東北大学 原子分子材料科学高等研究機構 教授の江刺正喜氏が中心となった研究開発プロジェクト「マイクロシステム融合研究開発」。今回のプロジェクトの一つに,MEMS試作ラインを有料で貸し出し,東北大学のMEMS研究者の助言によって開発を後押しする「試作コインランドリ」がある。この試作コインランドリで使われる,西澤潤一記念研究センター(旧・半導体研究振興会の建物,図1)内の改造がほぼ完了し,本格的な稼働を開始した。
前回は,半導体集積回路の製造技術を応用することで,MEMSセンサの小型化や高感度化を達成できることを説明しました。今回は,MEMS技術の製造面の利点について述べます。連載の目次はこちら。(本記事は,『日経エレクトロニクス』,2008年4月7日号,「NEプラス」,pp.23-26から転載しました。内容は執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります) 加えてMEMSセンサは,1枚のウエハー上に,安定した品質のチップを一括して大量に造ることができます。これは,民生機器など大量生産が前提になる機器への搭載を想定する場合に,有利な特徴です。こうした特徴も半導体の集積回路の特徴を引き継いだものです。マスクを用いて同じパターンを光で一括転写することによって,複雑なシステムでもウエハー上にバッチ・プロセスで大量に造れる点が同じです。 図4は,半導体工場での量産が本格化し,携帯電話機に大量に使わ
先日の「CEATEC JAPAN 2008」(9月30日〜10月4日開催)では,MEMSミラーを使った小型プロジェクタ関連への取り組みが披露されました(関連記事 1,関連記事 2,関連記事 3,関連記事 4)。特に,NTTドコモが,小型プロジェクタを搭載した携帯電話機(関連記事 5)を出展したことが,期待感を高めたようです。 MEMSによる小型プロジェクタが携帯電話機に搭載した場合,最大のインパクトは,携帯電話機がノートPC市場と競合する機器に進化する点にあります。NTTドコモのような携帯電話機メーカーが着目する理由も,ノートPC市場を代替できる可能性にあります。具体的には,プロジェクタによって,携帯電話のディスプレイの表示寸法を格段に大きくできることです。今回の展示では,NTTドコモや日本信号が,投射距離60〜80cmで20型まで表示できる点を強調していました。 現在の携帯電話機のデ
日本信号は,投射映像を拡大した超小型プロジェクターを出展した。投射距離が60cmの場合で,20インチ程度に相当する。従来は「10インチ程度だった」(説明員)という。
米iSuppli Corp.は,車載用MEMSセンサの世界出荷数が2006年から2012年に倍増するとの予測を発表した(発表資料)。同社によれば,2012年の車載用MEMSセンサの世界出荷数は9億3570万個に達する見通し。2006年の出荷数は4億7420万個で,2012年までの年平均成長率は12%になる計算だ。車載用MEMSセンサの売上高は2012年に21億米ドルとなる見込み。2006年の13億米ドルから,年平均8%ずつ増加すると予測する。 米国と欧州において,車載用MEMSセンサ市場の成長を牽引するのは,走行性に関する規制の導入という。これらの規制は,道路上での安全性の向上や燃費の向上につながる横滑り防止装置(electronic stability control:ESC)システムやタイヤ空気圧監視システム(tire pressure monitoring systems :TPMS
ブラザー工業は、網膜に光を当てて映像を映す、眼鏡型の網膜走査ディスプレイ(RID:Retinal Imaging Display)を2010年に発売する計画だ。まずは法人向けに展開し、ディスプレイに回路図を投影しながら工事したり、カルテを映しながら手術するといった利用を見込んでいる。 9月4日に東京で開いたプライベートショー「Brother World JAPAN 2008」(東京国際フォーラム)でモックアップを展示した。 RIDは、目に入れても安全な明るさの光を網膜に当て、その光を高速に動かすことによる残像効果を利用し、網膜に映像を投影する技術。 従来のヘッドマウントディスプレイと異なり、目に直接光を当てるため、小型液晶ディスプレイなどはなく、眼鏡型といってもレンズもない。目の前にあるのは透過型の反射板だけ。映像の向こうには外の景色が透けて見える。 眼鏡に装着する投影部は25グラムと軽く
多軸加速度センサー開発企業である米Virtus Advanced Sensors社(VAS)のグループが,3種類のMEMSセンサー製品を発表した。
「Windows Vista」を搭載した携帯型情報通信機器「WILLCOM D4」向けオプションとして,2000型相当の大画面表示を仮想的に実現するソフトウェアが登場した。ベンチャ企業の臼田総合研究所が開発した。同社のモーション・センサー・モジュールと組み合わせて利用する。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く