自爆ボタン――子供のころに特撮や戦隊アニメを見て育った人間にとって、“ジバクボタン”という言葉の響きは、郷愁と既視感をないまぜにしたような不思議な感覚を呼び起こす。誰も“本物”なんて見たことがないはずなのに、自爆ボタンと聞けば誰もがすんなり「アレか……」と頭に思い浮かべる。そんな特定の世代が持つ共有意識をうまく具現化した商品が、太郎商店の「自爆ボタン」シリーズだ。 武笠太郎氏と坂本嘉種氏による太郎商店ブランドは、1999年のデザインフェスタに出展した初代「自爆ボタン」をきっかけに本格的に活動を開始。以後「自爆ボタンDX」「コレジャナイロボ」「コレジャナイロボ(敵)」など、次々とおバカグッズを開発していく。しかし、今でこそ数カ月待ちが当たり前なほど人気を集める同ブランドの商品だが、当時はそれほど売れていたわけではない。 武笠氏 「デザインフェスタで注目を浴びたことは確かなんですが……こう、人
![“USB自爆ボタン”復活の仕掛け人たち](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/8a676ddd07ca798a0dbee56038cf485596add5c9/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fimage.itmedia.co.jp%2Fpcuser%2Farticles%2F0606%2F27%2Fl_og_jibaku_006.jpg)