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ブックマーク / blog.goo.ne.jp/keisai-dousureba (19)

  • 経済思想が変わるとき 4 - 経済を良くするって、どうすれば

    現在の経済学は、「利益を最大化するよう合理的に行動すること」を理論の大前提としているために、「金融緩和さえしておけば、それに従って設備投資がなされるから、消費増税で需要を抜いても構わない」という見解になっている。むしろ、増税で財政赤字を減らそうとすることが金利を安定させ、成長を助けるくらいの感覚である。 しかし、実際には、需要リスクがあると、設備投資が控えられ、不合理にも機会利益は捨てられてしまう。利益を最大化するより、大きな損失を被る事態を避け、生き残ることを優先するためである。したがって、金融緩和に消費増税を組み合わせるに至ったアベノミクスは、失敗する可能性が高い。その時、どんな思想に拠って失敗したかを看過してはなるまい。そうでなければ、我々は、失敗で多大の犠牲を出しながら、何の教訓も得られないことになる。 ……… 前回は、需要リスク下の経済学ということで、「需要リスク>0」の場合、す

    経済思想が変わるとき 4 - 経済を良くするって、どうすれば
    shinchi
    shinchi 2013/10/27
  • 経済思想が変わるとき 3 - 経済を良くするって、どうすれば

    経営者にとって、需要リスクをどう扱うかは、極めて重要な問題だが、どうも、現在の経済学では、必ずしも理解が十分でないように思われる。ヒトにとってリスクとはどういうものなのか、それを深めることが、経済現象の理解につながると考える。今回は、ちょっとオタクな話になってしまうかもしれないが、お付き合い願いたい。 ……… 需要リスクがある下での設備投資の判断について、現在の経済学の主流派は、期待値に従うとするのだが、これに対して、非主流派は、その期待値が測り知れない場合、例えば、大きな変動を伴うときには、成り立たないと批判する。期待値が分らなければ、立ちすくむしかないと、突き放してしまうわけだ。 筆者は後者に近いことになるが、それで満足してはいけないと思う。主流派の立場からすると、大変動の例は少ないにしても、いくつか経験して試行錯誤すれば、大体は見えてくる、つまり、どのくらい時間がかかるか分らないにせ

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    shinchi
    shinchi 2013/10/19
  • 経済思想が変わるとき 2 - 経済を良くするって、どうすれば

    ケインズ経済学は、不況下における財政の大切さを説いて、経済運営の考え方に革命を起こした。他方で、その最大の欠陥は、なぜ、それが有効に働くかの理由が判然としないことである。確かに、流動性の罠など、金融緩和が十分に機能しない局面では、財政を使うしかないというのは分かる。しかし、それだけでは、赤字が不安で財政を使いたくないとなると、弱々しいのを承知で金融緩和に頼ったり、効果不明の構造改革に託したりになってしまう。財政を使う決定的な理由に欠けるのだ。 ……… 現在の経済学に異を唱えるために、「常に」不合理に行動することを論証する必要があると言うと、とても無理だと思うかもしれないが、大したことではない。常に不合理さはあっても、普段は無視できるほど小さいとした上で、ある条件に従い、無数の主体が持つ小さな不合理が大きくなるとともに、それらの不合理には相互作用があって、強め合うフィードバックが働くというモ

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    shinchi
    shinchi 2013/10/13
  • 経済運営に幻想は無用 - 経済を良くするって、どうすれば

    今年は真水で5兆円の補正予算を打った。だから、今度、5兆円規模の補正を打ったにしても、今のレベルを維持するに過ず、来年の消費増税のデフレインパクト8.1兆円は、そのままかかってくる。経済は素直なもので、需要を抜けば、その分、景気は悪くなる。そこに幻想はない。筆者も残念で仕方がないが、やったとおりの結果が出てくるだろう。 思い返せば、2010年には、リーマンショック対策を一気に10兆円も切って、景気を後退させ、管政権は評判を下げ、補正予算の編成に追い込まれた。大震災の後は、阪神の際のように、すばやく応急復旧と経済対策の2立ての補正をすべきところを、復興増税の論議をして遅らせ、景気を沈滞させてしまう。野田政権は、消費税法案を優先し、剥落を補う補正予算を打てぬまま、景気を悪くしたところで自爆解散に至った。 日の経済運営は堪え性がない。景気回復に応じて徐々に経済対策を減らすことができず、すぐに

