自民党は9日、「サマータイム導入に関する研究会」の会合を開き、2020年東京五輪・パラリンピック開催に合わせたサマータイム(夏時間)の導入見送りを確認した。今国会での関連法案提出を断念する。システム改修の問題や欧州連合(EU)での夏時間廃止の動きなどを踏まえた。 夏時間はマラソンなどの暑さ対策として、大会組織委員会の森喜朗会長らが要望し、安倍首相が党に検討を指示していた。遠藤利明・元五輪相は9日の会合で「マラソンなどはスタート時間繰り上げを議論している」と明らかにした。 19年は皇太子さまの即位に伴う改元や消費税率引き上げが重なり、システム改修の人手不足が指摘されていた。この日の会合では、20年以降の導入についても、健康被害への懸念や省エネ効果の低さなどを理由に否定的な意見が相次いだ。