並び順

ブックマーク数

期間指定

  • から
  • まで

1 - 40 件 / 57件

新着順 人気順

児童文学の検索結果1 - 40 件 / 57件

  • 児童文学作家の那須正幹さん死去 「ズッコケ三人組」シリーズ | 共同通信

    「ズッコケ三人組」シリーズで知られる児童文学作家で、広島での被爆体験を基に平和を訴えた那須正幹(なす・まさもと)さんが22日午後2時5分、肺気腫のため山口県防府市の病院で死去した。79歳。広島市出身。葬儀・告別式は近親者らで行う。 遺族によると、16日に自宅で倒れ、救急搬送された。 島根農科大(現島根大)卒。自動車のセールスマン、実家の書道塾の手伝いなどを経て、1960年代後半から同人誌で作品を発表。78年刊行の「それいけズッコケ三人組」が人気を集めて専業作家となった。同作はシリーズ化され、累計発行部数が2500万部を超えるベストセラーとなった。

      児童文学作家の那須正幹さん死去 「ズッコケ三人組」シリーズ | 共同通信
    • 児童文学評論家・赤木かん子の「学校図書館ビフォーアフター」がすごい | 東洋経済education×ICT

      自然科学5、社会科学3、文学2の割合でいい ――「主体的・対話的で深い学び」を実現するために探究学習が重視される中、学校図書館の役割が大きくなっています。 それなのに学校図書館の基本的な考えは「1980年代からほとんど変わっていない」のです。30年前の服が並んでいる洋服屋に買いたい服はありますか? 本というのは刷られた瞬間に世界が止まります。データ本はデータが変わったら、法律やスポーツならルールが変わったら使えません。ミステリーなんて、DNAが解析されたので、今は血が1滴落ちていたら犯人がわかってしまいます。時代が緩やかで変化がなければ、本はそのまま使えますが、変化があれば図書館に並べる本も変えなくてはなりません。 1960年から80年代までは世界中が文学全盛期で、図書館の中では「物語」がいちばん強かった時代です。その当時の学校図書館は、新しく出た面白い物語を買い足すだけで済みました。90

        児童文学評論家・赤木かん子の「学校図書館ビフォーアフター」がすごい | 東洋経済education×ICT
      • 児童文学作家 那須正幹さん死去 79歳「ズッコケ三人組」など | NHKニュース

        「ズッコケ三人組」シリーズや、みずからの被爆体験を踏まえた作品などで知られる児童文学作家の那須正幹さんが亡くなりました。79歳でした。 1942年に広島市で生まれた那須さんは、3歳のときに爆心地から3キロほどのところにあった自宅で被爆しました。 東京でサラリーマン生活を経験したあと広島に戻って児童文学を書き始め、1972年に「首なし地ぞうの宝」でデビューしました。 その6年後に小学6年のハチベエ、ハカセ、モーちゃんを主人公とした「それいけズッコケ三人組」を発表すると大きな人気を集め、2004年に50巻で完結させるまで26年にわたってこのシリーズを書き続けました。 その後もシリーズの人気は衰えず、読者の要望を受けて主人公たちが大人になってからの作品も発表するなど長く愛されました。 那須さんはみずからの被爆体験を踏まえて戦争や原爆をテーマにした作品も多く手がけ、2011年には戦後の広島を力強く

          児童文学作家 那須正幹さん死去 79歳「ズッコケ三人組」など | NHKニュース
        • 好きな児童文学

          を教えてください。小さい頃好きだった作品、大人になって読んで感動した作品、なんでも良いです。

            好きな児童文学
          • 「児童文学賞に父の名をつけないで」チェブラーシカ作家の娘によるDV被害告白に衝撃が走る

            クーリエ・ジャポン @CourrierJapon 世界中で愛されるキャラクター、チェブラーシカの生みのエドゥアルド・ウスペンスキーの娘が、児童文学賞に父の名を付けないでほしいと求める公開書簡を発表。「児童文学の権威ある賞に、来る日も来る日も家庭内暴力をふるっていた人の名がつくなんてありえない」 courrier.jp/news/archives/… 2020-06-14 19:03:03 リンク クーリエ・ジャポン 父は暴君だった─「チェブラーシカ」の作家の娘が衝撃のDV被害告白 | 作品と作者の人生は切り離して考えるべきか ロシアの児童文学家エドゥアルド・ウスペンスキーの絵本シリーズ『ワニのゲーナ』に登場する、チェブラーシカ。日本でもアニメ化されるなど人気の高い、愛くるしいキャラクターの生みの親について、ロシア全土に衝撃を与えるニュースが広がった。その発端は5月末にメディアに掲載された、

              「児童文学賞に父の名をつけないで」チェブラーシカ作家の娘によるDV被害告白に衝撃が走る
            • 國本依伸 on Twitter: "【大阪で無駄だと削られてきたもの】 病院、公衆衛生機関、大学、看護学校、公務員、児童文学館、高校、街路樹、公園の木々とパブリックスペース 【大阪で湯水の如く公金投入されてるもの】 2度の住民投票、万博、カジノ https://t.co/VglFXPW4nC"

              【大阪で無駄だと削られてきたもの】 病院、公衆衛生機関、大学、看護学校、公務員、児童文学館、高校、街路樹、公園の木々とパブリックスペース 【大阪で湯水の如く公金投入されてるもの】 2度の住民投票、万博、カジノ https://t.co/VglFXPW4nC

                國本依伸 on Twitter: "【大阪で無駄だと削られてきたもの】 病院、公衆衛生機関、大学、看護学校、公務員、児童文学館、高校、街路樹、公園の木々とパブリックスペース 【大阪で湯水の如く公金投入されてるもの】 2度の住民投票、万博、カジノ https://t.co/VglFXPW4nC"
              • 英児童文学作家ロアルド・ダール氏の人種差別発言、遺族が謝罪 - BBCニュース