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    shinchi
    shinchi 2013/09/29
  • 消費増税をするとどうなるか - 経済を良くするって、どうすれば

    世の中の消費増税の悪影響に対する認識は甘いのではないかと思う。かく言う筆者も1997年までは、そうだった。今日は、消費増税後に何が起こったのか、思い出話とともに、数字をたどってみたい。若干、「オタク」向けかもしれないが、1997年の消費増税の経験は、その是非だけで済ますには、もったいないものである。 ……… 結論から先に言うと、駆け込みと反動減を潜ると、消費増税の悪影響は、それで抜けたような気になるのだが、実は、そこからが悪影響の番である。増税による実質的な所得削減の効果が長く消費を低迷させる。これは、増税→消費減→生産減→所得減→消費減という、経済全体への波及が起こるからである。 ここで、余裕のある方は、ニッセイ研の斎藤太郎さんの「2013~2015年度経済見通し」(8/13)の中にある「消費税率1%引き上げの影響」というマクロモデルの分析も見ていただきたい。注目してほしいのは、増税2

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    shinchi
    shinchi 2013/09/01
  • 厚生年金はデフレ要因 - 経済を良くするって、どうすれば

    経済運営をするには、公的セクター全体の需要管理は必須である。ところが、日では、国と地方の財政収支を案じることはあっても、社会保障までは考えが及ばない。先頃、公表された厚生年金の決算によれば、昨年度は1.4兆円のデフレ要因になっていた。その一方、昨年は、景気浮揚に躍起になっていたわけで、こういう統制の取れない感じが、いかにも日らしいところである。 ……… 8/9に厚労省が「厚生年金の平成24年度収支決算の概要」を公表した際の日経の反応は、「運用益で大幅な黒字だったが、積立金を取り崩す支払い超過にある」というものだった。確かに、そうではあるが、もう少し視野を広く持ちたい。ポイントは、歳出歳入差が前年度に4.9兆円の赤字だったものが、今年度は3.5兆円の赤字に改善されていることだ。 赤字の幅が1.4兆円縮んでいるのだから、その分、「財政再建」がなされたことを意味する。公的セクターにとっては結

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    shinchi
    shinchi 2013/08/18
  • 偶然に期せず、未知を頼らず - 経済を良くするって、どうすれば

    昨日、また一つ現実が明らかになった。ひと月前のコラムで「5月の家計調査が横ばい程度であれば、それで消費増税のもくろみは終わり」としていたが、結果は正にそれだった。明日で終わる6月がかなり良くないと、4-6月期の消費は成長なしとなろう。消費はGDPの6割を占めるから、他の需要項目が好調だとしても、消費増税の条件である2%成長のハードルは高い。予定通りの増税は困難と見るべきだろう。 ……… 5月の家計調査の結果は、季節調整済の実質指数が99.8で、前月比+0.1のほぼ横ばいであった。仮に6月が1-3月期の平均値の102.4まで高まったとしても、4-6月期は100.6と前期から-1.8にもなってしまう。1-3月期に4.0も伸びた反動が出た形だ。アベノミクスで急に景気が良くなったように感じているかもしないが、偶々の要素が大きい。これまでが出来過ぎであったことは、4-6月期のデータで明らかになろう。

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    shinchi 2013/06/29
  • 財政出動の本当の姿(1) - 経済を良くするって、どうすれば

    安倍政権の金融緩和と財政出動には期待が集まっているが、2%のインフレ目標を日銀に呑ませる金融緩和はまだしも、財政出動は、それに値するものだろうか。昨年の2011年度予算は、4次にわたる補正後に107.5兆円となったが、今年度は、補正後でも100.5兆円にとどまる。つまり、昨年度より7兆円も少ない「緊縮予算」になるわけだ。これで景気は良くなるのかね? 日の新聞や有識者は、数字を確認するということをしない。だから、事業規模20兆円の経済対策、10.3兆円の支出拡大と言われると、容易に信じてしまう。財政当局が狡猾というより、ナイーブに過ぎるのではないだろうか。外国に居て事情に疎いP・クルーグマンが「結果的に完全に正しい」と囃すのは仕方ないにしても、日人が同じ反応では情けない。 ……… 今回、財政当局は、「過去3番目の予算規模」と説明したらしく、記者たちは、それをそのまま流した。ずいぶん

