味を失った方が大半かと思う。しかしこの授賞の裏にそこかはとなく感じられる”意図”を思うと、なかなか興味深いものがある。なにかのメッセージが遠まわしに伝えられている気がしてしまう。 どういうことか、順を追って説明していきたい。 まず、わたしの事前解説記事内の「予想」で当たったのは、この部分だけ。 「スウェーデンアカデミーというのは、狙いすましたように『人がいないところにボールを投げこむ』のが得意」 要するに、予想は当たらなかった。 ルイーズ・グリュックの詩を手に入れて読んだが、そのシンプルで澄明な言葉の紡ぎだす詩のすばらしさは間然するところがない。詩の伝統を打ち破る革新性

                                                          ノーベル文学賞2020年、裏読み解説 今年の授賞の謎ときに挑む(鴻巣友季子) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                                        • 都会に慣れたタリバンに異変─ランドクルーザーに乗り、韓ドラに夢中(クーリエ・ジャポン) - Yahoo!ニュース

                                                          カブールで歴史本や自己啓発本を読むタリバン戦闘員 Photo: Elise Blanchard for The Washington Post タリバンがアフガニスタンの首都カブールを制圧し、西洋文明によって退廃したこの国を浄化すると誓ってから2年以上が経つ。地方出身者がほとんどを占めるタリバン戦闘員たちはいまや、都市生活の恩恵を受け入れるようになった。 【画像】都会に慣れたタリバンに異変─ランドクルーザーに乗り、韓ドラに夢中 週末を市内のテーマパークで過ごす者もいれば、屋外の大型スクリーンでスポーツ観戦をする者、フェイスブックでセルフィーを大量に投稿する者、欧米で出版された自己啓発本を購入する者もいる。 カブールの英語学校は、午前中はたいていタリバン戦闘員で賑わっており、彼らも他の学生と同じくらい強く海外留学を志しているようだ。 タリバンがカブールを変え続けるなか、一部の市民たちは、この

                                                            都会に慣れたタリバンに異変─ランドクルーザーに乗り、韓ドラに夢中(クーリエ・ジャポン) - Yahoo!ニュース
                                                          • 『君の名は。』への評がいかに快挙か;訳文と感想(ネットで読めるグレッグ・イーガン氏の映画・創作観) - すやすや眠るみたくすらすら書けたら

                                                            録り貯めたお正月の特番を消化しているかたのなかには、3が日に地上波初放送された『天気の子』や8日新年一発目の『金曜ロードSHOW!』神木隆之介さんなど豪華吹替キャストによる『パラサイト』をご覧のかたもいらっしゃるんじゃないでしょうか? 今回の記事は、そんな新海誠監督の前作で神木氏主演『君の名は。』にたいするグレッグ・イーガン氏の評価がいかにすごいか、氏のインタビューやエッセイ(『Avatar Review(「アバター」批評)』『No Intelligence Required Her, Ex Machina and Interstellar(知性は不要――「her/世界でひとつの彼女」、「エクス・マキナ」そして「インターステラー」にとって)』)などを勝手に訳して、氏の映画観・創作観と比べることで確かめてみようという感じのやつです。 訳文本文7700字{2230字+5529字(原文730語+

                                                              『君の名は。』への評がいかに快挙か;訳文と感想(ネットで読めるグレッグ・イーガン氏の映画・創作観) - すやすや眠るみたくすらすら書けたら
                                                            • Make: Japan | ものをつくらないものづくり #2 —「ユーザー」は存在しない

                                                              本記事は、久保田晃弘さん(多摩美術大学情報デザイン学科 教授)に寄稿していただきました。 「DIY」(大文字で、ハイフンでつながれて、カッコで括られた “Do-It-Yourself”)という表現が初めて登場したのは、1912年に発行された『Suburban Life』に掲載されたホームデコレーションの記事であった[1]。『郊外生活』と名付けられたこの雑誌は、家の建て方や飾り方といった、いわゆる日曜大工のような初心者向けのコンテンツを提供することを目的とした、まさに「Make:」誌の元祖のような内容のものだった[2]。その後、この「DIY」の文脈を生活の中に根付かせたのは、1914年から1945年にかけての2つの世界大戦であった。日常的に資源が不足し、男性が家庭から離れたこの時期に、女性が自分の手で日々のトラブルに対応し、家庭を維持修繕していくことは、必要であることを超えて必然となっていっ