                イギリスの児童文学作家、故ロアルド・ダール氏(1990年逝去)によるユダヤ人への差別的発言について、ダール氏の遺族が謝罪した。 遺族と版権管理会社ロアルド・ダール・ストーリー・カンパニーによる声明は、ダール氏の公式ウェブサイトの目立たない場所に日付のない状態で掲載されていた。英日曜紙サンデー・タイムズが発見し、6日に報道した。 ノルウェー移民の両親のもと、英ウェールズで生まれたダール氏は、「チョコレート工場の秘密」や「マチルダはちいさな大天才」、「オ・ヤサシ巨人BFG」などの多数の人気作品の作者。「チャーリーとチョコレート工場」、「マチルダ」、「BFG: ビッグ・フレンドリー・ジャイアント」など、多くの映画やテレビドラマ、ミュージカルなどになっている。

                  英児童文学作家ロアルド・ダール氏の人種差別発言、遺族が謝罪 - BBCニュース
                • 児童文学者 松岡享子さん死去 86歳「くまのパディントン」翻訳 | NHKニュース

                  「くまのパディントン」や「うさこちゃん」のシリーズの翻訳などで知られる児童文学者の松岡享子さんが今月25日、亡くなりました。86歳でした。 松岡享子さんは神戸市出身で、大学を卒業後、アメリカに渡り現地の大学院で学んだあと、帰国して大阪市の図書館で勤務しました。 1967年に東京 中野区の自宅で、地域の子どもたちに向けた語りや読み聞かせなどの活動を始め、1974年には「東京子ども図書館」を設立して児童書の普及や人材育成などに尽力しました。 また児童文学者として、みずから創作を行うとともに、子ぐまが主人公のイギリスの児童文学「くまのパディントン」シリーズや「ミッフィー」の名前で知られる「うさこちゃん」シリーズなどの翻訳を手がけ、子どもたちに広く親しまれました。 さらに「絵本のノーベル賞」と言われる「国際アンデルセン賞」の選考委員を務めるなど国際的な文化交流にも貢献し、去年、文化功労者に選ばれま

                    児童文学者 松岡享子さん死去 86歳「くまのパディントン」翻訳 | NHKニュース
                  • 子供達もハマった児童文学作家「岡田 淳」のおすすめ作品10選 - まったり英語育児雑記帳

                    先日、次男の読解力に不安を感じて、読書の働きかけをすることにしました。 www.pandamama-eigoikuji.xyz 今の次男が好きな本といえば、『ざんねんないきもの事典』と『かいけつゾロリ』。 どちらも面白い本ではあるけれど、もう少し物語系に興味を持って欲しい。 そこで、長男が小2〜小3の頃にハマっていた「岡田 淳」の児童書を渡してみました。 「ムンジャクンジュは毛虫じゃない」 ムンジャクンジュは毛虫じゃない 岡田 淳 (著) 単行本 – 1993/3/1 Amazon 楽天 毛虫のように見えるけど、ふわふわしてぬいぐるみみたいなムンジャクンジュ。いいにおいがして、ひとなつっこい。伝説の山・クロヤマで良枝が花畑をみつけてから、大騒動が持ちあがっていく15日間を描き、自然とひととの関わりあいを考えさせる。 岡田 淳先生のデビュー作。 この本は、次男が最初に読む本として、長男が選ん

                      子供達もハマった児童文学作家「岡田 淳」のおすすめ作品10選 - まったり英語育児雑記帳
                    • 「パディントン」「うさこちゃん」 児童文学者の松岡享子さん死去:朝日新聞デジタル

                      ","naka5":"<!-- BFF501 PC記事下(中⑤企画)パーツ=1541 -->","naka6":"<!-- BFF486 PC記事下(中⑥デジ編)パーツ=8826 --><!-- /news/esi/ichikiji/c6/default.htm -->","naka6Sp":"<!-- BFF3053 SP記事下(中⑥デジ編)パーツ=8826 -->","adcreative72":"<!-- BFF920 広告枠)ADCREATIVE-72 こんな特集も -->\n<!-- Ad BGN -->\n<!-- dfptag PC誘導枠5行 ★ここから -->\n<div class=\"p_infeed_list_wrapper\" id=\"p_infeed_list1\">\n <div class=\"p_infeed_list\">\n <div class=\"

                        「パディントン」「うさこちゃん」 児童文学者の松岡享子さん死去:朝日新聞デジタル
                      • 児童文学作家・那須正幹さん死去 79歳 「ズッコケ三人組」 | 毎日新聞

                        「ズッコケ三人組」シリーズの本を手に思いを語る那須正幹さん=山口県防府市で2015年10月27日、矢頭智剛撮影 累計発行部数2500万部を超えるロングセラー「ズッコケ三人組」シリーズで知られる児童文学作家で被爆者の那須正幹(なす・まさもと)さんが22日、肺気腫のため死去した。79歳だった。葬儀は親族のみで営む。 1942年、広島市生まれ。3歳の時に爆心地から約3キロの自宅で被爆した。「原爆の子の像」のモデルになった佐々木禎子(さだこ)さんは同学年で、後に同級生らに取材して像建立の舞台裏を描いた「折り鶴の子どもたち」を記した。 島根県立島根農科大(現島根大)では森林昆虫学を専攻。自動車販売の営業マンを経て、家業の書道塾を手伝いながら文筆活動に入った。初の長編「首なし地ぞうの宝」が70年、第2回学研児童文学賞の佳作に入選し本格的に作家の道を歩み始めた。

                          児童文学作家・那須正幹さん死去 79歳 「ズッコケ三人組」 | 毎日新聞
                        • 全著作権を寄付 「ズッコケ三人組」那須正幹さんの児童文学への願い | 毎日新聞