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    shinchi 2013/01/19
  • 経済学を人類に役立てるために - 経済を良くするって、どうすれば

    たまたまなのだが、年末年始は、ジュディ・ダットンの「理系の子」とトーマス・カリアーの「ノーベル経済学賞の40年」を並行して読むことになった。前書の全米科学オリンピックを目指す子供たちの真実探求と問題解決にかけるひたむきさと、後書の「経済学は、そもそも何を発見したのか、何の役に立つのか」という根源的な疑念に貫かれた内容は、痛烈なほど対照的だった。 筆者も若い頃は、「常識的な知見を数式にしただけで、何がおもしろいんだ」と感じていたので、カリアー先生の疑念はもっともに思える。唯一、ケインズの「合成の誤謬」に触れたとき、「あぁ、この人は天才だ。現実の中に常識を超える知見を探し出してこそ、真の学問というものだろう」と感じた。そして、いまだ経済学は、これを超える「発見」をしていないのではなかろうか。 こうなってしまったのは、個々の利益の追求が最大効率をもたらすとする「経済学」が、政府の介入や規制を否定

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    shinchi
    shinchi 2013/01/13
  • デフレの真犯人を探して - 経済を良くするって、どうすれば

    現在の日の経済思想は、財政赤字を圧縮して資金を余らせ、法人減税をして資金を余らせ、金融緩和をして資金を余らせ、成長戦略と称する各種優遇策で資金を余らせ、社会保険料抑制と雇用流動化で人件費に係る資金を余らせ、あとは、規制緩和を叫べば、成長するというものである。 もちろん、これでは失敗する。成長の原動力である設備投資は、需要を見込んでなされるからだ。経営者というのは、いかに資金が潤沢で、機会利益があろうとも、リスクを恐れるものである。これは、経済学の教科書にある利潤最大化に反する「不合理」な行動になるが、嘘だと思うなら、実際に聞いて回ったらよろしかろう。 この経済思想に従った政策は、痛みが伴うため、必ず抵抗する人が出る。それゆえ、思い切った実践は難しい。その結果、「成功しないのは不十分だからだ」と言い募ることができる。効果が見られなくても、思想が的外れだと疑われることはない。そして、比較的、

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    shinchi
    shinchi 2012/11/11
  • ここだけ違うのはなぜ - 経済を良くするって、どうすれば

    10/19の日経ビジネス・オンラインに載った飯田泰之先生のインタビュー記事を読ませてもらった。飯田先生の主張には、筆者も賛同できるものが多い。例えば、日は2%程度の成長は可能であり、それによって財政再建は可能だという点や、相続税増税の必要性、資産所得課税の強化などである。 ところが、飯田先生も、年金制度の積立方式への移行論者なんだね。なぜ、こうなってしまうのか…。まあ、鈴木亘先生や小黒一正先生のばかり読んでいるのでは、そうなるのも仕方がない。権丈善一先生のでも読んで、年金学説史を知ってもらえれば、見方が変わると思うのだが。そんなわけで、今日も年金財政の「説得論集」です。 ……… 少子化が進んで、親世代よりも、それを支える子世代が少なくなれば、賦課方式の制度に無理が生じるというのは、そのとおりである。どういう無理なのかと言うと、少子化を起こした人は、支える子供を持たないので、彼らの年金

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    shinchi
    shinchi 2012/10/21
  • 経済界の不合理な選択 - 経済を良くするって、どうすれば

