「欧米で日本食ブーム」といわれるようになって久しい。ドイツの首都ベルリンでは最近、アジア食品店のみならず、健康食品専門店でも、梅干しやひじきなど日本食材を扱うコーナーがみられるようになった。日本食の定着の背景には、欧米での健康志向の高まりがあるといわれるが、近年ではさらに日本の学校給食も「模範的」として注目されてきているようだ。(ベルリン 宮下日出男) 「日本の学校給食は世界で最善のもののひとつだ」 こう礼賛するのは、「ドイツは日本の学校給食から学べるか」との著作を最近出版した専門家のフォルカー・パイネルト氏。 パイネルト氏がまとめた報告書は、日本では給食のために国と自治体が十分に補助し、保護者は食材費を負担するのみで、専門知識を有した職員の従事が求められていると説明。給食は「教育の一環」として義務化され、配膳(はいぜん)や片付けなどの準備には児童も携わることも紹介されている。 また、献立