                          「ズッコケ三人組」シリーズの表紙見本を手に、シリーズを終える思いを語る生前の那須正幹さん=山口県防府市で2015年10月27日、矢頭智剛撮影 「自分がいなくなったら、著作権は全て寄付したい」。ロングセラー「ズッコケ三人組」シリーズの作者で、2021年7月に79歳で亡くなった児童文学作家、那須正幹(まさもと)さんの遺言で、全作品の著作権が文学団体に遺贈された。作品数は書籍化されたものだけでも200以上に上る。団体が受け取る印税は児童文学の振興に役立てられる。遺贈に込めた那須さんの願いとは。 那須さんは1942年に広島市で生まれた。代表作「ズッコケ三人組」シリーズは、おっちょこちょいのハチベエ、のんびり屋で心優しいモーちゃん、物知りなハカセの仲良し3人がさまざまなハプニングを乗り越え、成長を遂げる物語だ。累計発行部数2500万部を超えるロングセラーとなり、テレビドラマや映画にもなった。 ズッコ

                            全著作権を寄付 「ズッコケ三人組」那須正幹さんの児童文学への願い | 毎日新聞
                          • 児童文学作家の那須正幹さん死去 「ズッコケ三人組」の作者、広島市西区出身 | 中国新聞デジタル

                            人気シリーズ「ズッコケ三人組」で知られる児童文学作家の那須正幹(なす・まさもと)氏=防府市=が22日、死去した。79歳。広島市西区生まれ。 遺族によると、16日に自宅で倒れ救急搬送された。 代表作「ズッコケ三人組」シリーズは1976年、小学生向けの学習雑誌で連載を始めた。全61巻、累計2500万部は戦後の日本児童文学最大のベストセラーとなった。 3歳の時に、同市庚午北町(現西区己斐本町)の自宅で被爆。原爆や戦争をテーマにした作品も多く手掛け、子どもたちに平和の尊さを伝え続けた。 <写真集>那須正幹さん 【生きて 児童文学作家 那須正幹さん】 【関連記事】 【筆に託して 戦争体験と表現】<1>児童文学作家・那須正幹さん(77)=防府市 【2014平和のかたち~ヒロシマから】児童文学作家 那須正幹さん

                              児童文学作家の那須正幹さん死去 「ズッコケ三人組」の作者、広島市西区出身 | 中国新聞デジタル
                            • 【魔法の文学館】魔女の宅急便作者の角野栄子さんの児童文学館に短大時代の友達と行きました(^^♪ - 晴れ時々コジコジ blog

                              いつもありがとうございます。 【魔法の文学館】魔女の宅急便作者の 角野栄子さんの児童文学館に 短大時代の友達と行きました(^^♪ kikismuseum.jp 『魔女の宅急便』の作者として知られる児童文学作家・角野栄子さんの作品の世界観をイメージした、大好きな本に出合える「魔法の文学館」(江戸川区角野栄子児童文学館)。2023年11月3日(金・祝)に、東京都江戸川区にオープンしたばかりでぴかぴかでした(#^^#) 先週、短大時代のお友達が関西より東京に遊びに来ました(^^♪ そのお友達と会うのは実に17年ぶり! LINEやお手紙などで連絡は取っていたので 久しぶり~!って感じはあまりしなかったのですが(笑) そのお友達は関東一人旅で色んな美術館を回っていたのですが、私の都合に合わせてくれて1日一緒にこの「魔法の文学館」に行く事に(#^^#) 最寄りの駅は葛西臨海公園駅。初めて降りました!

                                【魔法の文学館】魔女の宅急便作者の角野栄子さんの児童文学館に短大時代の友達と行きました(^^♪ - 晴れ時々コジコジ blog
                              • 魔術/芥川龍之介/児童文学・童話/感想・レビュー・あらすじなど -    桜さくら堂

                                「―御覧なさい。この手をただ、こうしさえすればいいのです」 ある時雨の降る晩、若い魔術の大家、ミスラ君が魔術を見せてくれました。 ミスラ君は、魔術は誰でも造作なく使える、と言います。 ただ、習得するのには一つ条件があったのでした。 魔術/芥川竜之介・作/宮本順子・絵/偕成社 ミスラ君というのはインド人で、竹藪に囲まれた古く小さな西洋館に住んでいました。 うす暗いランプの光で照らされた部屋で、ミスラ君は摩訶不思議な魔術を使ったのですが、感嘆する私にミスラ君は、 「私の魔術などというものは、あなたでも使おうと思えば使えるのです」と言うのでした。そこで是非、魔術を教えてもらおうと頼みます。すると、 「ただ、欲のある人間には使えません。ハッサン・カンの魔術を習おうと思ったら、まず欲を捨てることです。あなたにはそれが出来ますか」 「出来るつもりです」と私は答え、その晩は魔術を教えてもらうために、御婆

                                  魔術/芥川龍之介/児童文学・童話/感想・レビュー・あらすじなど -    桜さくら堂
                                • 占い屋敷と消えた夢ノート/児童文学・童話/感想レビュー・あらすじなど -    桜さくら堂

                                  真生の学校の卒業生にノーベル賞を取った人がいるという。感動した先生が、 小学5年の真生たちに『将来の夢』という作文の宿題を出しました。 でも、真生にはまだ夢なんかありません。 そんなとき、平三郎さんというおじいさんが、曽祖父の権左右衛門さんが残したという「夢ノート」をさがしにやってくるのですが…… 占い屋敷と消えた夢ノート/西村友里 作/株式会社 金の星社 あなたは子供の頃に、どんな夢を持っていましたか? 真生のまわりの子供は、みんな夢を持っています。友達の桃ちゃんはアイドルを目指して歌とピアノとダンスを習っているし、こうちゃんはバスケットボールの選手、修くんはお医者さんになるために厳しい塾に行っています。 そして、兄弟の颯太はサッカー選手、宙(そら)はピアにストです。 ところが真生は、何もありません。 そんなとき、大発明家だった曽祖父の権左右衛門さんの昔弟子だったというおじいさんが、真央