                                                                Make: Japan | ものをつくらないものづくり #2 —「ユーザー」は存在しない
                                                              • アメリカ民主的社会主義者(DSA)の討論サイトに掲載された「陣営主義」批判記事和訳|松尾 匡

                                                                著者がDSAの人かどうかは知りませんが(アメリカの人ではある)、"Social Europe" に出た陣営主義についての記事について、濱口圭一郎先生が紹介しておられます。 以下でご紹介したいのは、著者の素性は全く知らないのですが、アメリカ民主的社会主義者(DSA)の討論サイト "Socialist Forum" に掲載されていた次の記事で、今の所私が見つけた中では最も詳しい陣営主義批判の文章です。 これは、おととし書かれたもので、当然ながらまだウクライナ戦争は起こっていない頃の文章ですが、今日読むと大変示唆的です。 日本の運動にとっても有益な文献になると思いますので下記に拙訳しました。英語に不自由な私の訳ですので、間違いがあったらご指摘ください。 訳のご紹介の前に若干私からコメントしておきたいと思います。 著者たちは、ソ連があるころからの陣営主義の歴史をたどって批判しています。たしかに、い

                                                                  アメリカ民主的社会主義者(DSA)の討論サイトに掲載された「陣営主義」批判記事和訳|松尾 匡
                                                                • 刑事裁判を考える:高野隆@ブログ:日本対チャペル

                                                                  2023年08月17日 日本対チャペル 英国ウェストミンスター マジストレイト裁判所のゴールドスプリング上級地方判事(首席判事)は、2023年8月11日、日本政府による英国人ジョー・アンソニー・チャペル氏の身柄引渡要請を棄却する判決を言い渡した。以下に判決全文の試訳を掲載する。 ゴールドスプリング上級地方判事 (首席判事) イングランドおよびウェールズ ウェストミンスター マジストレイト裁判所にて 日本政府 対 ジョー・アンソニー・チャペル 申立人政府代理人 ベン・キース氏、ジョージア・ビーティ氏 被申立人代理人 マーク・サマーズ勅撰弁護士およびジョージ・ヘップバーン・スコット氏 ___________________________________________________ 「申立人政府による保証」に関する 判決 __________________________________

                                                                  • 一億総「推し」社会を読み解くためのヒント『コンヴァージェンス・カルチャー』訳者座談会 - wezzy|ウェジー

                                                                    「準備ができていようといまいと、私たちはすでにコンヴァージェンス文化の中で生きているのだ。」(『コンヴァージェンス・カルチャー:ファンとメディアがつくる参加型文化』(晶文社)本文より) 小説が映画となり、多数のグッズが作られ、ファンが各々に二次創作やコスプレを楽しむ。ときには意にそぐわない企業の方針に対して、ファンが働きかけを行っていく……いまとなっては珍しくない光景となった現象を「コンヴァージェンス・カルチャー」という。その提唱者であるファンダム研究の第一人者ヘンリー・ジェンキンズ『コンヴァージェンス・カルチャー』の邦訳が今年2月、晶文社より刊行された。 ファン研究だけでなく、歴史、マーケティング、そしてネット右翼まで、幅広い分野に援用できるという「コンヴァージェンス」とはどのような概念なのか。その魅力と可能性について語った訳者3名による座談会をお送りする。 阿部康人 東京都生まれ。南カ

