アメリカ人の作曲家兼ピアニストのスコット・ジョプリン(1868~1917)は、ラグタイム(もと黒人ピアニストのシンコペーションを効かせた演奏スタイル)の作曲をするためにニューヨークに落ち着くまで、セント・ルイスとシカゴの売春宿で演奏していました。彼のラグには「メープルリーフ・ラグ」や「ウォールストリート・ラグ」があり、ラグタイム・オペラである「栄誉ある客」も作りました。ジョプリンの音楽がリバイバルされ、認められようになった要因を、アメリカのピアニストで音楽学者のジョシュア・リフキンの功だといいます。ジョプリンの「エンターテイナー」(1902)は1973年に大ヒットした映画『スティング』(ロバート・レッドフォードとポール・ニューマン主演)の挿入歌として知られています。