                                    占い屋敷と消えた夢ノート/児童文学・童話/感想レビュー・あらすじなど -    桜さくら堂
                                  • 先生、感想文、書けません!/児童文学/感想レビュー・あらすじなど -    桜さくら堂

                                    小学3年生のみずかは、夏休みの宿題の「読書感想文」がどうしても書けません。 本を読んでおもしろかったことを書こうとすると、おもしろかったことが消えてしまうからです。そのことを先生にいうと、えりこ先生は、みずかの胸に耳をあてて、 「だめだ。わかんない」 はあっと首をふりました。 山本悦子作・佐藤真紀子絵/童心社 「自分の思いを言葉にして、人につたえるってとっても大切なことだと思うよ」 と先生にいわれたみずかは、感想文が書けそうな本をさがしますが、どうしても見つかりません。 そこでみずかは友だちのあかねちゃんと一緒に本を書くことにしました。文章はみずかで、絵はあかねちゃん、主人公もあかねちゃんです。そして、自分で書いた本の感想文を書くことにしました。 あかねちゃんが弟のタクちゃんのためにがんばる「あかねおねえちゃん、がんばる!」という話です。タクちゃんはやっと歩けるようになったばかりの子です。

                                      先生、感想文、書けません!/児童文学/感想レビュー・あらすじなど -    桜さくら堂
                                    • 西の魔女が死んだ/児童文学/感想レビュー・あらすじなど -    桜さくら堂

                                      「わたしはもう学校へは行かない。あそこは私に苦痛を与える場でしかないの」 二年前の五月、まいは小学校を卒業し、中学にはいったばかりだった。始まりはいつもの季節の変わり目の喘息だった。 けれど発作が起きなくなっても、まいは学校へ行けなかった。学校に行くことを考えただけで息が詰まりそうだった。 西の魔女が死んだ/梨木果歩 作/講談社 学校で居場所をなくしたまいが、自然豊かな祖母のところで癒されて元気になっていくという縦糸はすごくシンプルなストーリーです。結局は単身赴任をしていた父親のところに母親と共に行き、転校して新しい学校で登校ができるようになります。 物語は、その2年後、まいが新しい学校で友達も出来て、学校生活を順調に送っているところに、突然、祖母が亡くなったという知らせが来るというショッキングなところから始まります。こんなふうに・・・ 西の魔女が死んだ。四時間目の理科の授業が始まろうとし

                                        西の魔女が死んだ/児童文学/感想レビュー・あらすじなど -    桜さくら堂
                                      • あずかりやさん・犬山淳子/児童文学/感想レビュー・あらすじ等 -    桜さくら堂

                                        あずかりやさんは、ただもう、あずかってと言われたものをあずかり、それがどんなものだろうと、一日百円。奇妙な商売ですね。 最初に期限を決めて前払いしてもらい、期限を過ぎても取りに来なかったら、あずかりものはいただきます。 そして売れるものは売り、使えるものは使い、処分すべきものは処分します。 質屋と決定的に違うのは、「お金をいただいてあずかる」ところでしょうか。 あずかる行為を純粋に仕事としています。 こんぺいとう商店街にある「さとう」というのれんがかかっている民家のようなお店が、このお話の舞台になります。 店主は桐島透という青年ですが、子供の頃に目を悪くして見えません。 ここはもとは和菓子屋でしたが、透が子供の頃に母親が去ってしまい店じまいとなってしまいました。サラリーマンだった父親も出ていって、ひとり残された透は17歳の時に「あずかりや」という商いを始めたのでした。 話しはとても静かなト

                                          あずかりやさん・犬山淳子/児童文学/感想レビュー・あらすじ等 -    桜さくら堂
                                        • 九大で原爆児童文学研究 山伏姿で祈る宝満山登山 イタリア人 ロベルタ・ティベリさん | 西日本新聞me

                                          十数人の山伏の中に1人、細身の外国人女性が交じっていた。福岡県の宝満山(829メートル)は古来、修験道が盛んで「祈りの山」とも呼ばれる。女性は山頂に向かう間、ほこらなどがあるたびに手を合わせていた。何を感じ、どこに心を寄せたのだろう。 宝満山の歴史に関心のある僧侶や研究者などでつくる「宝満山修験会」が毎年5月、一般登山者とともに山の神に祈りながら山を巡る「峰入り」がある。僧侶たちと同様に山伏姿のロベルタ・ティベリさん(41)は今年、イタリアから4年ぶりに参加した。 宝満山登山は6回目になる。出合いは九州大の大学院生時代。最初に住んだ福岡市南区に、修験会に加わる藤野賢隆(けんりゅう)さん(71)が住職の本行院があった。満開のサクラに誘われて立ち寄った本行院で、宝満山の峰入りがあることを知り、興味を持った。 ベネチア大では日本語専攻。「山伏の格好をして登りたい」と願い出ると「最低でもお経が唱え

                                            九大で原爆児童文学研究 山伏姿で祈る宝満山登山 イタリア人 ロベルタ・ティベリさん | 西日本新聞me
                                          • 進学の夢、持っていいの? 格差描く児童文学の「傑作」:朝日新聞デジタル

                                            一冊のある児童文学が、自治体の生活保護の担当者や、子どもの居場所づくりに取り組む支援者らに注目されている。貧困や格差という深刻なテーマを子ども目線で描き、生活保護の理念を伝える。 「むこう岸」(講談社)は、兵庫県川西市在住の児童文学作家、安田夏菜(かな)さん(58)の作品。今年、日本児童文学者協会賞を受賞した。 「病気やらなにやらで働けなくて、お金がなくなって、このままだとマジやばいというレベルのド貧乏になったとき。国がお金を出して、助けてくれるらしい」(作品より)。