                                                                      一億総「推し」社会を読み解くためのヒント『コンヴァージェンス・カルチャー』訳者座談会 - wezzy|ウェジー
                                                                    • タリバンはなぜ首都を奪還できたのか。なぜ多くのアフガニスタン人の支持を受けたのか。(今井佐緒里) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                                                                      タリバンは、アフガニスタンの首都カブールに無血入場、約20年ぶりに政権を奪還した。 多くの人々が「タリバンはイスラム過激主義者で、テロリスト」と思っているようだ。これから恐怖政治が敷かれるようなイメージを抱いている人もいる。 確かに、タリバンは以前は過激派だった。1996年から2001年の約6年間だけ政権の座についていたが、彼らの政策は、過激なイスラム原理主義に基づくものだった。 バーミヤンの仏像を破壊したのも、このころだ。特に女性には極度に抑圧的で、ブルカ(目以外は全身をベールで覆う服装)の着用を義務付け、女性の就労を認めないほどだった。 この政権を承認したのは、わずかにパキスタン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦のたった3カ国だった(トルクメニスタンは確認中)。 しかし、それは昔のイメージであって、今は違うと語る専門家は多い。 確かに、約20年かけて政権を奪還できたのには、それだけの理

                                                                        タリバンはなぜ首都を奪還できたのか。なぜ多くのアフガニスタン人の支持を受けたのか。(今井佐緒里) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                                                                      • エッセイ > ジェンダー・パフォーマンス:トランスアドヴォケイトによるジュディス・バトラーのインタビュー

                                                                        インタビュアー:クリスタン・ウィリアムズ 訳:山田秀頌 訳者解説 これは、トランスジェンダーの活動団体トランスアドヴォケイトによる2014年のジュディス・バトラーへの インタビュー記事“Gender Performance: The TransAdvocate interviews Judith Butler” (https://www.transadvocate.com/gender-performance-the-transadvocate-interviews-judith-butler_n_13652.htm)の全訳である。 昨年より、フェミニズムの名の下におけるトランスジェンダー排除の言説が主にオンライン上で猛威を振るっている。 すでに指摘されているように[1]、フェミニズムによるトランス排除の言説は1970年代にはアメリカで既に噴出していたのであり、今日の日本における排除言説も

                                                                          エッセイ > ジェンダー・パフォーマンス:トランスアドヴォケイトによるジュディス・バトラーのインタビュー
                                                                        • 愛を問い直す術はまだあるか? ベルサーニ+フィリップス『親密性』読書会【闇の自己啓発会】|江永泉

                                                                          ■はじめに 闇の自己啓発会は6月6日、ベルサーニ+フィリップス『親密性』読書会を行いました。今回は洋菓子を食べて親密性を高めながら、さまざまな親密性のあり方について話しました。 ※課題本は大手通販サイトでは品薄となっていますが、版元( http://www.rakuhoku-pub.jp/book/27163.html )から購入してます。 ■参加者一覧 役所【暁】 洋菓子を買った人。最近プレイしているゲームは「アークナイツ」。 【江永】泉 洋菓子ありがとうございました。最近トレイラー等を視聴していたゲームは「Atomic Heart」。 【木澤】佐登志 洋菓子ありがとうございました。最近視聴していたVtuberのゲーム配信は天宮こころの「ぼくなつ」。 【ひで】シス 暁さんが持っていらっしゃったケーキ美味しかったです。マスクをしたまま喋り狂っていたら熱中症になってしまって、今回は自分の発言

                                                                            愛を問い直す術はまだあるか? ベルサーニ+フィリップス『親密性』読書会【闇の自己啓発会】|江永泉
                                                                          • 宇崎ちゃん問題 (9) 「意味づける」を意味づけることに疲れました | 江口某の不如意研究室

                                                                            もう疲れてきたので途中でおわってしまいたいのですが、まあはじめてしまったものはしょうがない。「意味づけ」です。小宮先生のこの言葉の典型的な使いかたはこんな感じ。もちろんこれまで同様「意味づける」ということがどういうことかはほとんど説明がなく、手掛かりもありません。 「表象の中で女性がどのように意味づけられているのか」 「女性ヌード画を成立させているのは、女性(の身体)に対して特定の文化的・社会的記号を用いて「意味づけをする」制作行為なのである。」 「「表象を作る」ことが「女性に対する意味づけ」と関わっている」 「「鑑賞の対象としての女性(の身体)」という意味づけ」 「女性に対する抑圧的な意味づけ」 「女性のみを一方的に性的客体として意味づける」 「「女性」というカテゴリーを性的客体として意味づける」 「相手の身体や経験に勝手にエロティックな意味づけをする」 「意味」も曖昧だけど「意味「づけ