    原発護持派の主張の中で、一つ消え去ったものがある。それは「原発の電気は安い」である。福島第一の事故以来、賠償リスク、廃炉コスト、廃棄物処理、立地先振興を勘案すれば、少なくとも、明確な優位性がないことがコンセンサスになったはずだ。そうであれば、長期的に原発をゼロにすることが、最も安く電力を確保する道であって、それに異を唱える経済界の主張は、経済合理性に反したものになる。 ………  これから発電所を建設する場合、原発とガス火発を比較すると、発電量当たりのコストはほぼ同じで、原発には未知のコストが残るのだから、原発を選択することは、あり得ない。したがって、新たな建設ができないのだから、既存の原発が寿命を迎えれば、長い目では、必ず原発はゼロになる。 安全保障など経済合理性以外の要素を重視し、あえて原発を選んだ場合、電力は高コストになるのだから、それは、経済界が嫌う国際競争力を殺ぐ行為となる。

    shinchi
    shinchi 2012/09/15
  • 経済における規律と柔軟性 - 経済を良くするって、どうすれば

    日経の一部論説というか、「小さな政府」路線の方々は、社会保障を圧縮して、企業にたっぷり資金を与えれば、経済は成長していくというナイーブな考えの持ち主のようだね。まあ、経済界の中には、とにかく企業を楽にしてくれれは、国の成長なんぞは知らんという御仁も居ろうが。 今日の日経社説は「国会は年金もらいすき正す約束果たせ」だ。エコカー補助金の終了で、年度後半に消費が弱まると心配されているのに、なんで、その秋に5000億円規模の年金カットを断行せねばならんのかね。正義感は分かるが、いつから、日経は、景気より不公平を重視するようになったのか。別に年金をカットしたからといって、企業の負担が軽くなるわけでもない。 こういう行状を見ていると、やはり、ケインズ言うところの「危険なのは利害より思想」というのが良く分かる。日経は「経済界の機関紙」なんて揶揄されるのだけど、経済界の利益の代弁者というわけでもなく、安っ

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    shinchi
    shinchi 2012/08/25
  • 長期金利の本当の課題 - 経済を良くするって、どうすれば

    現在の長期金利には大きな歪みが生じている。むろん、理由は欧州危機であり、その動向によって揺れているのである。これに関して、消費増税の採決を巡り、上がった下がったと騒ぐのは、事の質を見失うことになりかねない。そして、長期金利の当の課題は、全然、別のところにある。 ……… 消費増税の法案採決前の政治混迷に際して、各紙が「悪い金利上昇」と騒いだのは、何とも奇妙な光景であった。長期金利は、春頃までは1%弱の水準にあり、0.7%台といった超低金利は、欧州危機の深まりによって生じたものである。したがって、ECBが柔軟性を発揮するなどして危機が和らげば、元に戻ることは十分に考えられる。消費増税を敢行し、超低金利を維持しようとしても、無理な話である。 日経は、1.09%を超えると大手銀の保有国債に含み損が生じるとか、2003年に0.43%から3か月で1.2%も反転上昇したとか言って怖がらせるのだが、春

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    shinchi 2012/08/19
  • 金融緩和も財政出動も - 経済を良くするって、どうすれば

    さっそく、P・クルーグマンの「さっさと不況を終わらせろ」を入手し、訳者解説を読んだ。体はもちろんだが、山形浩生さんの解説も楽しみでね。日頃、自分とは違う考えの論者の主張も読むことを心がけているが、やっぱり、自分と同じ立場の論考を読む方がうれしい。各紙の財政再建至上主義に囲まれて、げんなりしているだけにね。 山形さんは、クルーグマンも考えを変えてきたと指摘するが、筆者も同感だ。「金融緩和でインフレ期待を高めるべし」と言っていたというくだりには、懐かしさを覚えた。金融緩和で期待を作るのは容易ではないから、当時は、何を言っているのかと思ったものだ。そのクルーグマンも、現実を踏まえて財政重視に修正してきたのは立派なものである。日では、十年一日の「理論家」が多いから、特にそう思う。 ちなみに、コラムは、財政運営についての論説が中心だが、別に金融緩和を軽視しているわけではない。それは当然の前提と

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    shinchi 2012/07/21
  • 文明の代価と小さな政府 - 経済を良くするって、どうすれば