                                              進学の夢、持っていいの? 格差描く児童文学の「傑作」:朝日新聞デジタル
                                            • みずがめ座流星群の夏/児童文学/感想・レビューなど -    桜さくら堂

                                              幽霊になったおじいちゃんにいつも悩み事を相談している花は、人を笑わせることが好きな明るく活発な女の子。 大好きな兄が重い病気にかかっていつも胸を痛めている莉子は、かわいくておとなしくてまじめな女の子。 まったく違うタイプの女の子が、ひょんなことから出会い、お互いの想いを語っているうちに、みずがめ座流星群をいっしょに見に行こうと約束します。そのために二人は、夏休みに高原でおこなわれる塾の合宿に参加して、夜中にそこを脱出して・・・ みずがめ座流星群の夏/杉本りえ 作/ポプラ社 〈 おじいちゃん、きこえる? 〉 ――おお、花ちゃんか。 〈 なにしてるの? 〉 ――なんにも。ただ、ふらふらしてるだけさ。 〈 幽霊らしく 〉 ――まあな。気持ちがいいぞ。よっぱらったみたいでな。 わたしはふふっとわらった。 と、こんな話から始まる不思議な話の主人公は、小学6年生の女の子です。 人を笑わせるのが好きでク

                                                みずがめ座流星群の夏/児童文学/感想・レビューなど -    桜さくら堂
                                              • 僕は上手にしゃべれない/児童文学/感想・レビュー・あらすじなど -    桜さくら堂

                                                たとえば『おはよう』が、僕は言えない。 朝、目が覚めて、部屋から出てキッチンにいるお母さんの後ろ姿を見たとき、言うべき朝の挨拶が頭に浮かぶけれど、僕はそれを言えない。 最初の『お』の音が出てこないんだ。無理に言えば「お、お、お、おはよう』という格好悪い、つっかえた言葉になる。 柏崎悠太は吃音があります。そのため色々なことをあきらめ逃げてきたのでした。 中学入学の初日、自己紹介で恥をかきたくなかった悠太は、仮病をつかってその場から逃げたのでした。 その日の帰りに、放送部の勧誘のチラシを受け取った悠太は、強く心を動かされました。そのチラシには、こう書いてあったのです。 『練習すれば、上手にはっきりと声を出せるようになります』 僕は上手にしゃべれない/椎野直弥 作/ポプラ社 「ぼ、ぼぼ、僕のか、か、か、抱えているものはき、ききき、きき、吃音というそうです。いいいが、医学的には発達障害のひひひ、ひ

                                                  僕は上手にしゃべれない/児童文学/感想・レビュー・あらすじなど -    桜さくら堂
                                                • ハジメテヒラク/児童文学・青春小説/感想・レビュー・あらすじなど -    桜さくら堂

                                                  おはようございます。 実況はわたし、出席簿三十三番、綿野あみがお送りいたします。 綿野あみは、かつて小学5年のとき女子グループから外されて悩んでいると、 従弟の大学4年の早月ちゃんから、 「実況者になっちゃえばいいんだよ」と言われる。 「クラスの輪から外されていると感じるなら、いっそ自分はその輪を実況する役割なんだってことにしちゃえばいい。 観察して心のなかで実況すればいいんだよ。細かいところまでよく見てみな」 そういう早月ちゃんは、競馬の実況アナウンサー志望で、そのことを親に反対されてあみの家に転がり込んできたのだった。 ハジメテヒラク/こまつ あやこ/講談社 ただの暇つぶしに教育実習生の先生を、脳内(口に出さない)で実況中継をしてみるといつの間にか先生の大変さがわかってきて、心のなかでエールを送っていたことに気づく。そして、その間は自分が仲間外れにされていることをあまり気にしないでいら

                                                    ハジメテヒラク/児童文学・青春小説/感想・レビュー・あらすじなど -    桜さくら堂
                                                  • 天使のにもつ/児童文学/感想・レビュー・あらすじなど -    桜さくら堂

                                                    マジミスった。なんだってオレ、こんなとこ選んじゃったんだろっ。 ――エンジェル保育園。 屋根の上にある看板に目をやって、ため息をついた。 天使のにもつ/いとうみく 作/株式会社 童心社 斗羽風汰の中学校では、中学2年になると学校の授業の一環として5日間の職場体験をすることになっています。 クラスメートがコンビニやファーストフード店などつぎつぎと人気がある体験職場を決めていく中で、風汰はやる気がなく、いつまでも希望カードを出していません。 最終的に希望したのは、エンジェル保育園。理由は、「子供と遊んでいればいいってこと?」という短絡的な考えから。それは伏せて、希望カードを出す風汰。 できれば別の職場をすすめたい、というのが担任の本音ですが、結局は本人の希望なので、先生はこう言います。 「いいか、あまり子どもにさわるな」 「へ?」 「子どもは生きものだってことを忘れるな」 「なんだよそれ」 風

                                                      天使のにもつ/児童文学/感想・レビュー・あらすじなど -    桜さくら堂
                                                    • TOP - 魔法の文学館(江戸川区角野栄子児童文学館)

                                                      魔法の文学館は、角野栄子さんの作品と功績を多くの方々に知っていただくとともに、未来を担う子どもたちが児童文学に親しみ、豊かな想像力を育む場となることを目指した児童文学館です。なぎさ公園の丘に建つ隈研吾氏の設計による純白の建物の中には、『魔女の宅急便』の舞台となったいちご色の「コリコの町」が広がり、壁一面に映し出されるプロジェクションマッピングや4面映像の「黒猫シアター」など、楽しい仕掛けがあふれています。「おうち形」の本棚に囲まれたライブラリーには、角野栄子さんの著作はもちろんのこと、栄子さんが自ら選んだ世界の児童書や絵本が、子どもたちの自主性を活かすべく敢えてあまり分類せずに配架されており、子どもたちは自由に本を選び、好きな場所で、お気に入りの本を読むことができます。