                                                                            • 「ホストファミリーになれば点数上がりますか」 入試の「主体性評価」で生徒が打算的に? | AERA dot. (アエラドット)

                                                                              「入試改革を考える会」のシンポジウムでは、主体性評価に関する様々な懸念が噴出した。問題の所在は共通テストにとどまらない(撮影/編集部・大平誠) 国公立大学を想定した入試モデル(AERA 2019年12月16日号より) 大学入学共通テストの英語民間試験の延期に続き、国語や数学の記述式問題も政府が延期の検討を始めた。大学入試改革のもう一つの柱とされる「主体性評価」にも、現場の教員たちが懸念を示している。現場の声などを取材した、AERA 2019年12月16日号の記事を紹介する。 【図を見る】国公立大学を想定した入試モデルはこちら *  *  * 「主体性評価」という指標が大学入試の出願に取り入れられることになり、高校生がクラブ活動やボランティア経験などの「主体的活動」を自ら記録し始めている。多くの生徒が記録を蓄積するのに活用しているのは、文部科学省の委託で開発されたeポートフォリオと呼ばれる電

                                                                                「ホストファミリーになれば点数上がりますか」 入試の「主体性評価」で生徒が打算的に? | AERA dot. (アエラドット)
                                                                              • 「ホロコーストの記憶」の誤用を戒める公開書簡 - 読む・考える・書く

                                                                                国際アウシュヴィッツ評議会がイスラエルによるガザへの軍事侵攻を支持する決議を行い、アウシュヴィッツ博物館が公式アカウントでそれを世界に発信したその日に、世界の名だたるホロコースト研究者や歴史家たちが連名でホロコーストの記憶の誤用を戒める公開書簡を発出した。 国際アウシュヴィッツ委員会がイスラエルの軍事行動を支持する宣言を行い、アウシュヴィッツ博物館の公式ツイッターアカウントがそれを発信したのと同じ日に、ホロコースト研究者が連名でイスラエルの行動の正当化のためにホロコーストの記憶を利用するのを批判するオープンレターを発出。 — Shotaro TSUDA (@brighthelmer) November 22, 2023 世界の名だたるホロコースト研究者や歴史家が共同署名した「ホロコーストの記憶の濫用に対する公開書簡」。 先日の国際アウシュビッツ評議会による決議への強烈なカウンター。 大げさ

                                                                                  「ホロコーストの記憶」の誤用を戒める公開書簡 - 読む・考える・書く
                                                                                • ファシスト党〈我々団〉の基本政策

                                                                                  現在は第4次世界大戦の戦時下にあり、「ファシスト党〈我々団〉」はその戦時下抵抗組織であると同時に、というよりそれ以上に、大戦終結までの良識派の避難所である。 詳しくはアントニオ・ネグリ&マイケル・ハートの『マルチチュード』、大澤真幸の『文明の内なる衝突』、笠井潔の『例外社会』その他、外山の『全共闘以後』第4章第8節などに譲るが、いわゆる冷戦が「起こらないままに起きている戦争、奇怪に宙づりにされた戦争、戦闘なき戦争として遂行された」(笠井『探偵小説論III』)第3次大戦であり、世界的には01年の9・11以後に全面化し、日本国内的にはそれに先んじて95年のオウム事件を機に全面化した、いわゆる反テロ戦争が第4次大戦である。 反テロ戦争では、(没政治的な凶悪犯罪も含む)テロ防止を口実に、ひたすらのセキュリティ上昇が追求される、したがって軍よりも警察が主役となる戦争であり、とくに第1次・第2次大戦の