    先日、ジェフリー・サックスの「世界を救う処方箋」を読んだ。内容は、リベラル派から見たアメリカである。若い人にはアメリカ政治経済を知るための良書だが、筆者にとっては、見知ったアメリカである。ただ、そこから受けた印象は、かつて知った時とは、随分、違ったように思えた。小さな政府の「病」は、いまや日の問題でもあるのだと。 日政治経済の主流の思想は「近代化」であり、その推進役は官庁であった。産業技術を取り入れ、設備投資を進めて資を蓄積する。輸出を増やすとともに、貿易や資の自由化も受け入れていく。また、社会資を建設し、高等教育や社会保障を徐々に整える。そうした営みである。欧米にあるものを、日なりに消化して実現することとも言える。 一般的には、欧米へのキャッチアップは、高度成長期までに達成されたとされるが、社会資は、1980年代でも不十分と思われていたし、社会保障は、最後の大型制度の導

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    shinchi 2012/07/15
  • 将来を構想し過去に学ぶ - 経済を良くするって、どうすれば

    昨日の「死に至る病」は、いかがだったかな。簡単なモデルではあるが、経済や財政のスタビライザーとして、利子課税と法人税が意外なほど重要な役割を持つことが理解できると思う。これに着目すれば、次世代の経済運営の技法がどのようなものになるかを予想することも可能だろう。 スタビライザーが有効なのは、国債消化が国内である場合に限られる。課税である以上、外国人に徴税権力は及ばないからだ。その意味で、欧州危機の対応策として、そのまま使うことはできない。ただし、国際協調ができれば別である。例えば、ドイツやフランスの金融資産に課税して、ギリシャの救済資金にするというスキームだ。 ギリシャの危機は、バブル的な好況のときに、独仏の銀行が貸し込んだ側面がある。それで儲けたわけだし、貸した金で輸入もしてもらった恩恵もあった。ギリシャ危機の処理は、独仏の銀行を守り、預金を保護する意味もある。ならば、金融資産の利子を財源

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    shinchi 2011/12/18
  • 先行き不安と税収の矛盾 - 経済を良くするって、どうすれば

    昨日の日銀短観を受けて、日経は、微妙に社説のスタンスを変えてきた。「社会保障と税の一体改革は重要だが、成長への目配りも」ということになった。さすがに、「消費増税を決定するとともに、四次補正で景気対策を」とは書けないだろうね。読売や毎日と違い、景気の先行きに不安を感じるだけ、まともだよ。 今回の短観の特徴は、日経にもあるように、業種でのばらつきだ。製造業が悪く、内需向けの非製造業が良い。製造業の中でも電気機械が極端に悪く、自動車は良い。輸出型の製造業は、稼ぎ頭だし、声も大きいが、日は内需の国である。今回の結果は悪くないというのが、筆者の認識だ。 内需が堅調な背景には、2010年度の大規模な緊縮財政の傷がようやく癒えてきたことがある。家計調査を見ると、子ども手当の影響の振れで分かりにくいが、収入も、消費支出も着実に伸びてきている。それゆえ、日経にあるとおり、ファミマは最高益になるし、マンショ

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    shinchi 2011/12/16
  • 需要を重視する観点 - 経済を良くするって、どうすれば

    昨日、今日と日経を眺めていて、ようやく、日でも、欧州危機と中国連鎖の怖さが浸透してきたように思える。それでも、英エコノミストやFTのように、財政政策をどう使うかという問題意識までは至ってない。 今日の日経社説は、短観を受けてだろうが、「景気回復の動きを止めるな」である。世界経済が減速して貿易量が減ろうかというときに、「三次補正を急げ」はともかく、円高対策とTPPというのは、何ともズレている。三次補正が遅れているのも、ひとえに、増税の調整のためであり、景気悪化で吹っ飛ぶことになるもののために、余計な時間をかける愚は、いかんともしがたい。 コラムがかねて主張しているように、○年から増税という計画経済は、景気変動に耐えられないのである。この失敗は何度も過去に繰り返しているのに、いまだ反省がない。時期を決めるのではなくて、一定の成長率などの達成を条件にすれば、議論にムダがないのだが、なかなか、

    需要を重視する観点 - 経済を良くするって、どうすれば
    shinchi
    shinchi 2011/10/04
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