                                                      • 鬼の市/鳥野美知子・作/童話・児童文学/感想・レビュー・あらすじなど -    桜さくら堂

                                                        小学6年の健太は、節分がきらいだった。なぜなら…… 節分の日、健太の家では豆をまかない。 まくどころか、鬼さんをお迎えする。 健太の家では、先祖代々、節分に鬼様を家にお迎えする「鬼迎え」、 そして、翌日にお送りする「鬼送り」の儀式を行う。 なんで健太の家だけ鬼を迎えるのかと聞いたら、ねえちゃんは「うちのご先祖は鬼さんなんですよ」と云うのだ。 鬼の市/鳥野美知子 作/株式会社岩崎書店 「本日は、遠いところにおいでくださって、ご苦労様でござりやんす。今晩はゆっくりとお泊りくだせえ。そまつなご馳走でござりやんすが、酒は十分用意しておりやんす。たんまりお召し上がりください。あしたは日の出前にお送りしますから、ごゆるりとお休みください。また、お帰りのときは、忘れねえで、当家と当村の病気と災難をいっさい持っていってください」 この鬼迎えの決まり文句を云って、とうちゃんは見えない鬼に酒をすすめる。 健太

                                                          鬼の市/鳥野美知子・作/童話・児童文学/感想・レビュー・あらすじなど -    桜さくら堂
                                                        • 2018年3月、「魔女の宅急便」などで知られる児童文学作家の○○さんが「国際アンデルセン賞」の作家賞に選ばれた。

                                                          内容紹介(出版社より) 年間50万円以上ポイントで得するのも夢じゃない! 買い物や食事、サービス利用などの様々な決済シーンで得になるクレジットカード。 昨今のライフスタイルの変化に伴い、その“最適解”が変わってきています。 コロナ禍で旅行や外食の機会が減り、一方で近所の店舗やネット通販での買い物が増え、 話題のスマホ低料金プランに乗り換えた人も多い。 そうした変化に対応する、最新のクレカ組み合わせ戦略、スマホ決済、ポイ活の最適解を探ります。 ■5%還元も!  高還元率カードの序列に変化 ■毎日得するカードはどれ? ■ライフスタイル別 最強の2枚の組み合わせ ■クレカ選びのカギを握る 4大経済圏サービスマップ ■納税から旅行まで ポイ活達人のマル秘テクニック 内容紹介(出版社より) 「ポイ活」って、なに?  気になるけれど、仕組みがよくわからない人、始めてみたい人、お待たせしました。 インス

                                                            2018年3月、「魔女の宅急便」などで知られる児童文学作家の○○さんが「国際アンデルセン賞」の作家賞に選ばれた。
                                                          • ふしぎ駄菓子屋●銭天堂●児童文学・ファンタジー/感想レビュー・あらすじ -    桜さくら堂

                                                            あなたは子供のころ、駄菓子屋さんへ行ったことはありますか? 駄菓子屋さんって、なんだか魅力がありますよね。 ふしぎ駄菓子屋『銭天童』へは、誰もが来られるわけではありません。 幸運を求める幸運な人だけだと、おかみの紅子さんが言います。 お店に並んでいる駄菓子も、「妖怪ガムガム」「招き猫もち」「闇のカクテルジュース」「あかん棒」・・・などなど、駄菓子のようだけど、もっと違った特別な力を秘めたお菓子なのです。 駄菓子を買った人はみんな、それぞれに不思議な体験をして願いが叶うのですが、願いが叶っても、それが吉となるか凶となるかは、あなた次第かもしれませんよ。 ふしぎ駄菓子屋●銭天堂/廣嶋玲子・作/jyaiya・絵/偕成社 お題「我が家の本棚」 「ここは銭天堂。幸運をもとめる幸運な人だけが、見つけられる店でござんす」 古銭の柄の入った赤紫色の着物を着て、相撲取りのようにどっしりとした体つきをした銭天

                                                              ふしぎ駄菓子屋●銭天堂●児童文学・ファンタジー/感想レビュー・あらすじ -    桜さくら堂
                                                            • おっちょこ魔女先生・保健室は魔法がいっぱい!/感想レビュー・あらすじ/童話・児童文学 -    桜さくら堂

                                                              いさなが通う花丸小学校に、新しい保健室の先生がやってきました。 小柄で、若くて、かわいらしいえくぼを持った先生です。 その名は乙千代子。 でも、この通称「おっちょこ先生」には、とても大きな秘密があったのです。 それは……な~~んてもったいつけても、 勘のいい人は本の題名を見れば、すぐに「ハハ~~ン!」と気づくはず。 どうやら作者も編集者も、おっちょこなのかもしれませんね。 廣嶋玲子・作/ひらいたかこ・絵/株式会社KADOKAWA 小学5年生のいさなは元気が良くて暴れまわっているので、よく怪我をするので保健室の常連です。 今日は給食のお味噌汁で、舌を火傷してしまいました。そこで保健室に行ってみたら、おっちょこ先生がいません。その代わりに、小さな金茶色のハムスターがいました。 そのハムスターは、おたおたと頭をかきむしり、人間の声でぴーぴー叫んでいたのです。 「ああ、うそ! うそでしょ? こんな

                                                                おっちょこ魔女先生・保健室は魔法がいっぱい!/感想レビュー・あらすじ/童話・児童文学 -    桜さくら堂
                                                              • 狐/新美南吉/児童文学・童話・絵本/感想・レビューなど -    桜さくら堂

