【北京=古谷浩一】中国当局はエジプトでの反政権デモの動きに対して神経をとがらせた対応を見せている。国内の民主化を求める動きへの影響を懸念しているとみられ、インターネット上の一部で関連情報が制限されている。ただ、獄中の民主活動家、劉暁波(リウ・シアオポー)氏のノーベル平和賞受賞のときのような厳しい言論規制は敷かれていない。 中国の大手ポータルサイト「新浪」などの中国版ツイッターでは「エジプト」「ムバラク(大統領)」などを中国語で検索すると「関連法規に従い検索結果は表示できない」との文字が出る。「胡錦濤(フー・チンタオ=国家主席)」「天安門事件」などと同様に政治的に敏感な語句として検索不能の措置がとられたとみられる。 中国各紙も国営新華社通信の配信記事を使う形でのみエジプト情勢を低調に伝えている。反政権デモの写真なども掲載されているが、ムバラク大統領の即時辞任を求めるデモの動きがネットを通