築地市場、修理し延命=劣化進み高額補修も-都、来年度も対策予算 豊洲市場(江東区)への移転延期で、当面の使用が続く東京都の築地市場(中央区)の老朽化対策が始まった。ここ1~2年はコストのかかる本格的な補修を見送ってきたこともあり、安全や効率面で懸念が出てきたため。都や業界団体では追加の補修工事などの対策に乗り出した。 青森・大間産などの高級クロマグロが並ぶ築地市場のマグロ類売り場横の通路には、2015年の秋ごろから、路面に直径15センチ以上ある穴が数多く出現。30年近く前に埋められた貨物列車用の線路が顔を出すほどの深い穴もあって、運搬車両の荷崩れが頻発していた。都は今夏まではセメントなどで暫定修理を続けていたが、10月中旬になって、ようやく専門業者による再舗装を実施した。 建築物の劣化も深刻で、ある仲卸業者は「雨漏りだけでなく小さなコンクリート片も落ちてくる」と危険性を訴える。都の補修