                                                                月夜の晩に、七人の子供が小さい村から本郷へお祭りを見にゆきました。 その時、文六ちゃんというやせっぽちで色の白い子供が下駄を買いました。 すると腰の曲がったおばあさんが、 「やれやれ、晩げに新しい下駄をおろすと、狐がつくというだに」と言うのです。 それを聞いてびっくりしましたが、下駄屋のおばさんがマッチをするマネをして、おまじないをしてくれました。 「さあ、これでよし。これでもう、狐も狸もつきやしん」 そこで子供達は下駄屋さんを出てお祭りに行ったのですが…… 狐 /新美南吉・作/長野ヒデ子・絵/偕成社 子供達も「そんなの迷信だ」といって、お祭りを楽しみます。 ところが、やがて帰るころになると、晩げに新しい下駄をおろすものは狐につかれるといったあのお婆さんのことを、子供達は思い出すのでした。 帰りの道を歩いていると、誰もが不安になってしました。そうして、ぐるりを低い桃ノ木で取り囲まれた池のそ

                                                                  狐/新美南吉/児童文学・童話・絵本/感想・レビューなど -    桜さくら堂
                                                                • 私のスポットライト/児童文学・青春小説/感想・レビュー・あらすじなど -    桜さくら堂

                                                                  彩希は、顔も成績も家柄も地味でごく普通の今どきの中学2年生。 それに比べ従弟の美冬はかわいくてスタイルも良く、私立の中学に通っている。 文化祭のクラス劇で、成り行きから主役をやることになった彩希は、演劇の楽しさに目覚めていくのだが、目立つようになってくると、クラスのみんなからイジメられるようになってしまう。 「私なんかさ、やっぱり……」 言いかけて、次の言葉が出てこない。つぶやいたとらん涙が出た。 「やっぱり、なんかやっちゃダメだったんだ……」 私のスポットライト/林真理子 作/ポプラ社 クラスには、成績が良く顔もそこそこで気が強くて出たがりの莉子のグループが一軍として君臨している。 彩希は顔も性格もそこそこの普通のコで、目立たないようにという思いが共通しているグループに入っている。 一人なのはなんとか莉子のグループに入りたいと頑張っている河井さんと、いつも一人で本を読んでいる土田さんだけ

                                                                    私のスポットライト/児童文学・青春小説/感想・レビュー・あらすじなど -    桜さくら堂
                                                                  • 車のいろは空のいろ 春のお客さん/児童文学・童話/あらすじ・感想・レビューなど -    桜さくら堂

                                                                    松井五郎さんが運転する空いろのタクシーには、 ときどき、ちょっと変わったお客さんが乗ってきます。 ちょっと不思議なお客さんといったほうがいいでしょうか。 そんなときでも松井さんは、快くタクシーを走らせていきます。 するとタクシーは、ときどき不思議な場所へと走っていって・・・。 車のいろは空のいろ 春のお客さん/あまんきみこ作/ポプラ社 お題「我が家の本棚」 春のお客さん 林のそばのほそい道を、空いろのタクシーが走りだしました。 「なの花橋のちかくの、いずみようちえんまでおねがいします。」 客せきでそういったのは、わかいおかあさん。そのそばに、小さい男の子が五人、そっくりのまるい顔をならべています。 松井さんは若いおかあさんと五人の小さい男の子を乗せて、いずみようちえんまで行くと、お母さんはただ見学に来ただけなので松井さんに待っていてくださいと言って、子供たちを柵の外から幼稚園をながめていま

                                                                      車のいろは空のいろ 春のお客さん/児童文学・童話/あらすじ・感想・レビューなど -    桜さくら堂
                                                                    • 19. 児童文学に灯りを求めてやってくる人々|さわぐり

                                                                      コペンハーゲンにある児童書専門店で働いている。0歳児向けの厚紙絵本から16歳ぐらいまでが対象のYA(ヤングアダルト)まで、児童書というカテゴリーを幅広く扱っているお店。50年以上前からこの街の中心地にあり、人々は「ここならきっと、自分の探している本があるはず」と信頼と期待を寄せてやってくる、そんな店だ。 「昔は自分の子どもたちに本を買いに来ていたけれど、今度は孫が生まれたからまた来ましたよ」 そう言って嬉しそうにプレゼント用の本を購入する人もいる。2世代、3世代で来店する人もおり、誕生日、クリスマス、洗礼式のプレゼントなど、さまざまなお祝いの機会に本を贈ろうと人々は来店する。 この児童書専門店で働き始めててまる2年が経った。この国の決して安くはない子どもの本を、図書館で借りるのではなくわざわざ買いに来るのはどんな理由なんだろう。はじめの頃はそう思っていた。 店頭に立ち、「なにかご入用ですか

                                                                        19. 児童文学に灯りを求めてやってくる人々|さわぐり
                                                                      • 講談社児童文学新人賞・3年分の選評の補足のようなもの|如月かずさ

                                                                        講談社児童文学新人賞の選考委員を務めるようになって3年が経ちました。 今年も「王様のキャリー」という全力で推したい作品と出会い、その作品に賞を贈れたことを、心からうれしく思っています。 こちらのサイトに選評も掲載されていますので、ご興味がありましたらお読みください。 その選評について、前々から心苦しく思っていたことがありました。 私は15年前に講談社児童文学新人賞の佳作をもらった「サナギのしあわせ」の応募原稿を書いたとき、過去の選評をおおいに参考にしました。オンラインに残っている過去の選評をすべて熟読して、最終候補作のどういうところが評価されたのか、そして評価されなかったのかを心に留めながら作品のアイデアを検討したのです。そのころは選考委員が5人いて、ひとりひとりの選評もだいぶ詳しかった記憶があります。 ところが現在公開されている選評は、文字数の指定が400字程度となっているため、どうして

                                                                          講談社児童文学新人賞・3年分の選評の補足のようなもの|如月かずさ
                                                                        • 丘の木ものがたり/童話・児童文学/感想レビュー・あらすじ等 -    桜さくら堂

                                                                          きつねのコンチが仲良しのぶたのトントを待っていると、 知らないくまのおじさんがやってきて、「このあたりに、カシの大木を知らないかね」 と、聞いてきました。 コンチは大木はわかりますが、カシの木がどんな木なのかわかりません。 町はずれの丘の上に、一本すっくと立っている、大きな木のすがたを思いだしたのですが、 「でも、あれは、カシの木じゃない。丘の木だ。」 小声でつぶやくようにいいました。 丘の木ものがたり/森山 京 作・ふくざわゆみこ 絵/講談社 トントがおくれたのには、わけがあります。 おねしょをして、お兄ちゃんやお姉ちゃんに笑われたのがいやで、家出をしようとリュックに荷物を入れてきたからでした。 だけどコンチになぐさめられて、また家にもどることにしました。 その日の夕食のとき、トントのお父さんが、丘の木がある広い土地が売れたというのです。丘も、丘の木も、原っぱも、ぜんぶひっくるめて、有名

                                                                            丘の木ものがたり/童話・児童文学/感想レビュー・あらすじ等 -    桜さくら堂
                                                                          • 北風のわすれたハンカチ/安房直子/感想・レビュー/児童文学 -    桜さくら堂

                                                                            安房直子さんの作品は、冒頭の1行を読んだだけで、もうすでにその不思議な世界にぐうっと引き寄せられてしまいます。 そこからあなたは、もうふしぎな物語の世界に入っていって、気づいたときにはすでにふしぎな世界の住人になっていることでしょう。 北風のわすれたハンカチ 安房直子・作/偕成社 お題「我が家の本棚」 北風のわすれたハンカチ 小さいやさしい右手 赤いばらの橋 作者・安房直子 北風のわすれたハンカチ くる日もくる日も北風の吹く寒い山の中に、クマの家がありました。 これだけでもう、クマの寂しいようすが手に取るようにわかってきますね。 このクマはツキノワグマで、四歳でした。クマは四つで大人になるのですが、このクマについて、こう書いてあります。 胸の白いかざりは、くっきりと、すてきな三日月形をしていましたし、からだも、なかなかりっぱでした。 けれども、心は、まだすこし子どもでした。 「さびしくて、

                                                                              北風のわすれたハンカチ/安房直子/感想・レビュー/児童文学 -    桜さくら堂
                                                                            • 大きな友だちゴリラ/児童文学/感想レビュー・あらすじなど -    桜さくら堂

                                                                              あなたはゴリラを、どんな動物だと思っているでしょうか? わたしはバナナが大好きで、そして、乱暴でこわい動物だと思っていました。 でも本当は、静かに森で暮らしている家族思いのやさしい動物です。 それどころか、ちょっとした音でも驚いてしまう臆病でデリケートなところもあるのです。意外ですよね。 『大きな友だちゴリラ』は、アフリカの広い森にいるゴリラの家族と、ゴリラを愛する研究者のアンとの友情のお話です。 このお話を読んでいるうちに、ゴリラの大きな誤解がとけて、あなたもゴリラのことがちょっとだけ好きになるかもしれませんよ。 大きな友だちゴリラ/こやま峰子/佼成出版社 アフリカの広い森に、あるゴリラのファミリーが、くらしていました。 まっ赤な太陽が地平線にしずむころ、パパゴリラ、シルバーは、生まれたばかりの赤ちゃんゴリラのギリーと、ルナママのねむるところをさがします。 シルバーは家族のために安心して

                                                                                大きな友だちゴリラ/児童文学/感想レビュー・あらすじなど -    桜さくら堂
                                                                              • ねこじゃら商店世界一のプレゼント/児童文学・猫の童話/感想レビュー・あらすじなど -    桜さくら堂

                                                                                さがしものは何ですか? 見つけづらいものですか? もし、あちこちの店をさがしまわっても、どうしても見つからないのなら、 「ねこじゃら商店」へ行ってみてはどうでしょう。 ねこじゃら商店には、ほしいものが何でもそろっています。 店のあるじは、年とったブチ猫です。 でも、ねこじゃら商店に行くには、ノラ猫に道をたずねるか、こっそりあとをつけていくしかありません。 ねこじゃら商店世界一のプレゼント/富安陽子 作/ポプラ社 ノラ猫は気まぐれですからね、 あなたをねこじゃら商店へ連れて行ってくれるとはかぎりません。 この本は、運良く店へたどりつくことができた人の話が書かれています。 ああ、違います。お客さんは、人だけではありませんでした。 さて、どんなものをさがしているのでしょう。 1 アメを買いにきたキツネの話 ある気もちのよい夏の夜のことでした。あけはなたれたねこじゃら商店の入り口をひょいとくぐって

                                                                                  ねこじゃら商店世界一のプレゼント/児童文学・猫の童話/感想レビュー・あらすじなど -    桜さくら堂
                                                                                • タブレット・チルドレン/児童文学/感想・レビュー・あらすじなど -    桜さくら堂

                                                                                  1人1台のタブレット時代、 中2の心夏(ここな)は、学校の授業で子育てをすることになった。 生徒2人がペアになり、タブレットの中でAI(人工知能)の子供を育てるのだという。誰とペアになるのか、どの年齢の子を授かるかは、すべてコンピューター任せだとか。 あこがれの白石君をモデルにした純愛マンガを描いている心夏と、孤高の少年の温斗(あつと)のペアが授かったのは、”超毒舌小学生”のマミだった……。 タブレット・チルドレン/村上しいこ 作/さ・え・ら書房 クラスメートのほとんどがやる気がない。心夏と温斗が子育てを押し付けあっていると、AIのマミが悲痛な声で訴えてきます。 「二人がけんかすると、わたしのエネルギーがどんどん減って、死んじゃうんだよ」 さらに、 「お母さん、わたしのこと、愛してる」といきなり聞いてきます。 『もちろんだよ』と打ち込むと、 「じゃあ、証拠を見せて」と言ってきます。 心夏が

                                                                                    タブレット・チルドレン/児童文学/感想・レビュー・あらすじなど -    桜さくら堂